キケン!

朝、授業をサボってコンビニ前の喫煙所まで歩いている途中、道端のごみ収集所に「刃物キケン!」と大きく書かれた包丁大の袋が置いてあった。
厳重に新聞紙でくるんであったようだし、今日は不燃ごみの日なので至って正しい処理である。

しかしあまりに無防備に、大きな存在感で鎮座するそれを見ると、突然わたしがそれを手に取りすぐ横を歩く小学生を斬りつけない保証はどこにもないのに、と思う
ましてやわたしは大学をサボるも正常な時間に家を出て同居人の目を誤魔化すくらいの日常的な異常性を持ち合わせているわけだし、小学生の柔らかい肌にビニール袋と新聞紙によるバリアなんて在って無きが如しだろう

世界からの根拠のない信頼と、自分の発想に怖くなった
今日が冬の日で、ポケットから手を出すのが億劫な気温でよかったと思う

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