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【たのcEDH】異常ログテヴェ


0.初めに

皆さんは、《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》+《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》というデッキをご存じだろうか?

cEDHプレイヤーならもちろん、そうでない統率者プレイヤーも「強い」ということは知っているくらい、今では非常にメジャーな組み合わせの共闘です。
2020年11月発売の統率者レジェンズ初出のこの2体の組み合わせに日本で最初に注目し、リストを仕上げた記録が残っているのは、先日の第六期統率者神決定戦にて《戦争の世継ぎ、ローアン/Rowan, Scion of War》で華々しい戦績を残した無印さんです。(それまでは《求道の達人、サイラス・レン/Silas Renn, Seeker Adept》との組み合わせがメジャーだった)

そんなわけはない

無印さんの生み出した《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》+《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》共闘、通称《ログテヴェ》は氏の予想に反し、氏のホームショップであった、立川はサトPinのプレイヤーを皆殺しにしてしまうほどの出力を有していました。そうして2021年上半期の立川は《ログテヴェ》に染まるわけであり、その波を超えるため、当時《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》+《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》を使っていた青年タカハシは、彼を神の座まで連れてゆく永遠の相棒、《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》+《ルーデヴィックの名作、クラム/Kraum, Ludevic's Opus》を作成するに至るわけですが、それはまた別の話。


時を同じくして、《ログテヴェ》はとある横浜勢のプレイヤーの目に留まります。
後に《ログテヴェ》を駆り神決定戦決勝の大舞台へ幾度となく立つことになる彼の名はしもっち、ゴブリンをこよなく愛する彼は、「好きなデッキで勝つ」ことを目標とするプレイヤーでした。
統率者レジェンズの発売により、数段跳ね上がった環境のスピードに既存のゴブリンジェネラルは対応できず、しもっちさんは大好きなゴブリンコンボを使うことが出来ずにいました。
また、時期を同じくして氏の愛用統率者の一体であった《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》が禁止になってしまいます。
そこで、この《ログテヴェ》に白羽の矢が立ったわけです。
当時の記事

エモコンボ

《ログテヴェ》というデッキは無印としもっち、この2人のプレイヤーによってそれぞれ独自の進化を遂げていきます。


さらに時を同じくして、飲酒鯖(Discordサーバー「飲酒EDH」)では、EDHを初めて数か月のひよっこプレイヤーであるところの暇人大学生、秋風がおりました。
当時の僕は、《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》+《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》→《刃を咲かせる者、ナジーラ/Najeela, the Blade-Blossom》→《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》・・・とそれっぽいジェネラルをふらふらした挙句、とりあえず《無限のエルシャ/Elsha of the Infinite》に落ち着いていた、そんな時期でした。

今はハイパワーカジュアルくらいで遊んでいます

幼少期から様々なカードゲームをプレイして来た僕には、恐れながら、自分とデッキがガチっとかみ合う感覚、というのをこれまでのTCG人生でいくつか感じてきました。
自分の納得のいくデッキパワー、構成、コイツとなら死ねるという信頼感がそれです。
当時の僕は、様々なデッキを試しつつも、この感覚に至るデッキに出会えずにいました。

そんなある日、僕はしもっちさんの《ログテヴェ》にガン処理されます。

しもっちさんのフレンドリーな人柄にも助けられ、僕はリストを共有してもらい、晴れて《ログテヴェ》使いの仲間入りを果たすことになります。
そして、僕はEDHで初めて、先述した自分とデッキがガチっとかみ合う感覚を、このデッキから感じることになります。

当時はまだ《ログテヴェ》にアジャストしたプレイを取れるプレイヤーもあまり多くはなく、《テヴェシュ》着地後にスタックスを設置してしまい、逆に奥義まで行かれてしまう…などの光景もよく見られました。そのせいもあってか、異常な勝率を叩き出していたことを記憶しています。

