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2022年を数える 【シンポジウム・イベント編】

毎年、その年の振り返りは、その年を象徴するような何かを数えてみることにしています。今年はなんと言っても、シンポジウムなどのイベントへお招きいただくことが大変多い年でした。

長らく関わっていたコザでの仕事を年度末でさよならすることにし、「今年は暇になるはず!」と豪語していたのですが、思いがけず今までで一番忙しい年になったのではと思います。

今年のハイライト
・シンポジウム 合計 11本(モデレーター、パネリスト)
・新聞取材 数え切れてない(新報、タイムス多数、毎日、朝日、読売)
・琉大 後期非常勤講師 (社会学専攻選択科目、都市社会学的な内容)
・沖縄本島中南部都市圏総合都市交通協議会 委員就任
・演劇の作品づくりに関わらせてもらった(マームとジプシー、「Lighthouse」)
そして
・株式会社「さびら」設立!

思い起こせばすごい色んな有り難い機会をいただいている…

特に「沖縄復帰50年」という看板がついたイベントが多く、多岐にわたるテーマで様々な方とご一緒させていただきました。それぞれの機会で、普段はお目にかかれないような方々と意見交換させていただくという非常に貴重な機会となりました。

私でいいのか?と恐縮する場面も多々ありましたが、それでも来てくれた方々のフィードバック、メディアを見たよ!と連絡くれる方々の言葉から、ちゃんと「言うべきことが言えてよかった」と安心し、とっても励まされました。

同時に、ファシリテーターとしては、会の構成、話の進め方、まとめ方、打ち合わせやすり合わせのあり方、事前にどの程度準備し、用意しておくか(していただくか)の微妙なさじ加減による差異を観察させていただくとてもおもしろい経験にもなりました。そこに傾向はあれど成功のセオリーはありません。登壇者の特徴やその場の空気にも大きく左右されるところは、演劇とも似た面白さがありました。

それではシンポジウム案件をちょっと振り返っていきます。この他関わったイベントなども多いのですが、主にシンポジウムという名称で開催されたものを集めました。

1.令和3年度沖縄らしい景観まちなみシンポジウム〜風景づくり×SDGs〜(沖縄県 土木建築部 都市・モノレール課)

2022年1月23日(日)開催、中継あり、会場人数制限あり(ごく少人数)
モデレーターをさせていただいたのですが、風景づくり×SDGsというなんとも一筋縄ではいかないテーマ設定&池田先生という大御所とご一緒という非常に難しいシンポジウムでした。動画にまだその奮闘ぶりは残っているかと思いますが、ある意味事前打ち合わせを当てにしすぎてはいけないな(イベントは生物ですね!)というのを実感しました。
この時はまさか、こういった案件がこの先続くとは思っていなかったのです。。。


2.SDGs未来都市OKINAWA シンポジウム2022(沖縄県企画部企画調整課)

2022年3月8日(火)開催、オンライン(会場客なし)

復帰50年、の冠が出る前はSDGsの冠が多かったのかも?
この日、3月8日はInternational Woman's Day(世界女性の日)ということもあり、ジェンダー関係の話を中心にさせていただきました。ちょっと抽象的な話をしてしまったかと思いますが、SDGsをただのファッション/大衆のアヘンで終わらせたくないのですよ私は。参考図書も上げておきますね。


3.なはーとダイアログ 「文化芸術ってなんだろう?」(那覇市文化振興課)

https://www.facebook.com/theatrenahart/posts/pfbid02KJ3uB3JhcV1QVEKnzc2temGsj7Nmz4fNAasq2hkjeYdSWDKcL9mhfqn9oMqHhwSLl

2022年3月28日(月)開催、会場のみ
芸術・文化とアート、アーティスト、劇場と市民をつなぐ「なはーとダイアログ」シリーズ。
なはーとが会館して約半年!のタイミングで、城間前市長をお迎えして、まずは「文化芸術ってなんだろう?」というテーマでお話。
なはーとの地域における役割や、文化、芸術とまちづくりについてお話も。

4.朝日新聞 復帰50年記念シンポ「沖縄を考える 沖縄から考える」(朝日新聞、QAB)

2022年5月29日(日)、配信あり、QAB特番
玉城デニー知事、片山善博さん、タイムスの与那嶺一枝さんとご一緒した、はじめての県外でのシンポジウムでした。沖縄のことをどのくらい知っているのかよくわからないオーディエンスに向けて、何をどう話していいやら、、私は「女性」や「沖縄の」「若者」の代表ではないですよ、、ということの立場の微妙さ、とても悩んだイベントでした。質問者のバイアスがかなり会の進行にも反映されることも実感。

(おまけ)ちゃーすがや会議 vol.4 交通編 渋滞は罪? ~移動を考える~

2022年9月16日(金)開催、オンライン
資料はこちら

はじめてちゃんとイベントで交通とまちづくりの話ができたのでは???乗り物側の交通の話や前提を谷田貝さんがきちんと担保してくれて、その上にまちづくりの話でガッツリ便乗させていただきました!!

