2019年いちばん観てよかった韓国ドラマ「WWW:検索ワードを入力してください」
1本目何を書こうかなと考えて今いちばんの熱量で語れることをさがした結果、韓国ドラマ「WWW:検索ワードを入力してください」になりました。
何を隠そうわたしは2004年の冬ソナブームに端を発し(母親と一緒にハマった典型)、大学で韓国語の勉強を始め、なにがなんでもと韓国留学をし、今現在も韓国系企業でふわふわ働いている29歳なもので。韓国カルチャーの摂取はもはや日常になっているので普段あまり意識しないんですが、こうして字面にすると強いね。韓流みが。
そんなこんなでかれこれ10年以上、韓国ドラマを相当数見てきたわけですが、
が、
このドラマはわたし史上いちばん好きです。
あらすじはまあこんな感じでして… あ、ちょっと話それるんですが予告編見ていて思うのは、韓国ドラマを日本に持ってくるとどうしてだか愛だか恋だか浮かれまくりのラブロマンス風になってしまうなあということです。『WWW』はまだましですが。
ポスターの題字はピンクでキラキラ、今流行の俳優・女優出しときゃいいんだろとわたしたちドラマファンをあざ笑うかのような構図のなんと多いことよ。これはほんと遺憾でして、個人的にかなり由々しき事態だと案じております。
せっかくなので実例をご覧いただきたいのですが、由々しいランキング(わたし調べ)上位入りしているのは超ヒット作『トッケビ』というドラマ。韓国版のポスターはこれ。
なかなかシックでいいですよねえ。
それが、日本版になるとこうなります。
おいおい! おーい!!
そういうとこだよ!? あらすじ知らない人でも何か事件の匂いがするってもんですよ。まったく。
いけない、取り乱してしまった。
わたし史上1位のドラマ「WWW: 検索ワードを入力してください」は、いろんな要素のバランスがとても絶妙です。女性たちが主人公、男性キャラはあくまでその周辺というスタンスのおかげでべたべたのロマンスになりすぎず、社会問題もうまく取り込みながら、決して楽しいことばかりではない“働き生きること”をとらえた珠玉のセリフが飛び交います。
そう、もう何と言ってもセリフがいい。心に刺さりすぎて、あの…脚本が…素晴らしすぎやしませんか…と震える手で脚本家の名前をググったの は初めてでした。(クォン・ドウンさんだそうです)
それではここで「好きなセリフ勝手にベスト3」いってみよう!
第3位
"내가 말이야. 곧 TV에 나올거야. 무슨 색깔 립스틱이 좋을까? 개 세 보이고 싶거든."
(私、近いうちにTVに出るんだけど。何色のリップがいいと思う? きっつい女に見られたいの。)
会社代表として国会で証人喚問を受けることが決まった主人公が、部下とのふとした会話で言うセリフ。リップの色わかるー!くだらないかもしれないけど、そういう戦闘態勢の切り換え方が重要なんだよねー!!と、超シビれました。
第2位
"20대는 돈이 없잖아요. 그런데도 사회 초년생들이 왜 무리해서 명품백을 사는지 알아요?
가진 게 많을때는 감춰야 하고, 가진 게 없을때는 과시해야 하거든요."
(20代はお金がないでしょう。それでも新社会人たちが無理してブランドバッグを買うのはなぜだか分かる?
豊かな時には無いふりをしなければならないし、貧しい時には見せつけなくちゃならないの。)
自社サイトで連載してもらうためにWeb漫画家を口説き落とす重要なミーティングで、あまりにもカジュアルな格好をしてきたために超見下されて失敗に終わった部下に向けた主人公のセリフ。こういう価値観で相手を判断する人間も社会も全く納得いかないけど、社会ってそういうもんだっていつかのタイミングで気づいて、そのうちうまーくやっていくようになるんだよな。しみじみ。
第1位
"내가 옳은 방향으로 살고 있다고 자부한다 해도 한 가지는 기억하자.
나도 눈군가에게 개새끼일 수 있다는 것."
(自分は正しい方向に進んでいるという自負があっても、これだけは忘れないでおこう。私も誰かにとっての“クソ野郎”であることを。)
このセリフ、本当に好き。今のわたしの座右の銘です。
社会でいろんな人と関わる上で、これ以上に大切な言葉はないんじゃないかなあ。
あぁ、セリフ書き出すのにドラマを見直していたら時間がいくらあっても足りない…。
そうそう、登場人物たちのファッションも見ているだけで気分が上がりますので、ぜひノーカットで見てほしい。地上波で放映されるといろいろカットされたりするからね。
いやあこうして書いてみたら好き度が増した。書くっていいなー!
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