時間だけは無限にあった大学生時代ですから、様々なカードを試してはしもっちさん、無印さんと語らうようになっていき、次第に3人で「ログテヴェサミット」などと嘯いて話せる間柄にまでさせていただきました。

お二人はいわば「0を1にする」プレイヤーです。その独創力は、《ローアン》や《奪い取り屋、サーダ・アデール/Thada Adel, Acquisitor》で皆様も十分ご存じのことでしょう。その特性から、お二人の使う《ログテヴェ》は「しもっち式」「無印式」と区別されるまでに性格の違う物へと進化していきます。


「しもっち式」とは、2022年3月の第一回統率者神決定戦にて決勝まで進出し、その名をとどろかせた、《むかつき/Ad Nauseam》完全特化タイプを指します。

大量に採用された《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》、《Shield Sphere》などの通称ゴミや、当時高速《むかつき》デッキの標準的な土地の枚数であった27~28枚を大きく上回る32~33枚の土地の採用など、徹底して「2ターン目《むかつき》」を目指した構築になっています。
また、デッキ内の総マナ総量が異常に軽く、ライフ20数点からでも《むかつき》を完走する事ができるなどの強みもありました。

2022年の《ログテヴェ》と言えば、基本的にこの「しもっち式」を指します。そのくらい氏が《ログテヴェ》に与えた影響は大きいものでした。


一方の「無印式」は、2023年以前と以後で大きく意味が変わります。

2022年までの「無印式」は立川で研究されていた、《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》や《納墓/Entomb》+《再活性/Reanimate》+《穢れた血、ラザケシュ/Razaketh, the Foulblooded》などの様々な攻め手を有するタイプの《ログテヴェ》でした。
「しもっち式」に《むかつき》の成功率自体そのものはわずかに劣るものの、多彩な勝ち筋からある程度の粘り強さを担保し、《研磨基地/Grinding Station》+《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》の採用から、《むかつき》を打たずとも《死の国からの脱出/Underworld Breach》1枚で勝利できるような構成でした。

時は2023年1月、「無印式」に大きな転機が訪れます。
新年会を兼ねたEDH勢の集まりに、無印さんは新たなアプローチの《ログテヴェ》を持ち込み、僕の興味はそれに釘付けになります。
《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》・《甦りし悪夢、ブレイズ/Braids, Arisen Nightmare》・《スランの医師、ヨーグモス/Yawgmoth, Thran Physician》を採用し、《リスティックの研究/Rhystic Study》対策としての《活火山/Active Volcano》まで採用した、言わば「ラクドスミッドレンジ」としての《ログテヴェ》の姿がそこにはありました。

元々、《ログテヴェ》というデッキは《むかつき》プランを採れない際に《滅び/Damnation》・《毒の濁流/Toxic Deluge》といった全体除去によりボードコントロールを行い、《テヴェシュ》奥義によりマウントを取り勝利に向かうプランがありました。(全体除去を入れるアプローチは意外にもしもログ発祥だった気がします)
ターボ《むかつき》デッキかつ、色も少ないながら、《テヴェシュ》の単体性能の高さによりミッドレンジでも戦えることは以前からわかっていたわけです。

新型の「無印式」はこのミッドレンジプランにフォーカスしたチューニングといえます。
時勢として、《ログテヴェ》に対して、4c共闘ミッドレンジユーザーの多くは受けの姿勢を崩さないことで対応するようになっていたというのがこのチューンの追い風になったでしょう。

《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》や《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》、《リスティックの研究/Rhystic Study》などのカードで打ち消しを溜め込み、自分は《沈黙/Silence》や《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》からスタートする…といったプレイをされてしまうと、《ログテヴェ》では突ける隙がありません。

