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『1分で話せ』まとめ

言葉であれなんであれ、他人を動かすには、まずは自分自身がその言葉によって動かされるのかを問うこと。(←一つの検証の仕方)そして、それが不十分であるならば、より鋭利にシンプルに言葉を研ぎ澄ますこと。それは情報を切り捨てることかもしれないし、感情に訴えるように脚色することかもしれない。聞き手の反応の終着点≒行動をデザインする話の終え方、伝え方を意識していますか?伝えることを通して他人を動かすことを説く≒つまり、マーケティングの概念の本と言ってることはほぼ同義。

現状を把握していない自分、相手が動かない話

人は話している最中は、自分の置かれている状況と、相手がどのような行動を取ってほしいか、という「現状」と「未来」などほとんど考えていない。
建設的な話をしているようで、お互いが言い合って満足するだけの関係が蔓延っている。それだと何も進展しない。自己満足的な会話で終わってしまう。

結論→根拠3つというロジックの罠

話し手は自分のロジックが、自分という眼鏡をかけた状態のロジックであるということを自覚しなければならない。要するに、自分だけが納得したロジックでは、受け手には伝わらないことがあるということ。その要因は、根拠が薄いからかもしれないし、魅力的ではないからかもしれない。伝え、伝わるというのは何かの合意形成を得るということである。ゆえに、根拠となるロジックには、自分の納得+受け手(相手)の納得も、大事だということ。


伝わる話に正解はないが、伝わらない話に原因あり

①プロセスを話す
特に自分の作業過程を話す。相手からしたら何のこっちゃ。
②気を遣って遠回しに話しすぎ
結論の比重が100対0になることはないが、目的ベースの話し合いにおいて自分の主張は100にふる。
③メリット・デメリットを口頭で説明し過ぎない。
学者的な話し方は結局何が言いたいのか分からなくなる。専門家になればなるほど、物事の良し悪しを両面から見ることができるようになるため、決断や判断が曖昧になる。しかし、行動をするというビジネスにおいては、そのようなスタンスだと何も決められなくなってしまう。
④笑を入れる
身内話とかは全員が笑えるネタではない。

前提の共有大事。
主張の明確化大事。
主張と根拠の一致具合大事。

ビジュアル化大事。

伝わらない情報の列挙はただの押し付けである

吉野家が好きです。
まず、早い。座ったかどうかのタイミングで、店員さんが牛丼を出してくれますね。
次に、安い。今時どこで食べても大抵、500円はかかります。
最後に、うまい。想像してみてください。お腹が空いた時に牛丼をかきこんだこと。
だから、僕は吉野家が好きなんです。

これで、1分もかからないでしょう。
でも、「吉野家はおいしいんだな」ということは、伝わってきませんか。

『1分で話せ』著伊藤羊一

これに対してこんな意見があるらしい。

伝わってきません。なぜなら、吉野家的な要素、つまり「早い、安い、(吉野家的な)うまい」に魅力を感じないからです。その理由は数あれど、吉野家的な要素はまるで家畜の餌かのように思えてしまうのです。

この後には吉野家的な要素を一つずつ否定する話が続くのですが、、、

この時に私が何を思ったか?
すなわち、伝えた情報が伝わる情報になるには、前提や価値観の共有というものが大事だということです。

例えば、先ほどの話の聞き手にビーガンの人(お肉を食べない人)がいたとします。果たして、お肉を食べない人が牛丼の価値を吉野家的な要素から魅力的に感じるでしょうか?彼らからすると、野菜がメインの食事の方が嬉しいかもしれません。

このように価値観の不一致が起きている場合、吉野家的な要素は、ビーガンの人たちからするとノイズでしかありません。つまり、吉野家的な要素を伝えること≒価値観の押し付けになってしまっています。これは本当に伝えたと言えるのでしょうか?

このような反例を踏まえて考えると、伝えたことが伝わるには、前提となる価値観の共有が欠かせないように思えます。

上司の見える世界、部下の見える世界

長年の経験により洗練された直感を持つ上司。主張と根拠のピラミッドのすり合わせ。主張と根拠を、分けながら話を聞く習慣。

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