桜流し
携帯の中に、書きさしの詩がある。春先の、世界中が自粛を始めた時期に書いたものだ。結局、続きが浮かばず、携帯の中に残されたままになっている。成仏(?)させるために、ここにupしておこう。
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外は 桜流しの雨
世界中が 眠っているかのようにしずかだ
雨だけが降っている
世界の始まりにも 終わる時にも
同じように降っているのではないかと思う
ディスプレイのスイッチを入れると
パンデミックという言葉が光る
空よりも明るく 発行する液晶
世界はもう この画面の輝きに集約されて
窓辺では 雨の音だけがする
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(ここで途切れています)
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