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DJ奮闘記。…と呼ぶほどでもない記録。

9月某日に「DJ練習会」たるものに行ってきたので、ちょっと感想を書いてみようと思います。

そもそもですが、DJをやってみたいと思った動機について、少し(と言いつつたくさん)お話しさせてください。
自分の好きな作曲家・中田ヤスタカさんのDJイベントに行ったり、ヤスタカさんがプロデュースしている”Perfume”のオフ会(DJイベント)に行ったりする中で、自分でもDJできたら楽しそうだな、と漠然と思うようになりました。
2年ほど前に遡りますが、DJをやっているフォロワーさんにお声掛けして、スタジオで機材の使い方や曲の繋ぎ方を教えてもらう機会がありました。教わる中で、ターンテーブルってこんな風に使うんだ、とか、DJってよくヘッドホンをつけ外ししているけど、こういう音を聞いているからなんだ…とか、そんな発見がありました。
そして、それと同時に、自力で曲を流して繋ごうとするとめっちゃ難しいな…とも感じました。頭出し?BPMを合わせる?テンポが半拍ズレてる??なんだそれ???と、頭の中は「?」でいっぱい。これ全部、あのヘッドホンから出てくる音だけ聞いてやってるなんて信じられない。左右から流れてくる曲を聴いて、テンポがズレているのは分かるけど、何をどうすれば合うのかはさっぱり分からない。それが率直な感想でした。
そして、それが分からないながらもその日は終了。DJって難しいな、ということだけ知って少し満足してしまったのか、特に何もしない日々がしばらく続きました。

それからしばらく月日が経って、今年の春先ぐらい。
実は、2年ほど前のスタジオでの練習には、自分だけでなくもう1人、練習を受けに来ていた方がいました。
そして、その方がヤスタカ系の楽曲を流すDJイベントを開くことに。自分はお客さんとして行きました。
トップバッターでDJされていたのですが、曲選や繋ぎ方がとても良くて。自分もあんなにもDJできたら、きっとめちゃめちゃ楽しいんだろうな…なんて、畏れ多くも思いました。
あと、B2Bコーナー(誰でも飛び入りでDJプレイできるコーナー)もあったのですが、それまで自分と同じように”お客さん”だった人が突然“DJ”へと役割を切り替えて場を盛り上げる光景が凄く鮮烈でした。DJってめちゃくちゃ難しそうだけど、実はめちゃくちゃ頑張ればその敷居を超えられて、めちゃくちゃ楽しいのでは…!?と、改めて感じました。
そんな中、そのイベントを通じて相互フォローさせてもらった方の投稿を見ていたら、とあるDJの練習会に行っている旨の投稿が目に留まりました。確か、B2Bコーナーにも参加されていたよな…。めちゃくちゃかっこよかったけど、この練習会に行ってあんなに上手くなったのかな…。
そんなことを思いつつ、練習会の名前で検索をかけると、あるホームページが出てきました。内容を見ていくと、わりと近日中に練習会が予定されていることが判り、このモチベーションが下がらないうちに参加したほうが良い、と直感しました。
予約フォームにしたがってあれこれ記入して、メール送信。主催の方からもお返事があり、色々やり取りさせてもらう中で予定を確定させていきました。

練習会当日。確か今年4月の初旬ぐらい。
練習会は、実際にDJをやってみよう、というものでした。いざやってみると、色々と準備不足だったな…と反省しました。
流す曲を保存したUSBにあまりにも多くの曲を入れていたため、次に流す曲が全然見つからない。そもそも曲順を全く考えていなかったから、どれを流そうか検討がつかない。探している間に曲が終わる。
機材の使い方は思い出していたけど、やりたいように曲を繋ぐにはどこをどう操作したらいいか分からない。「使い方」は分かるけど「使いこなし方」が分からない…。
持ち時間は20分ほど頂いていたのですが、終始テンパっていたら終わっていた、そんな記憶です。それでも、曲を聴きながら手を挙げてノッてくれたりして、盛り上げようと計らってくれた参加者の方々には頭が上がらない想いでした。他の参加者の方々はDJし慣れていて、普通にお客さんの心地で楽しませてもらいました。

