自己紹介と、なぜ建築ビジュアライゼーションなのか

はじめまして。簡単に自己紹介をさせていただきます。

現在は東京の設計事務所でBIMの仕事をさせてもらっていますが、その前はドイツのフライブルクという所にしばらく住んでいました。
フライブルクと言えば、ドイツを代表する環境都市。どんな所なのか、実際に住んでみたいと思ったのです。それで、当時働いていた設計事務所を辞め、ドイツ語もある程度勉強してからフライブルクへ。

当初の目論見では大学に入学し、学生として住み着く予定でした。しかし、しばらく頑張ってみたものの、自分の言語センスと根性のなさを嘆きつつ大学入学を断念。
そのままワーキングホリデービザなども活用し、3年ほど居続けました。当初の目的「環境都市に住んでみたい」は一応達成し、ざっくり言えば「普通に住んでいるだけで環境に配慮できるようになっている」ことを理解して日本に戻りました。


日本では最終的に今の職場に流れ着きますが、BIMというものに初めて触れたのはその後のことです。実務経験のある建築設計はともかく、情報技術やプログラミングの素養についても、その時点である程度持っていました。そういうわけで、建築の立体モデルに形状以外の情報をも入れ込んで、データベースにするというBIMの考え方も、すんなりと理解し扱えるようになりました。

そしてBIMの活用のため、「2次元CADにはないメリット」の一つとして、BIMの形状データをそのまま使っての建築ビジュアライゼーションにも取り組むことになりました。
ただ、建築事務所で仕事としてやれる範囲は狭いので、自宅で趣味としてUnityやUnrealEngine4で遊んだりしています。素人なりに調べてわかったことを、noteに書いています。


ではなぜ、建築ビジュアライゼーションという世界に惹かれたのか。

多分、「現実に存在しない空間を作り出せる」という点だと思います。言い方の方向を変えれば「無くなってしまった場所を蘇らせることができる」。

例えば、フライブルクの旧市街。旧市街の街並みは、今でもまあまあきれいですが、日本の多くの都市と同じように、第二次大戦時の空襲で大半が燃やされてしまっています。今あるのは、雰囲気を元にできるだけ似せたとはいえ、戦後に再建された新しい町並み。
戦災を受けなかった近隣の都市、例えばアルザスのコルマールの旧市街を訪れたりすると、"本物"の美しさに圧倒されてしまいます。

でもフライブルクだって、本当はそれに負けないくらい、ヨーロッパらしい美しい町並みだったはず。それは残された写真から窺い知ることができます。

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上:今のフライブルク中心部(ベルトルトの泉)
下:1904年当時の同じ場所

写真から当時を想像するのも楽しいのですが、これをデータ化・立体モデル化してVRで歩き回れたらなあ。現在の街並みもモデル化して、当時と比較するのも面白そうです。無くなってしまったもの、残っているもの。それらが紡いでいく街の歴史。

生きているうちに、空襲で破壊される前のフライブルクを一度訪れてみたいと思っています。VRでいいので。狭い範囲なら自力で作れるかな。


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