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無骨ってなに?

SNSのキャンプ系グループを見てると「野営が好きです」「無骨なキャンプをしています」「軍幕で野営中です」という投稿をよく見かける。
そもそも野営とキャンプってどこが違うの?無骨ってなに?イマドキ軍幕って言われても...。いつもモヤモヤする。
「ギアをキャンプ用に無骨に塗装しました」なんて記事を読むともうダメ。わざわざ塗装という一手間を加えることは、そもそも無骨じゃないと思う。

「野営」や「無骨」を多用する人の定義は、どうやら、自然の中で風景に溶け込むようなスタイルらしい。でもキャンプ中の写真をよーく見ると、車はテント横に停めてあり、電源を使って動画を見てたり、寝床はコットにインフレーターマット、電気毛布使用なんてこともある。キャンプ地は管理人常駐の高規格なキャンプ場だったりもする。
なんか違うんじゃねーのと言いたくなる。

「軍幕」もそう。軍幕っていつの時代のハナシ?今の軍隊は軍幕は使ってないでしょ。
兵隊が戦場で眠るために作られたのが軍幕で、一時しのぎで泊まれればいいが主目的だと思う。その軍幕が兵隊さんの負担を減らすために、新素材を使い研究を重ねて進化していったのが現代使われているテントだ。なぜわざわざ使いにくくて風にも雨にも弱い装備で泊まるのかが素直にわからない。
車乗り入れ可の有料キャンプ場で軍幕なんてシーンは興醒めでしかない。

「タープ」や「タープ泊」にも似たような思いがある。
テントとタープはセットと思い込んでいる人も多い。風が強かろうと風向きが変わろうと、苦労してタープと格闘してる人を見ると、無理することないのになーと思う。
「タープは日除けですから」という人もいるけど、ずっと朝まで張りっぱなし、太陽の位置が変わろうと夜明けに突風が吹こうとずっと同じ位置のまま。
これも、なんか違うんじゃねーのと言いたくなる。

「タープ一枚でクローズもできるからプライバシーも守られてテントと同じですよ」と言う「タープ泊」にも同じことを思う。
テントと同じではなく、同じように見えるだけ。張り綱もロクに張れないいから風には弱いし、設営もタープ一枚の他に複数本のポールも使う。総容量はテントとそれほど変わらない。だったらテントのほうが安心できる。
緊急避難ならまだしも、タープ泊にも、なんか違うんじゃねーのと思う。

こんなことを思いながらキャンプしてるんだけど、この思いは絶対に投稿しない。
四方八方から一斉射撃されることが確定だからだ。
そして、したり顔で必ず最強必殺のキラーワードを投げつけてくる人がかならず現れる。
「人それぞれですから」

人の好みも趣向もそれぞれ違うのは承知のこと。それを承知で自分の意見を言うと「人それぞれですから」で必ず〆られ、投稿した人は我儘なクレーマーのように印象付けられる。これが今のSNSの風潮。
「人それぞれですから」を使用禁止ワードに指定して欲しいくらいだ。
少なくとも私は「人それぞれですから」のキラーワードは使わないことにしている。

この記事に異論反論を唱えたくなる人も多いかも知れない。
でもそれでいいんです。なにせ「人それぞれですから」。

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