そこで、所謂『太い』カードを採用し、ボードで圧をかけていくことにより青いデッキのディフェンシブモードを崩そうというアプローチが、「無印式」の本質です。
リソースゲームに強く出るための追加のドローソースである《甦りし悪夢、ブレイズ/Braids, Arisen Nightmare》、仕掛けの枚数を担保するための《聖遺の塔/Reliquary Tower》、ライフで青に強く圧をかける《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》、《テヴェシュ》のスラルトークンと合わせてボードを壊滅させる《スランの医師、ヨーグモス/Yawgmoth, Thran Physician》といった、黒のエース級クリーチャーによる継続的な圧力は、青のリソースをジリジリと削り取り、中長期戦でもある程度の勝率を担保させました。
また、中間ゴールとしてのクリーチャーが多く採用されたことにより、ただでさえマリガンに強かった《ログテヴェ》が更にマリガンに強くなり、圧倒的な初動の安定感を手にしたことも大きいでしょう。

後に『機械兵団の進軍(MOM)』で《フェアリーの黒幕/Faerie Mastermind》が登場すると、青の置きリソースに対応するため《活火山》だけではなく《特務魔道士ヤヤ・バラード/Jaya Ballard, Task Mage》、《Spinal Villain》の採用により、更に青のリソースを攻めることに特化していきます。
続く『指輪物語:中つ国の伝承(LTR)』で《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を獲得すると、その対青性能は究極の域に達し、4c3cの青入りミッドレンジを意識するのであればこのタイプの《ログテヴェ》が良いだろうとなり、今の流行りはこちらの型になっています。

幸せなことに、僕はこのお二人からいち早くリストを共有していただき、どの型に対しても理解を深める機会を得ることができていました。

しかし、お二人の素晴らしいデッキに乗っかっているだけ、という感覚も拭いきれませんでした。《ログテヴェ》という統率者は様々なゲーム体験をもたらしてくれる素晴らしい統率者です。

僕にもなにか、自分だけの《ログテヴェ》が欲しい。

そのような気持ちが少しもなかったといえば嘘になりますが、MTGに限らず様々なタイトルのカードゲームを遊んできた経験から、自分のデッキビルディングの才能などはたかが知れていることもまた解っていたわけです。

そんな中、チャンスは第6期神決定戦の直後に訪れました。
邪神の再臨、無印さんの《ローアン》の独創的なアプローチなどの感想戦とも言えぬ雑談の最中、話題は無印さんがかつて夢想し、頓挫したあるタイプの《ログテヴェ》の話題へと移ります。

「《デス・マッチ/Death Match》が使いたくて、もっと後ろ寄せのタイプを考えたことがあるんだよね」
「いわばコントロールログテヴェってところかな」

テヴェシュ+2で2回も誘発する

そこで僕はすぐに《ログテヴェ》が流行りだした頃のことを思い出しました。
《テヴェシュ》の返しに焦って《耳の痛い静寂/Deafening Silence》が設置された試合は殆ど勝利していました。
しかし今では、《テヴェシュ》の着地後にスタックスを置くプレイヤーは殆どいません。

では、自分からスタックスを設置したらどうなるのか?

思えばスタックスデッキの弱点である、「重い・引けない・勝てない」この3つの要素を、《テヴェシュ》というカードはすべて解決してくれています。
スタックスデッキ特有の初動の遅さも、《ログラクフ》を絡めたマナ加速が担保してくれます。
何より、《ログテヴェ》なのにスタックスというのが倒錯的で面白い、ちょうど2週間後にはコマンダーサミットもあるし、お祭り気分で考えてみよう、と僕はスタックス型の《ログテヴェ》のリスト作成に着手し始めました。

それはまさしく、「秋ログ」誕生の瞬間だったのです。


1.デッキリストと概説

Moxfieldのリストは随時更新予定です。
今回のデッキリスト解説は晴れる屋デッキ構築機能のリストをベースに行います。

デッキリスト全体から漂う邪悪さに思わず目を背けてしまいそうですが、せっかくなら最後まで読んでいって頂けると幸いです。

デッキコンセプトは「コントロール/スタックス」。つまり、
①大量のマナ加速から
②《テヴェシュ》及びスタックスを投げつけ
③ゲームが鈍化したところに土地破壊・《抹消/Obliterate》を投げつけ
④更地に《テヴェシュ》奥義を決めて全員殴り切る
ことを目指します。

