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慢性上咽頭炎だった私① ~bスポット(EAT)療法との出会い~

※後半に若干グロめの表現があります。血などが苦手な方はご注意ください



幼少時から喉が弱く、繰り返し扁桃炎になっては発熱を繰り返していた。

首に氷嚢を巻かれてうるんだ眼で縁側に立つ私。
これは2歳ころの写真だ。

体感的には毎月熱を出していたように感じるけど、たぶん数か月に一遍程度だったのだろう。徐々に頻度は減ったものの、小学生になっても相変わらずよく熱を出す子どもでしょっちゅう学校を休んでいた。

扁桃炎をおこすと喉が腫れ真っ白に膿がついて、あまり食べられなくなってしまう。母親がすり下ろしてくれたくれたリンゴとか、牛乳に浸した食パン、うどん、おじや・・・そんなものをよく食べていた。

父親は何故か当時チーズに心酔しており、扁桃炎になる度にカマンベールチーズを一箱買ってきては「チーズは栄養豊富だからこれを全部食べろ」と言い、高熱で会話をする気力もない私は頷くことしかできなかった。


成長するにつれ、扁桃炎とは少し違った症状が出るようになった。
喉は痛いが膿が付くまでは腫れず、熱も高熱にならないで37.5度くらいでくすぶるのだ。

扁桃炎のころは高熱が出たが、燃え上がって鎮火する感じで後には引かなかった。しかし、微熱は長引きがちで厄介である。大学に入ると、とうとう喉は腫れないが「喉と鼻の間のうがいでは届かないところ」が嫌~な痛さになり、微熱が治らず、何件も病院を転々として薬を処方されるも効果がなく、なんと2年くらい微熱と付き合う大学生活が続いた。その状態で授業やらゼミやらサークル活動があるのだから、かなり辛かった。

その状況を打破するきっかけになったのが、友人からの耳鼻科の紹介だった。
「かなり痛い治療だけど効いたから、あいすちゃんも行ってみたら?」

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・・・痛いのは嫌いだが、背に腹は代えられない。
しかし思い返せば、これまでずっと耳鼻科にかかったことがなかった。看護師だった母親に連れていかれた病院はすべて内科・小児科を標榜するところだったので、自分一人で通院するようになってからも内科ばかり探して通っていたのだ。刷り込み、思い込みとは恐ろしいものだ。耳鼻科の正式名称は耳鼻咽喉科である。喉鼻の問題があるなら最初から耳鼻科を選ぶべきだったのかもしれない。

ちなみに私の弟は幼少時の中耳炎を長らく放置した結果(かどうかは不明だが)難聴になってしまった。母親曰く、当時は子どもを耳鼻科に連れて行くという発想がなかったのだという。看護師なのに!現代人にはにわかに信じがたいが、ネット検索も一般的でなかった時代なので、看護師であっても知識が得られなかったのかもしれない。
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到着した病院は親子で経営しているらしく、私の症状を話すと「大先生」の担当になった。どう見ても引退間際のおじいちゃんである。(現在は引退されて息子さんが院長となっている。下記治療は15年前の話で現在は不明)

まずは、鼻の穴にガーゼを詰められた。
 …これ、なんだろう。麻酔??
よく分からないまま10分くらい待機。

その後診察椅子に呼ばれてガーゼを外され、膝の上にお盆を持たされた。(膿盆というらしい。これ何に使うんだろ・・・)
まずは、細長い綿棒(PCR検査で見るあれ的な)に消毒液が付いたものを鼻の中に入れて、奥の方をツンツンぐりぐりする。めちゃ痛い。涙が滲む。
その後、Jみたいな形の先にガーゼが付いている器具(咽頭巻綿子というらしい)を喉の側から差し入れて、喉と鼻の間をぐりぐり。

最後、先生が気合を入れてぐりぐりし、「ハイッ!下向いて!」と言われたとおりにすると、鼻の奥から口の中にドバっと何かでてきた。膿盆はこれを吐くために持たされていたらしい。なるほど、用意がいい。

私の喉のどこにこんな大量のものが入っていたのか??
と思うほど、血と膿が混ざったような物体が沢山でてきた。
もはや腫瘍摘出術を受けた様相である。
微熱でくすぶっており、薬で押さえていたものが全部出てきた感じだった。(この治療は保険適用で180円くらい。安すぎるし痛いから、やっている病院が少ないらしい。私はかなり重症の方だったと思われるので、初回でこんな状況になる人はほぼいないかと。)

先生からはその後、
・この症状は完治が難しく一生付き合っていかないといけない
・黄砂や空気乾燥などですぐダメージを受けるから日常生活気を付けて
とお話をいただき、帰宅した。
この日は症状がひどかったので薬も処方された気がする。

家についてからも、病院で出し切れなかったものが喉から鼻から出てきて、出し続けていたら一日でティッシュ2箱を消費してしまった。


これが私のbスポット療法との出会いだった。(今はEAT療法とも言うらしい。先生がbスポット療法と教えてくれたわけではなく、自分で調べて発見した)

私には劇的に効果があり、初めて治療を受けた日は熱が出たような気がするが(なにせ15年前なので記憶があいまい)、あれほどくすぶっていた微熱がその後すっかり治ってしまった!

私に必要だったのは薬ではなく、外科的(物理的)治療だったのだ。
ものすごく痛いが、それだけの価値はある。
ただこの治療、上咽頭が悪くない人はさっぱり痛くないらしい。
炎症がある人だけ、痛みを感じるそうだ。

その後、大学を卒業するまで喉と鼻の間の腫れ(上咽頭/bスポット)が悪化するとそこの病院で治療を受ける日々が続くのだった。
本当は悪化する前に行った方がよいのだが、痛いので「もう少し様子を見ようかな」などとのらくらしていると、結局悪化してからの通院になってしまうのだ。

大学を卒業してからの話は次回に続く!

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