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日記「パンを食う、そして双頭院学というネーミングに唸る。」

・休日ってなんで毎回「久々の休日」だって思ってしまうんだろう。大体休みの日は決まっているのに。たぶん、3日に1回休みがあったってそう思うし、1日おきに休みがあってもそう思うだろう。もしかすると、それは僕が休みを一日千那由多秋くらいの気持ちで待ち焦がれているからかもしれない。結論、労働はクソ。洋画に出演したIKKO「マザファカ〜〜」


・という訳で久々の休日だったので、パン屋に行った。パン屋に行くというのは、なんとなく休日の象徴という感じがする。でも、パン屋なんかない頃の日本人は休日といえばどこに行っていたんだろう?おにぎり屋?おにぎりかぁ……おにぎりって休日に食べるものとしてはあまりに食事すぎる感じもするなぁ。たぶん、当たり前に食卓に並ばないからこそ、パン屋でパンを買うことは休日限定アクションたり得ているんだと思う。


・おにぎりを食べるのは、食事すぎるとか言っておいてなんだが、僕が買ったのは惣菜パン(+チキン)──めちゃくちゃ食事だった。


たんぱく質すぎる


月見バーガーが特に美味かった。

オーロラソースが卵の黄身と絡み合ってとても濃厚、さらにハンバーガーの下に敷かれているベーコンも肉厚で食べごたえがすごかった。


・パンを食べながら、ブックオフで買った西尾維新の『美少年探偵団』を読んだ。久々に読んだ西尾維新の文章、あまりに西尾維新すぎて笑ってしまった。


西尾維新『美少年探偵団 君だけに光かがやく暗黒星』講談社、2015年
表紙からしてふつくしい

以下本文引用

パンチの利いた皮肉にしか聞こえない。否キックの利いた皮肉というべきか。

あの愚かしくも美しい、そして美しい五人の美少年について

ダメ押しの「美しい」が良すぎる。



西尾維新の文章は西尾維新の全部をぶち込んだ感じがして好きだなと思った。手の込んだ自慰(示威)って感じ。村上隆の「マイ・ロンサム・カウボーイ」みたいに、やってることは自慰(示威)なのに目が離せなくなる感じ。村上春樹も、森見登美彦もそういうところがある。ゆえにすごい影響力があって、彼らの遺伝子は確実に作家の卵たちに受け継がれていると思う。


村上隆《マイ・ロンサム・カウボーイ》1998年、彫刻、288cm × 117cm ×90cm


読んでいて思ったが西尾維新が小説で扱う語彙って意外と易しい気がする。奇々怪々な文体ではあるが、一つ一つの言葉自体はそれほど難解ではない。高校で真面目に授業を受けていれば分かる語彙ばっかりだ。僕はここに西尾維新のサービス精神を感じて嬉しくなる。さすがは商業作家だなと思う。たぶん難解な言葉を使いまくろうと思えば出来る。でも、それをしない。それをしてしまうと本当にただの自慰(示威)になってしまうから。より多くの読者を楽しませようという強い意志、自慰(示威)でも手の込んでいるというのはそういうことだ。


だから僕らは西尾維新が好きなんだ。


それは、そうと双頭院学ってネーミングはいかつすぎる。く〜〜〜〜〜最高♥


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