また、ゲームスピードの低下により相性差が割とはっきりしており、調整段階では以下のようなデッキに不利であると結論付けられました。

  • 《秘密売り、ティヴィット/Tivit, Seller of Secrets》

  • 《意志を縛る者、ディハーダ/Dihada, Binder of Wills》(卓の青の数次第)

  • 《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》系

  • 緑のコンバット系デッキ

大丈夫か?本当に。


統率者

1.《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》
2.《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》

メジャー統率者……ではありますが、今回この2枚(特に《テヴェシュ》)の両肩に背負っているものは通常の《ログテヴェ》の比ではありません。
初動・アド源・勝ち筋全てを担います。

実はここを打ち消されると結構サムいのですが、《テヴェシュ》を無理に打ち消してくるプレイヤーはもうほとんど居ないのでその点もこのデッキのかみ合い要素ですね。


クリーチャー

3.《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》

仕掛けに行く札というよりはリカバリー札。
除去されたり打ち消された各種スタックスを釣りなおす役割がある。
単体ではあまり強くないので抜いてもいいと思います。

4.《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》

一応ラノエルなので採用。
単体ではキープ基準になりにくいことと、ゲームレンジが必然的に伸びてしまうので後引きが致命的に弱いため、入れ替え候補枠その2。

5.《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》

叩きつけるものが違っても爆発的マナ加速は強い。

6.《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》

0→1は貴重なので入れておきましょう。

7.《______ Goblin》

叩きつける物が《むかつき/Ad Nauseam》や《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》などの黒マナ要求をしてこなくなったので、ドバっと加速できる赤の儀式の方が強くなりました。

8.《スランの医師、ヨーグモス/Yawgmoth, Thran Physician》

「無印式」黒い三連星から唯一生き残った男。
スラルトークンと合わせた盤面制圧は言わずもがな、普段は《テヴェシュ》としかシナジーしない増殖能力も、《からみつく鉄線/Tangle Wire》・《煙突/Smokestack》などとシナジーしてより強力になっています。


プレインズウォーカー

9.《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》

《一つの指輪/The One Ring》・《息詰まる徴税/Smothering Tithe》・《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》などのカードがキツすぎるので救世主として採用。
《王神の立像/God-Pharaoh's Statue》・《金粉の水蓮/Gilded Lotus》をクリーチャー化してライフを詰めに行ったりします。


ソーサリー

10.《ギャンブル/Gamble》
11.《伝国の玉璽/Imperial Seal》
12.《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
13.《悪魔の意図/Diabolic Intent》
14.《鏡に願いを/Beseech the Mirror》

ソーサリーサーチ枠。初動では《魔力の墓所/Mana Crypt》になり、それ以外では任意のスタックス或いは土地破壊になる。

《鏡に願いを/Beseech the Mirror》は自分の《一つの指輪/The One Ring》を処理できる数少ないカード。3・4マナの層がかなり厚いので本家《ログテヴェ》よりも卓が多くて器用に感じます。

15.《業火への突入/Infernal Plunge》
16.《ジェスカの意志/Jeska's Will》

《ログラクフ》である理由になるマナ加速。無色でプレイできるカードの増量により《ジェスカの意志/Jeska's Will》の出力は通常の《ログテヴェ》以上になっています。
1tに《王神の立像/God-Pharaoh's Statue》捲ってゲームを終わらせましょう。

17.《大群への給餌/Feed the Swarm》

調整段階で《リスティックの研究/Rhystic Study》以上に《息詰まる徴税/Smothering Tithe》がきついことが発覚し、採用した除去。
《紅蓮破/Pyroblast》系の当たらない置物に撃ちましょう。どうせ《むかつき/Ad Nauseam》しないのでライフロスもそこまで痛くありません。

