2023 小倉SJ

コースについて

小倉競馬場の障害コースを使用。逆回り1周→襷→順回り1周半で最後は芝コースに置かれたハードルを飛越。10回の飛越と1回のバンケットがある。

傾向

人気

単勝5倍未満

単勝オッズ5倍未満の馬が8勝2着5回。逆に残りの2勝は20倍台だが、上位人気(1.2番人気)が堅調なレースと言っていいだろう。

年齢

年齢別 成績


夏場のG3ということもあり、超一線級の出走もそう多くないことからだろうか、障害馬としては比較的キャリアの浅めな5.6歳馬を中心に好走が目立つ。

内外

枠番別 成績
馬番別 成績
2018~ 同コース 8枠

頭数の都合でばらけるが、馬番はフルゲート14頭なので7番を基準に分け、基本は内有利(≒外不利)傾向。コース全体としても、8枠は大きく成績を落としている。ただ、今年は登録10頭なので、そこまで大きな影響は出てこないだろう。

脚質

脚質別 成績

障害は先行馬のアドが平地よりもさらに大きいこと、障害の脚質は実態を表しているかなどはさておき、基本は前に行った方が有利。ただ、新潟JSよりもさらに逃げた馬が好成績を挙げている点は1つ注目したい。

騎手

騎手別 成績(小倉SJ・出走)
騎手別 成績(同コース・出走・2018~)

このレースで成績を残している騎手が意外と少なかった。春麗JSや牛若丸JS、その他OP競走なども含めた成績でも、森騎手はさすが。小坂騎手は今回も出走のテーオーソクラテスとのコンビで牛若丸→春麗と連勝。同じくマイネルヴァッサーと1勝2着2回などの小野寺騎手も、ローカル得意で勝ち鞍こそそれほども小倉コース自体の好走率も高い。一方、石神騎手や五十嵐騎手は意外にもそこまで成績が良くなかった。

前走

前走レース(前走障害)

・OP組

前走障害OP好走馬

ローテとして1番多いのだが、OP組は連対馬全て前走3着内。特に斤量61kg以上を背負って好走した力のある馬はより信頼度が高い。

・中山GJ

前走中山GJ組

最高峰からのローテで、間隔も4か月程度と開けてくるローテだから、前走の反動は気にしなくてもよさそうか。ただ、アップトゥデイトが3回このローテで①②②着と超ハイレベル馬の存在は注意。

・その他
東京JS組は前走馬券内だった3頭ではなく、その下前走④④⑥着馬が好走。新潟JS組は2/2好走だがいずれも前走で結構負けていた組だった。

また、前走好走馬に関して、前走で襷コースのある競馬場での好走実績のある馬がベター。

前走好走馬のコース別成績

予想

コンセプト

3連覇を狙うアサクサゲンキをはじめ、コース実績/適性のある骨っぽいメンバーも顔をそろえた。そのアサクサは大外×加矢太騎手というのがポイント。そして金曜昼に小倉はかなりの雨が降ったようだ。重馬場まで行けば安直にテーオーでスグ決まっていたのだが、何とも難しい馬場が出現しそうだ…。

展開的にはホッコーメヴィウスがハナ。積極策を匂わせる最内シングンジョーイをはじめ、ナギサやリバーシブルレーン、そして人気上位のテーオーソクラテスやアサクサゲンキなど、極端な逃げタイプではないが先行したい馬もそろっており、また内前有利傾向のあるコースということからも、比較的引き締まった流れのレースになるのではと予想した組み立てをした。

◎~〇:マイネルヴァッサー

前走福島のOP戦は62キロを背負っての勝利。下したオメガエリタージュも勝ち切れてはいないもののOPで勝負になるレベルの馬。その前の2戦はさすがに負けすぎなような気がするが、戦績が示す通り福島や小倉のような襷コースでこその馬。中団から襷を利用して位置を取るタイプで展開は鍵も、地力上位馬の中では好枠に入った。やや雨残りの馬場も合っていそう。

