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桜流し

携帯の中に、書きさしの詩がある。春先の、世界中が自粛を始めた時期に書いたものだ。結局、続きが浮かばず、携帯の中に残されたままになっている。成仏(?)させるために、ここにupしておこう。


***


外は 桜流しの雨

世界中が 眠っているかのようにしずかだ

雨だけが降っている

世界の始まりにも 終わる時にも

同じように降っているのではないかと思う


ディスプレイのスイッチを入れると

パンデミックという言葉が光る

空よりも明るく 発行する液晶

世界はもう この画面の輝きに集約されて

窓辺では 雨の音だけがする


***


(ここで途切れています)

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