5.若い世代を中心に米軍基地と沖縄を考えるシンポジウム

2022年9月25日開催、中継あり、会場は30代まで限定。
まさかのりゅうちぇるさん、玉城知事とご一緒案件。会場が30代までの観客限定(40代以上は基本オンライン)と特殊なセッティングでした。いつもと違って、かなり質問がしやすい雰囲気だったのではないかと、オーディエンスを絞るということに可能性を感じた会でした。玉城知事と、りゅうちぇるさんの空気をやわらかくする気遣いはさすが。基地跡地利用に関心が高いことも実感しました。

6.【復帰50周年記念事業】沖縄の金融・経済のあゆみと未来展望(沖縄県)

2022年10月23日開催、産業まつり会場にて
なぜ私?と思ったのですが色々と事情がありお引き受けした次第。
沖縄の経済のあり方にはまだまだ思うところたくさんありますが、こういう人の考えが裏側にあるんだなというのが非常によく分かる会でした。
基調講演の大城先生の話の後に、富川元副知事の話が出てくるんですがこの奇妙な対比と共存が興味深い。

7.普天間飛行場跡地利用県民フォーラム「普天間飛行場未来予想図2.0」

2022年11月5日(土)14:00〜16:10@沖縄コンベンションセンター会議棟A1
行政のイベントって、日付が過ぎたらすぐにお知らせのページが消されるんですよね。。とてももったいないです。

こちらも非常に感心が高い基地跡地利用に関するシンポもモデレーターということで、とても緊張した会でした。しかし、地主会の代表の方がとても対話型の方で、Organect福原さんとのお話、真喜屋美樹さんのお話含め、非常に前向きな会となりました。ビジョンは常に語り続けなければ、夢を実現させることはできないのだという苦い思いと同時に、このような対話ができることに希望を感じました。

8.「沖縄鉄軌道とまちづくり」シンポジウム

2022年11月7日(月)14時~16時(開場 13:30~)
交通系のシンポジウムありがたい!思いっきり交通とまちづくりの連動が不可欠なことについてのお話をさせていただきました。
日本ではTODに関する固定観念がすでに形成されていること、県外における鉄道を中心としたイメージと、沖縄での公共交通網形成の前提の違いをつなぐことがまだできていないかもなと感じる会でした。改めてハワイの例が参考になるのではと思っています。交通の専門家・実務家の方々のお話聞けてとてもためになりました。


9.「これからの沖縄の風景づくりを考えるシンポジウム]

2022年11月10日(木曜日) 14:00~16:30(開場13:30)
写真コンテストと連動したシンポジウムで、なかなか新しいタイプの進行がとても良かった回でした。去年モデレーターで四苦八苦していたのとは一転、とても楽しく参加させていただきました。
パネリストは去年に引き続き池田先生をはじめ、井上ちずさん、賀数仁然さんとご一緒。

10.沖縄本土復帰50年 シンポジウム「50年後の沖縄へ ~守るべきもの・変えたいこと~」

2022年11月21日(月)開催
今年最大にして一番楽しみだった会!!!色々活動しててよかった!!
私の周りにもファンが多い、「人新世の資本論」斎藤幸平さんと、元SPEEDの島袋寛子さんとご一緒。島袋寛子さんに関しては私はただのファンなので、裏では一緒に写真とってもらったり、小学生の頃から聞いているCDにサインもらったり、ただのファンしてました笑
もちろん斎藤幸平さんにもばっちりサインいただき、お二人とも終了後に結構じっくりお話させていただくことができて感動でした。

ただ、シンポジウムそのものの内容はとても課題が残るものでした。論点の交錯があまり聞いている人に明確でなかったり、議論が深まっていなかったり、問題提起が伝わっていなかったのでは?と危惧しています。
NHKで1月6日(金)夕方に特番が放送されるそうですので、タイミング合う方はぜひご覧ください。どう編集されているかも私は楽しみ(怖い)です。。。

11. なはーとダイアログ第2回「那覇の文化芸術」これからどうする?

2022年12月17日(土)開催
今度は、知念新那覇市長をお迎え。これからの那覇市の文化芸術施策について、県立芸大の小林先生、アーティストの山城知佳子さんをお迎えした刺激的な会でした。


おまけ

2022年1月19日掲載 毎日新聞【論点】

稲嶺恵一元県知事、ボーダーインクの新城和博さんと並んでの掲載で緊張。

2022年12月19日掲載 読売新聞

今年最後に取材をいただいたのは読売新聞さんでした。改めて、私の問題意識の話と、「まちづくり」、「ファシリテーター」に行き着くまでのお話を。同世代やちょっと下の世代から共感の感想を頂いております。みんなで自分の地域、まちのことを考えて、つくっていきたいね。


2022年は「復帰50年」イベントの当たり年

県内、県外問わず、沖縄関係のイベントが特に多い年だったのではと思います。その中で、意見を聞く価値がある程度ある人間としてお声掛けいただいたのは大変ありがたいことだと思います。これも、沖縄振興計画に一緒にパブコメを出したみんなのおかげだし、私の交通とまちづくりの話に耳を傾け、取り上げてくれた方々、SDGsとまちづくりの総合的なつながりについて少しでも気づいてくれた方々のおかげだと思います。

来年こそは、「暇な年」にして、もう少しインプットもしていきたいと思っています。来年のメインは「株式会社さびら」の一員として、引き続きまちづくりを中心にファシリテーターの仕事をしていく予定です。

心強い後輩たちもできて、新しい分野の広がりもできて、2023年がますます楽しみになりました。

沖縄はまだまだ取り組まなければいけないことも、目を背けられないことも色々あるけど、日々できることを、ちゃんとコツコツやっていくと、ちゃんと道はできるんだなと実感しています。

ひきつづき、一緒に、2023年もゆたしく、うにげーさびら。


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