三日月サンセットのこと。

書くのって楽しい。
今まで、ひとり頭の中で考えて満足してた。
でも、言葉にしたり絵にしたり、何にしても表現するって大事なんだなあと思った。 

言葉にするのってすごく難しくて。
Twitterやってたけど、140文字でうまいこと言えなくて。
多分語彙力無さすぎて伝わってなかったんだろうな〜と思う。
自覚はある。結構くどいし、読みづらいと思う。
言葉にする練習だと思って投稿していきます(後から読んで辛くなったら消したり修正します……)

私、「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」がきっかけで、サカナクションに興味を持ったわけで(前回の記事参照。良かったら読んでみてください)。 

次に、びびっと来たのは、
これ、イントロがめちゃくちゃ良いな
って思った曲。 
ていうか、1stアルバムから順に聴こうと思った矢先、その1曲目でわたしは止まった。

なんだこの旋律。
めちゃくちゃ綺麗。
小気味よいリズム、そして深まってく音色。

「僕はシャツの袖で流した涙を拭いたんだ」

1回目、ただ、曲全体を聴く。
耳に入ってくる詩を極力追いかけながら。
とにかくリズムが良い。
でもなぜなんだろう、どこか寂しい。
そんな印象を受ける曲だった。

曲の途中で「1曲リピート」モードにした。

2回目。
ウォークマンはコートのポケットの中へ。
右手にはスマホ。
《三日月サンセット 歌詞》検索。

詩を目で追いながら、耳で音を辿る。

「もどかしく生きる日々の隙間を埋めた言葉は
頼りない君が僕に見せる弱さだった」

まーたこの微妙でなんとも言えない詩よ。
この2人、おそらく男女、
多分、友達以上恋人未満。
うーん。めちゃくちゃ覚えがあるな。
(バッハに引き続き)
頭の中で浮かぶ、放課後の夕暮れを歩く学生ふたり。イメージでは高校生。

でもこの人よ、男の子よ、
バッハの時も思ったけどさ、
めちゃくちゃ面倒くさくない?
女の子に対して頼りない、じゃないのよ
なんなら多分あと一押しが足りないのは自分だろ……

「夕日赤く染め、空には鳥
あたりまえの日没の中で
君は今、背中越しに
何を言おうか考えてたんだろう」

いやだからお前!!!!!!!!
言わすな、女の子に!!!!!!!!
……なんとなく察して欲しいんだけど、
前回も出てきた、その当時の私の片思いの相手。
間違いなく私が好きなことを分かっていて、
私を舞い上がらせたりする奴だった。
期待させるようなことも沢山した。
でも、肝心の一言は言わせてくれなかった。
勿論、言ってもくれなかった。
だからめちゃくちゃこの男の子に既視感を覚えて、
めちゃくちゃ腹立たしくて、
でも、めちゃくちゃ愛おしくなった。

「夕日赤く染め、空には鳥
あたりまえの日没の中で
君は今、背中越しに
何を言おうか考えてたんだろう」

……でもなんだろう、なんか違和感。
この記事書き始めてふと思った。
多分、その当時、私が当初思ってたのと、少し違う気がする。
ということで、自分なりに解釈してくぞ。
(ほらもう思い出話から逸れてる!まあいいや)

もどかしい2人は、結ばれなかったんだろうな。
肝心なことが言えないまま、お互い進む道を選んだ。

おそらく女の子の方が遠くに、多分上京でもすることを、男の子に伝えた。

《わたし、東京に行くよ。だからもう会えなくなると思う。》
=頼りない君が見せる弱さ(→また会いに行く、とは言えない、多分男の子は離れることを聞かされて驚いたろうし、また会えるって言って貰えることを期待したんだろう)
誰かの手を引いてリーダーシップを発揮するようなタイプの女の子ではなさそう。

だから、この詩に繋がる。

「下り坂を自転車こぐ いつも空回り
東から西 果から果てまで通り過ぎていけ」

=下り坂(→あと一押しすれば結ばれるような状態)なのに、結果空振りに終わる。
期待してたのに上手くいかない、自転車のペダルになぞらえて「空回り」。
東から西、おそらく遠くに行ってしまうことを揶揄。果てから果てまで通り過ぎていけ、、自暴自棄じゃないけど、少しヤケになってるような。若さ、、青春だな。

「道なり進む二人引きずって歩く長い影
空には夕暮れの月 赤い垂れ幕の下」

=何も言えないふたり。
引きずって歩くって言葉に、なんともいえない喪失感とか虚無感を覚える。まさしく失恋なのかな。多分、始まってすらなかったんだから。
終演後、下りてくる垂れ幕に喩えていて、
ふたりの関係性の終わりを示してる。

少し早足になる「君」の背中は、何か言いたげだった。(これは夕日赤く染め〜に繋がる部分)
というより、その男の子は何か言って欲しかったんだよね。


ここまでで、多分この青春の回想が終わるんだと思う。

「揺れる肩が奏でるリズム 歩く人の波
嘘から悩み 次から次へと繰り返すだろう」

=これは多分この2人ではなくて、例の男の子が大人になってから、街中で歩く人(特にもどかしそうな男女)を見て、その時のことを回想したんだろうと思う。
《嘘から悩み……》というのは、多分この時隠していた好きだって気持ち、素直になれずに悶々とした思い。繰り返す人の心。
経験した思いを少し高い目線で見て懐かしむような。

「夕日赤く染め、空には鳥
あたりまえの日没の中で
君は今、背中越しに
何を言おうか考えてたんだろう」

これは大人になった男の子が、
山口一郎さんが、
改めて、懐かしむように聴こえた。

淡くて苦い、初恋(?)の思い出を語るような。

また別で書くつもりだけど、
私の中で、1stアルバム《GO TO THE FUTURE》は、その当時の一郎さんの「夜(=独り想いに耽る時間、想い)」を表現してると解釈してる。

この曲名前の通り、夕暮れ、日が暮れて夜に入っていくためのもの。
この思い出、記憶を皮切りに、深く深く潜っていく。

物思いに耽る時に、「こうしていたら……」という後悔ってつきもので。
青春の後悔って、恐らく一生モノだから。

寂しくて、哀しくて、でもそれだけで表現しない。敢えて、曲はリズム良く。
素直じゃなくて面倒くさい、山口一郎さんの人間性がめちゃくちゃ出てる曲だなあ、と思った。

サカナクションの詩って、読む人、聴く人それぞれ解釈が全然違うと思う。
だから、もし私と同じように、ストーリーをなぞって想像してる人がいたら是非聞かせてほしいです。

(ここからまた携帯で歌詞検索しながら曲を聴いてたしてた当時の私に戻る)
淡くて苦い青春ね、、あーあ。
あたしはどうなるんだろうなあ。
とか思いながら、もう1回……って私はまた大好きなイントロに酔いしれるんだ。

歌詞引用
三日月サンセット - サカナクション
(https://sp.uta-net.com/song/73557/)

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