18.《法務官の掌握/Praetor's Grasp》

元々《死の国からの脱出/Underworld Breach》の勝ち筋としてより、相手のデッキの強いカードを引っこ抜いて自分のリソースにしてしまう一挙両得的な妨害札として運用していたので通常型からそのまま続投。
《リスティックの研究/Rhystic Study》をパクって設置出来たら流石に勝ちます。

19.《毒の濁流/Toxic Deluge》
20.《滅び/Damnation》
21.《冒涜の行動/Blasphemous Act》

全除去枠です。《テヴェシュ》を守ったり、クリーチャーコンボデッキの下準備を無に帰したりするのに使いましょう。
言うまでもないことかもしれませんが、《テヴェシュ》+2能力で《冒涜の行動/Blasphemous Act》のコストを2下げることが出来ます。マナがカツカツの時は思い出してみてください。

22.《焦熱の合流点/Fiery Confluence》

全除去枠ではあるのですが、他の全除去とは明確に運用法が変わった一枚なので別枠で紹介します。
既存の《ログテヴェ》では3点オールで使うことが多かったですが、除去の増えたこのリストではマナファクトを3つ割って複数人のマナ基盤を攻めるカードとして運用することが多いです。
誰のマナを攻めるかも含めて運用の難しいカードなのでよく考えて振りましょう。

23.《灰からの再興/From the Ashes》
24.《破滅/Ruination》
25.《滅殺の命令/Decree of Annihilation》

土地破壊枠。なんだかんだランデスが一番強いんです。
《滅殺の命令/Decree of Annihilation》は打消し構えてニチャニチャしてる青がキショすぎたので採用。《もみ消し/Stifle》食らってもそれはそれで《テヴェシュ》奥義通るからヨシ。

26.《抹消/Obliterate》

必殺技。このデッキの《むかつき/Ad Nauseam》かもしれない。撃たれた側はむかつくため。
理想はコレ通してからの奥義マウント勝ち。《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》には注意。


インスタント

27.《活火山/Active Volcano》
28.《赤霊破/Red Elemental Blast》
29.《紅蓮破/Pyroblast》

おなじみ《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》青殺し3連星。使い方はふつうの《ログテヴェ》とあんまり変わりません。

30.《弱者選別/Culling the Weak》
31.《暗黒の儀式/Dark Ritual》
32.《煮えたぎる歌/Seething Song》

インスタントの瞬間加速。ソーサリーの同枠でも述べたように加速力の高いものを優先。

33.《吸血の教示者/Vampiric Tutor》

サーチ枠。まあこのあたりは序盤中盤終盤腐らないユーティリティー枠ですよね……
《伝国の玉璽/Imperial Seal》と合わせて、積んでから《テヴェシュ》+1で引くパターンを常に意識しておきましょう。

34.《火の中へ投げ捨てる/Cast into the Fire》

相手の《一つの指輪/The One Ring》がキツ過ぎるので《削剥/Abrade》と入れ替わってこれになりました。分割火力も割と打ちどころあるので使いでがあります。
一応自分の《一つの指輪/The One Ring》処分手段その2(限界)。

35.《シェオルドレッドの勅令/Sheoldred's Edict》
36.《致命的な策略/Lethal Scheme》
37.《全軍突撃/Pile On》

勝ち筋が「更地にPW」なので、相手のPW対策兼ピン除去の枠。
相手の《テヴェシュ》《意志を縛る者、ディハーダ/Dihada, Binder of Wills》を処理していきましょう。
後半2種は、スラルを出しがちな本デッキのプランにも召集がかみ合ってます。

38.《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》
39.《偏向はたき/Deflecting Swat》

空中戦に参加するためのカード。基本的には置物除去に合わせたり、キツい置物を打ち消しに行ったりします。

40.《致命的なはしゃぎ回り/Deadly Rollick》

あんまりいうことのないピン除去。
一応貴重な追放除去なので場合によっては温存しましょう。


アーティファクト

41.《金属モックス/Chrome Mox》
42.《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》
43.《水蓮の花びら/Lotus Petal》
44.《魔力の墓所/Mana Crypt》
45.《モックス・アンバー/Mox Amber》
46.《モックス・ダイヤモンド/Mox Diamond》
47.《オパールのモックス/Mox Opal》
48.《魔力の櫃/Mana Vault》
49.《太陽の指輪/Sol Ring》
50.《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》

