最終課題梗概提出
最後は特に課題はなし。自由に書いて、講評でもとくに点数をつけられるわけでもないので、あまり深く詰めることはせずに思いついたものをざっくりとまとめて提出。
ある程度、隙が大きいほうがツッコミをもらって改善点に気がついたり、講師陣から思わぬネタをもらえたりするかもしれないので、その辺りにも期待して、大枠だけを提示することとした。
また、ガチガチに詰めたのに講評での評価が散々で別の内容に切り替えようという場合にも、梗概の段階ではあまり固執しすぎないくらいでちょうどいいかもしれないという考え。
最後は課題やテーマがないということで、自分なりに何か面白いことができないかと考えてみて、せっかく講座を受講したのだし、これまでに身につけたスキルをすべて投入するべく、いままでの全課題に応えられるような内容を考えてみて、どれも完全に満たすことは難しかったけれど、部分的に継ぎ接ぎしつつ、8つの要素を取り込んでみた。
頭の中ではいちおう成立しているので、実作化した場合でもそれなりにうまくまとめられるのではないだろうか。
しかし、今回は3期目の受講だったけれど、けっきょく最後まで梗概を先に出すというやり方にうまく適応できなかった感じがする。ここ二回くらい、梗概自体はけっこうまとまりよく書けていると自分では思うのだけれど、大森さんからは「梗概である程度完成しているので、実作であまり膨らまなさそう」的な感想をもらっている。面白いかどうかは別として、梗概の完成度を高めること自体が、けっこう問題になっているというか、余白がないような梗概は講評の段階では厳しい評価を受けやすいということ。これは前からわかってはいるのだけれど、性格的に梗概は梗概できっちり詰めたいという気持ちもあり……。実際には、実作を書く段階では梗概に入れていなかった要素を必ず盛り込むようにはしていたので(むしろその部分が自分にとっての書くときの面白さの一つだった)、余白はかなりあるのだけれど、それが他人には見えないで自分の頭の中にだけあるのだから、それは評価の対象にはならない。
ただ梗概では伏せておいて実作で初出しで楽しんでもらいたいので、ここはなかなか難しいところで。
また、梗概の講評にもやはり馴染めなかった。もともとコンペ的なものに乗れないというか、熱意を持てないというのもあるのだけれど、実作になっていないアイデアだけの段階では、やはりなかなか評価が難しくて、このnoteで、なるべく皆の梗概・実作への感想と選出予想を書くようにしてきたけれど、梗概の面白さが実作と結びついて両方良かった、というパターンは個人的にはあまり多くなかったような気もする。
実作の話ならいろいろできるのだけれど、梗概だと「実作楽しみにしてます」の一言である意味済んでしまって、梗概がいま一つの印象だったとしても、実作がとても面白いということもあり、結果的には実作が面白くなくては意味がないというか……。
講座のシステムというか構造的な難しさであり、選出をゲームとして楽しむのなら、傾向と対策の立て甲斐があるので、好きな人やコツをつかめる人には楽しみながら小説を書けて良いのかも。
自分のように選ばれようが選ばれまいが実作を書くとはじめから決めている場合だと、いろいろと講師陣のアイデアや印象を聞けるのは単純に面白かった。そう読むのか、そこは伝わらないのか、そんなアイデアがあったのか、等々。けれど梗概を講評してくれた作家さんや編集さんには(たぶん)実作は読んでもらえないというのもすこしもどかしい。
また講座を通して、すこしずつ内容を自分の書きたい方向にずらしていって、最後のほうはあまり評価されなくなったのも、感覚的な部分で収穫はあった。やろうとしていることと、場所があまり相性が良くないんだな、ということを再確認しただけなのだけれど、手応えとしては第5回の「モチ」くらいのバランスであれば、いちおうSFとして評価される可能性がありそうというところだろうか。
ただ、それをつかんだうえで、最終実作はかなり自分のやりたい方向に振ってしまったので、講評でよほど手応えが感じられない場合を除いては、多少アレンジを加えつつも、梗概で出した内容に沿って進めたいと考えている。
第8回の実作はまださわりの部分しか書けていない。ここ数回、実作に着手するのが遅くなってしまっていて、よくない傾向だ。読書が面白くてそちらに時間をとられていることもあるし、モチベーションがすこし上がりづらくなっていることもある。書き始めればこの分量であれば何とかなるにはなるのだけれど、もうすこし時間をかけて丁寧に取り組みたい。いちおう誤字脱字レベルはなるべく少なくしようと数回は読み返すようにはしているのだけれど、細かいバランスや表現などについて、どこまで気を配れているのか。これまでに書いたものについては、短いし手直ししやすいだろうから、しばらく時間をおいて、リライトしてみるのもよいのかもしれない。
第一回のときは数年間、ほとんどまともに書いていなかったので、どれくらい腕が落ちているのか、不安と楽しみが半々くらいだったけれど、ここまできてそれなりには書けていると思うので、すこし安心。ただ、以前とだいぶ文体というか書き方が変わっているのが面白い。どちらがいいとは言えないけれど、戻れないのだから進歩しているということにしてポジティブに捉えていこう。
講座が終わった後にやりたいことや、もう少し先を見据えた計画なども、すこしずつ考え、できるところから実行に移しはじめている。我ながら迷走のようにも思うのだけれど、とりあえずぐねぐねと前に進みながら、自分の書きたい小説に少しずつ近づければいいな。遠回りだとしてもゴールが見えていればいつかはたどり着くだろうと期待して。
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