ついに始まった臨床
普通は8時半までに出勤すればOKだが、うちの病院は1年目が雑用業務や新患の処方箋をまとめて割り振りの人に渡さなくてはいけないので早めに来なくてはいけない…
同期で7時半に集合するようLINEで決まった。
俺はそこそこ家が遠かったので6時半に家を出なくてはいけなかった。
リハ室に着くと2年目の方達が雑用を教えてくれた。
この2年目の人達が強烈だった。
教えてくれた池辺さんという女性の先輩はピアス穴がものすごく多く、さながらパンク系の様だった。
また広島出身でバリバリ方言使いまくりである。
「じゃけー、これ忘れたらいかんよ!」
男の二歩田さんはヤンキー臭が凄かった
「あ、これは適当でいいっしょ」
他にも2年目の先輩はいたが主に教えてくれたのがこの2人だった為、後々登場してくる
朝の雑用が終わり、リハ科全体の朝礼が始まった。
新入職の我々は挨拶していったが、ここの職場の人は朝が弱いのか皆活気ない拍手で迎えてくれた。
まだ初日なので見学のみとの事。
俺はプリセプターで4年目の萩さんについた。
萩さんは早速俺に
「俺、整形しか興味ないから」
と言ってきた。
元々クリニックで働いていて、去年この病院に転職したらしい。
萩さんは色々教えてくれたが、厳しかった…
「胸鎖乳突筋の起始停止は?」
「えーと…乳様突起からから…すいません
わかりません」
「わかるでしょ!国試で勉強したでしょ?」
「筋緊張の客観的評価は?」
「MASとかですか…」
「じゃあこの患者さんのハムのMASやって」
1年目だから、なんてのら言い訳にならないのだがこの時は怖いし分からないし冷や汗だらけだった。
萩さんは沖縄出身で顔も濃く強面な方である。
その見た目通りの厳しさ…
ギャップも何もない
長かった初日が終わった業務後、萩さんから一言
「明日から担当もつから」
続
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