初動カウント出来るマナファクト達。
《ログラクフ》のお陰で受けが広い。

51.《秘儀の印鑑/Arcane Signet》
52.《友なる石/Fellwar Stone》
53.《ラクドスの印鑑/Rakdos Signet》
54.《耽溺のタリスマン/Talisman of Indulgence》
55.《厳かなモノリス/Grim Monolith》
56.《完全化の杖/Staff of Compleation》
57.《スランの発電機/Thran Dynamo》
58.《金粉の水蓮/Gilded Lotus》

重めのマナファクト達。
瞬間マナ加速からこれを設置して一気にテンポを稼ぐのが序盤の主戦術になります。

59.《多用途の鍵/Manifold Key》
60.《通電式キー/Voltaic Key》

複数マナ出るアーティファクトと合わせてマナ加速したり、《一つの指輪/The One Ring》起こしたりします。
《多用途の鍵/Manifold Key》のブロックされなくする能力の方も覚えておくと最終局面とかで役立つかもしれません。

61.《頭蓋骨絞め/Skullclamp》
62.《一つの指輪/The One Ring》

アド源。《一つの指輪/The One Ring》の起動は残ライフと相談し、《頭蓋骨絞め/Skullclamp》の起動は《テヴェシュ》の忠誠度と盤面の圧力と相談してよく考えましょう。

63.《虚空の杯/Chalice of the Void》
64.《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
65.《減衰球/Damping Sphere》
66.《からみつく鉄線/Tangle Wire》
67.《三なる宝球/Trinisphere》
68.《煙突/Smokestack》
69.《王神の立像/God-Pharaoh's Statue》

このデッキの本質の汚物枠。
豊富なマナ加速から投げ散らかしましょう。


エンチャント

70.《Chains of Mephistopheles》

青に《リスティックの研究/Rhystic Study》とか《神秘的負荷/Mystic Remora》で引きこもられるのがウザいので、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》や《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》などではなく直接カードを引けなくしてやろうという札。

《ログラクフ》を《テヴェシュ》で食って3ドローするのは1~2回くらいなので、その後に設置しておきましょう。

71.《血染めの月/Blood Moon》

マナ破壊枠。多色を処す。
実は《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》とか《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》とか《アガディームの墓所/Crypt of Agadeem》とかを封じれて意外と単色にも通りが良い。赤含む2色デッキとかが一番通りが悪い。

72.《エンバレスの宮廷/Court of Embereth》

ちょっと前向きなカード。
《抹消/Obliterate》リセットで流れず、バーンダメージで速やかに勝利することが出来ます。
適当に2ターン目とかに設置するのも強い場面が多々あります。


土地

73.《乾燥台地/Arid Mesa》
74.《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
75.《湿地の干潟/Marsh Flats》
76.《汚染された三角州/Polluted Delta》
77.《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
78.《虹色の眺望/Prismatic Vista》

黒フェッチはすべて採用。赤フェッチは枠の調整のために徐々に抜けていき残り一枚に、《血染めの月/Blood Moon》等との兼ね合いで基本土地のサーチできる《虹色の眺望/Prismatic Vista》が優先して投入されています。

通常の《ログテヴェ》でも気を使う部分ですが、赤マナが必要な数すでにある場合はむやみに《Badlands》をサーチせず、《沼/Swamp》を持ってくる事により後続のフェッチの受けを減らさないようにしましょう。
特に本デッキではそれに加えて《灰からの再興/From the Ashes》《破滅/Ruination》《血染めの月/Blood Moon》の受けも作れますから、《沼/Swamp》を積極的にサーチする行動はよくやります。