そこからまたしばらく、DJをしていない日々が続きました。
またやりたいな、でもいつやろうかなと感じていた時に、大学時代の友人から連絡がありました。新卒の頃から地方の会社に勤めていたが、転勤で関東に戻ることになった、戻ったら一緒に飲みにでも行こうと。もともと音楽の好きな友人で、自分もよくライブやフェスに一緒に行っていました。
これは良いきっかけかもしれない…と思い、その友人と、もう1人音楽好きの友人に連絡。久々に都内で会えそうだけど、スタジオで一緒にDJやってみない?とお声掛け。2人とも、面白そうだね、やってみよう、と返事をくれました。有難い限りです。
初夏の勢い残る、8月のお盆休み。スタジオのある都内某所にこの3人が集結しました。「久々に会うけど変わっていないね」なんて一言も頂きながら、スタジオを目指します。実は、この2人を誘ってみたのには「久々に会いたい」以外にも、「同じくらいの熟練度の人とも練習したかった」という理由もありました。機材の使い方や曲の繋ぎ方など、一緒に考えながらやることでさらに上達できるかなと考えていました。
スタジオに入り、曲を流してみる我々。機材の使い方は自分のほうが多少は知識があるので、友人2人にあれこれ教えながら曲を流したり繋いだりしていきます。不思議なもので、自分が“教える“立場になると、曲の繋ぎ方や、繋ぐ曲選など、以前よりスラスラできてるような気がしてきました。
他にも、エフェクトってこう使うのか!という気づきがあったり。困ったら、フェードアウトをかけて次の曲に繋ぐ、みたいなことをずっとやっていました。2時間弱の練習時間を3人で回しましたが、機材の使いこなし方で身につくものも多く、有意義な時間でした。友人2人は、持ち前のセンスというやつで、初体験にもかかわらず次々と曲を繋いでいて流石でした。

そしてようやく9月の練習会。ちょうど、地方でPerfumeさんが”PLASMA”のライブをやっている日だったので、そこに気持ちを託せれば嬉しいなという想いもあり、めっちゃPerfumeの曲流そう!と意気込んで行ってみました。
4月の練習会の内容を受けて、まず、流す曲順を予め考えておくようにしました。やりたいなと思っていたのは、1曲目から「PLASMA」のインストを流して、ラストのフェードアウトに被せるように「edge」を流し始めて繋ぐというもの。お互い、アウトロとイントロの音色が似ていて合うと思ったからです。
ただ、そこから先の繋がりが上手く考えられない。どの曲が合うかな…とか、練習会に行く電車の中でもあれこれ考えました。繋ぎ方やタイミングまでは具体化できなかったけど、曲順が決まったところで目的地の最寄り駅まで到着。練習会のあるスタジオを目指します。
スタジオに着くと、既に先客の方々がいました。みんな、まるでクラブイベントのように音を楽しんでいる。自分の出番は、いまDJをされている方の次。心と身体がその場に馴染むより先に出番がきそうでした。
結果、めちゃくちゃ緊張した状態でDJ開始。USBから流したい曲を選びますが、ここでも4月の練習会の振り返りを活かして、アーティストやアルバムである程度フォルダを分けて曲を格納し、検索しやすくしておきました。
1曲目の「PLASMA」→「edge」はほぼ思っていた通りに繋げました。ただ、『はぁ~~~~~~無事繋げた~~~~~』とか、胸を撫で下ろしながらやっていて、とにかく落ち着かない。観ている人たちにも緊張が伝わっていそうだと思いました。
そこから、「edge」のサビ後のバスドラ(で合ってるのかな…ちょっと4つ打ちが目立つところ)で、capsuleの「Lounge Designers Killer(rmx ver)」に繋ごうとする。けど、テンポが合わない。BPMを揃え忘れていました。不協和音を奏でつつも楽曲は繋がります。観ている人を盛り上げられる身振り手振りができればいいと思うけど、そんな余裕もなく次に流す曲をセットします。
その後は「GLITTER」、「Spinning World」へと繋いで〆。次の出番の方へとバトンタッチしました。自分の後の出番の方々はDJは勿論、見ている人を盛り上げるのも上手いなぁ…と思いながら自分もまた、その「見ている人」のひとりとしてその場にいました。
ただ、嬉しいことにその合間合間で、「Perfume好きだったので楽しかったです」「良かったです」と声を掛けてくれる方もいました。DJしている自分としては、緊張で周りが見えなかったり、繋ぎもぎこちなくて聴き心地もいまひとつだったりで、聴いてくれている人いるのかな…とちょっと不安になっただけに尚更でした。
何より、自分の好きなアーティストを「自分も好き」と言ってもらえたことが嬉しかったですね!そう感じられる程度には、自分もDJに習熟できたのかなと思いました。まだまだやれることは山ほどあると感じつつ…。

DJやることのモチベーションって、もしかしてこれなのかな、とも感じました。
「他人の曲で大盛り上がり」なんていう、某ピエール中野さんの名言があります。これってきっと、「(自分の大好きな)他人の曲で大盛り上がり」なんだと思います。自分の大好きな曲で、他の人が盛り上がってくれたら嬉しい。それを機に曲を聴くようになってくれても、もともと好きだったと打ち明けてくれても嬉しい。仲間が増えるから。
一方で、もともと色んなことに対するモチベーションの波が激しいほうなので、DJ練習を日々のルーティンにまでするには、もう少し時間がかかりそうとも感じています。最近また、とあるDJイベントに遊びに行ってモチベーションも右肩上がりになってきたので、スタジオに練習しに行ったり、練習会に行ったりして、自分なりのペースとやり方でDJの楽しさを分かっていけたら、と思っています。

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