マイネルヴァッサー コース別成績

◎~〇:テーオーソクラテス

前走中山GJで4着。先行して折り合い一息な部分はありながらも、勝負所で一瞬先頭に立つなど見せ場を作ったし、飛越も上手。年明けに小倉重馬場の牛若丸JS、稍重の春麗JSと連勝しているように、コース適正はかなり高い。春麗で下したジューンベロシティは東京JS勝ち、4着ニューツーリズムは新潟JS2着と、今振り返ってみれば決してレベルが低かった1戦ではなかっただろう。この馬からしたらガッツリ雨残りのほうが持ち味は生きてきそうだ。とはいえ先行して好位につけられれば勝ち負けの1頭ではないだろうか。

▲~△:アサクサゲンキ

このレースを2連覇中。小倉の障害コースは4勝2着1回(内当距離3勝2着1回)という屈指の小倉巧者で、さらに小倉2歳Sの勝ちもある。前走時に「次の小倉が本番だろう」と評価していたが、その中で新潟の早い決着に4着と善戦。もちろんここに向けて上積みはありそう。頭数が少な目なのでそこまで影響は大きくないが、大外枠はプラスではない。今回小牧加矢太騎手と久々のコンビ。この本番でのスイッチは若干ひっかかる。過去2勝は熊沢騎手&石神騎手だったが、いずれも異なる騎手での3連覇なるか。

▲~△:ホッコーメヴィウス

昨夏の反動もあるのか、あるいは同型馬の存在か、あるいは山を過ぎたのか…、長欠明けのここ2走は案外。それでも前走は初戦より飛越面に関しては幾分良化がうかがえた。今回は絶好枠で、ナギサや最内シングンジョーイの出方は気になるがハナは取れそうな組み合わせ。しっかりと立て直しを図ってほしい面はありつつも、仮に人気を落とすようなら組み込みたい1頭でもある。

☆~△:ポルトラーノ

22年京都HJ(中京)の3着馬。マイネルヴァッサーに1キロもらってだが7馬身差で勝った(マイネル3着)経験もあるが、ゲート、折り合い、飛越とクリアすべき点が多いのも確か。前走阪神SJは超ハイレベル戦なので大負けはそこまで気にしなくてもよさそうだが。主戦の草野騎手に戻って強気に…とのことで、馬のリズムで行けば。

他各馬雑感

シングンジョーイ

飛越は並で、前走は5着だが徐々にクラス慣れしてきたようで内容は良化傾向。その前走も未勝利勝ちも小倉の舞台なので相性という点では良さそうだが、このメンツに入るとやや見劣りするのも確か。最内枠、今回メンコを外すということで内前で立ち回れれば。

イベリア

今年明けまでは橋田きゅう舎所属だったが、その橋田師(ジャンプ重賞6勝)をして飛越が上手だといったように安定感のある飛越巧者で、徐々にクラス慣れもしてきた。ただ既にある程度纏まってはいる分一気に上げるイメージはなく、比較的後ろから行くタイプでうまく立ち回って相手が崩れればといった感じ。

ナギサ

福島のOPを2勝、当コースの牛若丸JSの3着の実績もあり、コース適性は高い。OP2勝のため別定OPだと斤量を背負うことになり、減量の水沼騎手起用なども試したが、ここは主戦の森騎手に戻って斤量も58キロ。飛越も確実にこなせるタイプだし、好位を取ることはできそう。ただ強力な同型馬はそろい、力がどこまで通用するか次第。

ディアマンミノル

平地OP勝ち馬で、入障時から中村騎手が飛越センスを絶賛していた1頭。初戦は7/10が入障戦だったホウオウヴォーヌ戦。本馬の他にも5着ロックユーが次走圧勝するなどハイレベル疑惑のある一戦だ。2戦目で勝ち上がっての昇級初戦が重賞となるが、平地時代から変わらずスタートから前半の入りがカギ。落ち着いた流れになればチャンスは生まれてきそうだが…..。このメンバーを相手に人気サイドでどうか。飛越は問題ない。

リバーシブルレーン

昨夏の小倉OPで逃げてレコードを記録した馬でスピードあり。シルバーレーン牝系という血統だけなら渋った馬場もこなせそうだが、この馬の場合は良馬場でこそのようだから馬場はカギ。飛越は低めだがしっかりとこなす。未勝利勝ちも小倉コースで、先行しうる脚もあるし馬場次第では狙っていきたいが、枠ともどもどこまで。

結論

◎マイネルヴァッサー
〇テーオーソクラテス
▲アサクサゲンキ
☆ポルトラーノ
×ホッコーメヴィウス
△⑤⑨


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