79.《Badlands》
80.《血の墓所/Blood Crypt》

サーチ可能な2色土地です。大切に使いましょう。(よく割れる)

81.《荒廃踏みの小道/Blightstep Pathway》
82.《統率の塔/Command Tower》
83.《特別観覧室/Luxury Suite》
84.《硫黄泉/Sulfurous Springs》

サーチできませんが赤黒2色を供給してくれる土地です。大切に使いましょう。(よく割れる2)

85.《真鍮の都/City of Brass》
86.《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》
87.《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
88.《マナの合流点/Mana Confluence》
89.《産業の塔/Spire of Industry》

赤黒以外も供給してくれる土地です。
《法務官の掌握/Praetor's Grasp》で奪ったカードのプレイや、《テヴェシュ》奥義で奪ったクリーチャーの起動型能力を使う際に重要になってきますので意識しておきましょう。(そもそも土地がなくなってるときもありますが)

90.《古えの墳墓/Ancient Tomb》
91.《Mishra's Workshop》

重めのアーティファクトと合わせて引くと強烈な初動になりうる土地です。
《Mishra's Workshop》に関しては中盤以降マナとしてカウントできなくなりがちなのでその部分だけ注意しましょう。
後述する《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》があると黒マナが出せるようになりますが、自分の《減衰球/Damping Sphere》の影響でマナが減ってしまうことには注意してください。また、この状態の《Mishra's Workshop》から捻出したマナは本来の制限が付加されたままであることにも注意しましょう。

92.《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》

《ログラクフ》のお陰でギリギリ運用できる2マナ土地です。
本デッキではスラルトークンを出す機会が多いので、思ったよりも使いやすいです。

93.《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》

色が安定します。が、相手のマナ基盤も回復してしまう可能性があることには十分注意してください。
《血染めの月/Blood Moon》下では黒マナを出せるタイミングは一切なく《山/Mountain》になってしまいます。

94.《ウルザの物語/Urza's Saga》

このデッキの構築物トークンは洒落にならないサイズになるので、いつも以上に強く使えます。
ここからマナ加速や《頭蓋骨絞め/Skullclamp》を持ってきてもいいですが、《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》を持ってくる選択肢は常に意識しておきましょう。

95.《爆発域/Blast Zone》

早いターンに《耳の痛い静寂/Deafening Silence》を設置されてしまうとつらいので、保険として入っています。
中盤戦で自分の盤面が整ってきた際にX=1で起動して《太陽の指輪/Sol Ring》等を吹き飛ばしてマナを攻める動きも強力です。

96~97.《山/Mountain》
98~100.《沼/Swamp》

基本土地です。《灰からの再興/From the Ashes》用で2-3で採用してます。
《血染めの月/Blood Moon》を置くことを意識して《沼/Swamp》は1枚は戦場に置いておきたいですね。
実は赤マナから結構動くので《山/Mountain》引いてもそんなにイライラしません。


今回採用されなかったカード達

101.《倦怠の宝珠/Torpor Orb》

なんで入れなかった????
《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》と《タッサの神託者/Thassa's Oracle》に苦手意識があったのになぜか採用を忘れていました。バカですね。
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》・《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》あたりと入れ替えましょう。

102.《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
103.《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》

悪くないカードですが、単純に枠がないのと、自分の動きを結構阻害するのが気になったので不採用です。

104.《呪われたトーテム像/Cursed Totem》

《スランの医師、ヨーグモス/Yawgmoth, Thran Physician》と衝突するのが嫌で採用を見送りました。
一応《呪われたトーテム像/Cursed Totem》が刺さりそうなデッキは大抵除去で止まるのでOKかな……と。

105.《汚損破/Vandalblast》
106.《力ずく/By Force》
107.《破壊放題/Shattering Spree》

想像以上に《焦熱の合流点/Fiery Confluence》によるマナファクト破壊が強かったので、このあたりのカードは改めて検討の価値があるなと思いました。
優先順位は上から順番です。

