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キャンプ場の猫問題

山のキャンプ場に行けば必ずと言っていいほど見かける「熊出没注意」の看板。動物の侵入を防ぐために電気柵を設置しているところもある。
「人里を離れて動物の棲家をお借りするんだから、そりゃあ出ても不思議はないわな」くらいの軽い気持ちで通り過ぎることが多いんだけど、もちろん食料類の保管場所には注意してるし、腰には熊鈴、ラジオつけっぱなしで人の存在を主張している。

ツキノワだけど遇いたくはない


人の足跡もついてない雪原にテントを張るときなんか、小さな足跡はいっぱいある。ネズミやウサギなどの小動物の足跡だと思うけど、縦横無尽にあるのではなく一定の獣道をになっているのを見ると、つくづくここは彼らのエリアなんだなーと思う。

でもね、山菜採りなんかで被害に遭った話は効くけど、キャンプ場での熊の被害は聞いたことがない。昨年は70泊を超えるキャンプをこなしたけど、少なくとも私は一度も熊に遭遇したこともないし見かけたこともない。だからといって安心しきっているわけでもなく、「出るかも知れない」という心構えだけはしているつもりだ。「熊注意」の看板を見てキャンプを中止したり実害を受けた経験はない。
出没する可能性がある限り、狼少年のお伽話じゃないけど、注意喚起を続けることは必要だと思う。

実際に熊より嫌なのは猫だ。
ミャアミャア猫なで声で近づいてきてエサを貰えるのを待っている。身の安全を信用しきってテント内にまで入ろう猫もいる。トイレへのわずかな往復時間にテントに入られて荒らされたこともあった。マジで殺してやろうかと思ったことは何度もある。
熊ならばナタを振り上げて一撃与えるラッキーがあったとしたらヒーローになれるかも知れないが、猫にナタを振り下ろそうもんならたちまち極悪人にされてしまう。
だから「あっち行かねーかなー」と思いながら、いつも窮屈なキャンプをすることになる。
熊でキャンプを中止したことはないけど、前回のキャンプを思い出して、猫で行くのを躊躇するキャンプ場は3ヶ所ほどある。

少々の威嚇では逃げないから始末が悪い

これもみんな猫を甘やかす人間がいるせい。「可愛いー」と抱き上げてナデナデしながら餌を与えるバカがいるせいだ。
猫が可愛いのは認めよう。でもエサを与えるのはやめて欲しい。抱き上げるくらい可愛いのならば連れて帰って欲しい。
キャンプ場側でも「猫に注意、餌やり厳禁」くらいの看板は設置して欲しい。「人懐っこい猫がいます」と猫をウリにしているキャンプ場もあるというから驚きだ。

昨年のキャンプで獣の実害に遭ったのは猫の他には、タヌキとカラス。
タヌキはスカートの下からテント後室に忍び込まれてパックに残っていた肉をやられた。猫かと思ってたら翌朝隣人に「夜はタヌキが数匹うろついてましたね。ここじゃけっこう有名ですよ。」と教えられてタヌキの存在を知った。有料のきちんとしたキャンプ場だけど、ここも「熊注意」の看板だけ。チェックインの時に「タヌキが出ますと一言ってくれれば対策もしたのに...。
タヌキはひくけど「熊注意」の看板には僅かなりとも集客効果もあるのかも。

カラスはまったく自分の不注意、海に突き出た岬のキャンプ場だった。買い物から帰ってレジ袋ごと外に放りだしてトイレに走り、出てきたら数羽のカラスが群がってレジ袋はボロボロ、卵まで嘴で突かれていた。テント内に入れてからトイレに行けば被害はなかったはずだ。

実害はなかったけど、怖さでピカイチだったのは猿。
朝早くから森で騒いでいた猿が陽がの昇るキャンプ場まで降りてきて早く帰ったキャンパーのテント跡地に集まってなにやらほじっている。遠巻きで明らかにこっちも狙っている。人が帰った後にはなんか転がっている経験則を学習済みみたいだ。
猿と目があった時は「一斉に来られたらどうしよう?」恐怖だった。

猿は怖い

害獣が何かをわかっていれば、それなりに対処もできる。
だが猫はどうすれば対処できるかわからないし、即効性のある対応ならば殺すしか無い。キャンプ場とキャンプする人が協力しなければ排除できない厄介な害獣だ。
猫は嫌いだ。

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