前代未聞の大失敗
2019/11/23 08:01
吉本新喜劇にしかリアクションしきれないような大失敗をしたことがあります。
あろうことか、ミートローフに肉を入れ忘れたのです。スポンジケーキに粉を入れ忘れ、甘い卵焼きを焼いてしまったことはありました。クッキー生地にお砂糖を入れ忘れ、急遽パイ生地にしたこともありました。でもまさか、ミートローフに肉を入れ忘れるとは。
思い返せば、その日、おかしいなと思うことはいくつかありました。
私が参考にしたのは、たくさんのお野菜をフードプロセッサーで細かく刻んで生地に練り込むレシピ。お野菜を何度にもわけてフードプロセッサーにかけ、次々にボウルに入れていきました。お野菜でボウルがいっぱいになってきたので、「ここにさらに肉を入れたら溢れるな」と思い、大きめのボウルに移したのでした。ところが、さらに生地を練りながら、思ったほど多くならなかったな、と感じていたのでした。また、こねてもこねても粘り気が出ず、生地がまとまらないので、パン粉をこれでもかこれでもかと足したのでした。いつもなら、肉料理を作っているとすかさず寄ってきておこぼれを待っている犬が来ないので、「どうしたのかな、具合でも悪いのかな」と思っていたのでした(具合が悪いのは私の頭)
さて。生地を型に入れて、オーブンで焼きます。1時間経っても生地が固まって縮んでいる様子がありません。オーブンに戻して、15分ごとにチェックしますが、いつまでたっても柔らかいまま。串で刺すと透明な肉汁(野菜汁…)が出てくるので、火は通っているはずだと思い、2時間ほどでオーブンから出しました。
水分が多くて切りづらかったので、牛乳が多すぎたのかと思い、次回のためにと、レシピの欄外に「牛乳少なめに」とメモ書きをしました。型に残った肉汁(野菜汁)でグレイビーも作り、食します。なんだか椎茸の味が強すぎて、美味しくありません。子供たちに「美味しくないね」と言うと、日頃「お母さんが作ったものに文句を言うなら食べなくてよろしい」としつけられているからか、「いや、まぁ食べられるよ」などと言って平らげました。私は、次回のためにと、「椎茸少なめに」とレシピの欄外に書き込みをしました。
その晩、キッチンの後片付けをしていた時のことです。残り物を入れようと冷蔵庫を開けたら、ど真ん中に大きなパックが二つ重ねてあるのが目に入ってきました。あら、何かしら?と思って手に取ったら、ひき肉ではありませんか。私は冷蔵庫を開けたまま、その場で崩れ落ちました。
しばらくミートローフは作らなかったのは言うまでもありませんが、以来、ミートローフと言うと家族は顔を見合わせて笑います。先日、長男から写メが届きました。大学のカフェテリアのメニューに
Meatless Meatloaf
とあるではないですか。ベジタリアン向けの、大豆などを肉の代用にして作られたものだったそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?