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自分なりに生きる

割引あり

年末年始に向けての安全確認と、短編小説付きです。
生徒と先生の関係を書いた社会的な作品。

あなたはつくづく悲しいのが嫌なのですね。年末年始はどう過ごそう。この世界の些細なことにさえいつだって目を向けているあなただから、imaginationを大切にしている。
あらら、あなたの頭を痛くさせる音楽を聴かせてしまったかな、音楽はわからないとバッサリ割り切るあなたは、人がとても好きなのですか?だから、言葉を選んだ。
音は体、体はそれぞれ違うから、感じることはバラバラだ。

これはみんなに言えること、実は、意外とひとりぼっちが苦手なのでは?誰かと解り合えなければ、生きていることも虚しいじゃない。

ひとりぼっちが嫌なのは誰だって同じなはずなのに、人はどうしてひとりになろうとするのですかね。

私は1つの星。
あなたも1つの星。
あなたと交わす言葉が、時間を超えて、私に届くなんて、なんて素敵なことなのだろう。

音楽はわからなかったと言ったあなたに、私にとっての音楽を少し説明をしてみる。

音楽は手紙。例えあなたの人生に関係なくても、輝き続ける星なんだ。

だって、私は音楽は「エネルギー」と言ったから。

年末年始ということで、あなたはゆっくりできるのかな?と想像を膨らませれば、また会えるのが楽しみになる。

節目だからこそ、いろいろなことを思いだしたり、また、消化したりするのだろう。
私は、年末年始だけは、ひとりでアニメを見る。

いつからか、そうなった。

音楽はわからないと言ったあなたに、得意げに「私の音楽の話」をしてみよう。

私は自分がいつか死ぬことも、誰かがいつか死ぬことも、1つの真実として知っている。

何かこの、死ぬことに対して、手を打とうと思う。それが私にとっての音楽だったりするのかもしれない。

私があなたに聴かせた曲と言えば、「私が消える、そんな時にはあなたの中からも、私を消して生きてください」だなんて悲しいフレーズの歌詞だ。

これは、大切な人がもし、私が死んで、心に穴が少しでも空くようなことがあったら、どうか前を向いてほしいという、前向きな歌なのだ。
と、作曲者本人だから言う。

もう少し複雑なことを言えば、思い出はここに残しておく、というニュアンスで曲を作っているのだ。

死ぬ順番や、日付を選べたら、もっと、手が打てると思う。
自分で未来を決めるような、挑戦的な曲に聞こえたりもする。

自殺を連想する人もいるだろう。でもちがう。

これは、出来ることは全てやっておこう。という、ただの気遣いなのだ。

それにしても、自分の存在が誰かにとって大きいだなんて、言ってるようなもので、ポジティブね~なんて言われそう。

私が死んでも、あなたが死んでも後悔だけはしたくないですね。

私がおしゃべりなのは、あなたに誤解されたくないんですよ。

口から生まれたの!?
正月なら、こんな会話も許されそう。

失ってから分かる意味は、悲しすぎるから、会えるうちに、伝えたいこと伝えとこ?
年末年始は許される。
ほとんどの人が、お休みだからね。

それにしても、あなたは本当にセンシティヴで、スマートな人ですね。
こんなことも許される!?

勘違いかもしれない危うさを抱えて、あなたが私のために発してくれた課題を考える。

そうしたら、私はまた楽しくなる。

それぞれの年末年始に向けて、今、みな頑張っている時期だろう。

何かに夢中になっていた人も、何かを一生懸命頑張っていた人も、年末年始くらい、大切な人と言葉を交わそうよ。

ひとりぼっちの人は、ゆっくり休むといい。

ぼっち、年末年始は、いつも気を遣いすぎて疲れている人にとてもオススメだけど、
今のうちに、手を打っとくといいかもよ。

会えない人に、宿題ください!なんてね。


end


ミッコと先生


ミッコは、みんなに呼ばれているニックネームらしい。
「なんでそのニックネームになったの?」と聞いてみたら、三つ葉のクローバーが由来らしい。
ある日、遠足で、グループの中、四つ葉のクローバーを見つけられなかったミッコだけ、ミッコというニックネームがつけられた。
でもミッコの本当の名前はさつきという。
ひらがなでさつき。
5月生まれで、雨の日だったそう。
さつきさんは、普段とても大人しい女の子、という印象だったけど、放課後、たまに隣の教室の私のところへ来て、いつも楽しかったことをお話ししてくれる。
私のどこをそんなに気になってきてくれているのだろう?と私はいつも疑問だった。
ミッコの心がわからなくて、私はミッコの話を聞くことしかできなかったけど、今日、思いっきり、ミッコを傷つけないように、慎重に聞いてみたんだ。

「なんでいつもこの教室に来てくれるの?」

「え、先生のこと好きだから」

ミッコが、四つ葉のクローバーをひとりだけ見つけられなかったことが、なんとなく分かった気がした。

ミッコがくると、いつのまにかほがらかになる私の心は、なんかちょっと悔しかった。

「ミッコ、宿題」

「なに?」

「自分研究史作ってきて!」

ミッコは即答で

「いいよ!」

ミッコは、強かった。

そろそろ、年末年始、寂しいのは私のほうかもしれない。

いつまでミッコが来てくれるんだろう。

来年卒業のミッコ。
これからも、元気でいられますように。


夕暮れの空の佇まいは、思い出の節目を映しているように、眩しかった。


ミッコと先生

(自分研究史なんて、言い過ぎたな。ミッコのままでもよかったのに。



end

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