【論文実装】スポット溶接の溶接条件と破壊モード

車の衝突事故のときに溶接部が破断してはいけません。なので、設計時に強度を見積もって余裕をもった溶接打点数を設けています。

このときにスポット溶接の引張強さを実験で求めた値を使用するのですが、この引張強さは溶接部が破壊する形態によって変わります。

どういうことかというと、基本的に溶接した部材は母材で破断するときにもっとも高い引張強さを出すとされています。一方で、溶接部で破断すると強度が低下してしまいます。

なので、品質保証の観点では母材破断の破壊形態が基準になっており、溶接部で破断してしまうと設計変更が余儀なくされたり、最悪リコール問題になったりします。

今回は、溶接条件によって母材破断が起こる場合と溶接部で破断してしまう場合に分かれるので、この破断形態を予測してみます。

今回の論文

Influence of microstructure and weld size on the mechanical behaviour of dissimilar AHSS resistance spot welds

日本語だと「強度の異なる高強度鋼板抵抗スポット溶接継手の破壊形態に及ぼす金属組織と溶接部寸法の影響」というタイトルです。

データ

600-600 :材料の引張強さ(1枚目の板-2枚目の板)単位はMPa

Interfacial / pullout button:破壊モード Interfacialが溶接部での破断、pullout button が母材の破断

母材の組み合わせが同じでも、横軸の溶接電流値を変化させることで破壊モードが変化しています。

そして縦軸の引張強さは Interfacial < pullout buttonとなっており、母材破断(pullout button)のほうが強度が高いことがわかります。

python プログラム

import pandas as pd
import lightgbm as lgb
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
 
 
data = pd.read_csv(r"C:\Users\56636\Desktop\【佐藤】参考資料\ML\2_I0-TSS\2abc_I0-TSS.csv")
data = pd.get_dummies(data)
# print(data.head())
 
 
 
################ データ分割 ################
# 破壊モードの予測
y = data["破壊モード_Interfacial"]
X = data.drop(["破壊モード_Interfacial", "破壊モード_pullout button"], axis=1)
 
 
from sklearn.model_selection import train_test_split
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y,
                                                    test_size=0.2, shuffle=False)
 
 
################# モデル作成 #################
# LightGBM parameters
lgb_clf = lgb.LGBMClassifier(max_depth=5)
lgb_clf.fit(X_train, y_train)
y_pred = lgb_clf.predict(X_test)
 
 
# accuracy
from sklearn.metrics import accuracy_score
acc = accuracy_score(y_pred, y_test)
print(acc)

accuracyは0.90でした。

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