108.《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
109.《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
110.《ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk》

自分のスタックスも弾け飛んでしまいそうなので今回はスルーです。

111.《願い爪のタリスマン/Wishclaw Talisman》

これ使っても勝てないので流石に渡しっぱなしはヤバいため不採用です。

112.《オルサンクのパランティール/Palantir of Orthanc》

よく考えると追加のドローソースはそんなに必要ないことに気が付きました。

113.《彫り込み鋼/Sculpting Steel》

噛み合ったときは強いですが、枠の都合で抜けていきました。弱いカードでは無いです。

114.《甦りし悪夢、ブレイズ/Braids, Arisen Nightmare》
115.《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》
116.《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》
117.《退廃的なドラゴン/Decadent Dragon》
118.《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End》
119.《死の飢えのタイタン、クロクサ/Kroxa, Titan of Death's Hunger》
120.《異端の法務官、ウラブラスク/Urabrask, Heretic Praetor》
121.《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》
122.《月の賢者の養子、ナシ/Nashi, Moon Sage's Scion》
123.《敵対工作員/Opposition Agent》
124.《山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord》
(125.《多勢の兜/Helm of the Host》)

このデッキに中途半端な攻めのカードは1枚も必要ないことが調整すればするほど解ってきたので、彼らはクビになりました。
あとクリーチャーは全体除去でどうせ流れるので置きリソースとしての価値は低いです。

126.《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》

調整が進むほど2章で捨てたいカードが減ってきたので終盤で解雇と相成りました。

127.《汚染/Contamination》

枠があれば入れたかったですが、土地を攻めるカードで一番弱かったので抜けました。

128.《Nether Void》
129.《The Abyss》

流石に自分の首絞めすぎです。

130.《締め付け/Stranglehold》

枠がなかったので採用を見送ったカード。今思えば《エンバレスの宮廷/Court of Embereth》はこのカードにすればよかったかな……と。

131.《人知を超えるもの、ウギン/Ugin, the Ineffable》

スタックスが軽くなる+汎用除去枠として。
流石に6マナは重いと判断して今回は不採用。流石にカードは強い

132.《燎原の火/Wildfire》
133.《ジョークルホープス/Jokulhaups》
134.《壊滅/Devastation》

追加のリセットスペル。はじめのうちは全部入れてみたりしたのですが、流石にデッキ重すぎて回らなくなったので徐々に解雇されていき今の枚数に落ち着きました。


2.実践編

2023/11/05に開催されたコマンダーサミットのガチコマオープンにログテヴェサミットの3人でリストを共有して出てきました。

https://x.com/Ak1kqze/status/1721011727519895805?s=20


チームむかつきマンと称して飛び込んだその結果は……


むかつきマン2号(しもっちさん) 2-1
むかつきマン3号(無印さん) 3-0

むかつきマン1号(自分) 0-3

やっぱうめぇヤツはちげぇわ!


一応言い訳をすると、
R1では1手差で《秘密売り、ティヴィット/Tivit, Seller of Secrets》に寿司を決められ、R2は《歓楽の神、ゼナゴス/Xenagos, God of Revels》に爆速で感染20点ぶち込まれ、R3は《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》と《意志を縛る者、ディハーダ/Dihada, Binder of Wills》に囲まれて頓死です。

ちなみにしもっちさんと無印さんは準決で当たってしまい、《抹消/Obliterate》のスタックに《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City》を食らってしまい奥義が遅れたところに《千の顔の逆嶋/Sakashima of a Thousand Faces》+《親指なしのクラーク/Krark, the Thumbless》の《死の国からの脱出/Underworld Breach》コンボが揃って終了です。

むかつきマン暁に散る


3.終わりに

まあ短い調整期間の中でよくやったほうじゃないかな……とは思います。
この2週間は高校生の時の文化祭の準備期間のような楽しさがありました。
また機会があればこういうおふざけをやりたいですね。(巻き込まれた人は本当にご愁傷様です)

では今回はこんなところで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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