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大差で勝利した次の試合は、本当に点が入りにくいのか?

「それって野球じゃねえ?」というツッコミは却下で(笑)

気が向いたのでまた書きます。

2023年4月9日にアウェイ北九州でおこなわれたリーグ戦の余韻に浸っている方、多いんじゃないでしょうか。サポーターを興奮させる劇的な要素がふんだんに盛り込まれていましたからね。

・2年ぶりハットトリック(2021/4/17 vs 甲府 △3-3、鈴木国友選手以来)
・アウェイで逆転勝利
・小松蓮選手オーバーヘッド&肉のムラコシ豪快フリーキック
 (バク転の着地には気を付けて)
・今季3勝3分0敗で上位キープ

こうした試合を経験すると「次も大量得点頼む!」と大きな期待をするのは、サポーターあるあるかと思います。

しかし「ここは慎重に」ということで、北九州戦にも反省すべき点は多くありましたし、応援する側からも過剰にならずしっかり課題に向き合って次の公式戦に臨んだ方が応援のし甲斐があるのでは?と思う次第です。

・今季初複数失点 昨年と似た失点パターン
  どんどん下がるDFライン
  安易なパスミス
  スピードFWへの選手間連携
・連勝なし&ホームゲーム勝ちなし
・観客動員数、目標人数未達

不安要素を挙げればきりがないのですが、成長曲線を描いていくためには現時点では課題があった方が良いですし、それに対する取り組み方もチーム内で共有・同一ベクトルに向いていることが必要だと感じています。無失点だったとしても万事OKではないと思うんです(はしゃぎ過ぎない)

本題です。

お前の記憶だけで語るなよ、と言われてしまいそうですが
「大差で勝利した次の試合は、点が入っていない・勝ちが遠い」
気がしています。

・大量得点をした次の試合は相手も対策してくる。
・チーム全体・得点した選手が、いつもと違う状態に陥ってしまう。

と勝手に原因妄想していますが、
「大差で勝利した次の試合は、本当に点が入りにくいのか?」
「勝ちが遠いのか?」

調べても損はなさそう、ということで、調べてみました。

<大差の定義>
まずは、大差の定義。今回、下記表のように考えました。

大差の定義 色分け

・4得点以上で2点差以上 勝利
・3-0 勝利

4-2勝利がOKなら、3-1や2-0勝利も入れていいんじゃね? という意見もありそうですが、そこは何となく。

<調査方法>
・松本山雅FCが参戦した全国リーグを対象(JFL、J3、J2、J1)
・リーグ戦のみ(カップ戦除く ルヴァンカップや天皇杯は対象外)
・松本山雅オフィシャルサイトから人力で調査(このAI時代に… 手入力ミスで間違ってる…ことあるかも…)

<調査結果>
では、2010年のJFLから今年までの調査結果を以下表に示します。

調査結果(松本山雅FCのみ)

2試合セットになっていて、上側が大差対象の試合、下側が大差で勝利した次の試合 です。
表の一番上を例に説明すると、
 大差試合:5/30 MIOびわこ草津 6-0勝利
 次の試合:6/ 5 V・ファーレン長崎 0-1敗戦
タイトル通り「大差で勝利した次の試合は、点が入らない」結果になってますね…。

表を眺めていると「え、山雅って意外と大差勝ちな試合をやっているのね!」と自分の記憶がいかに保守的かが証明出来てしまいそうです(苦笑)。最も多く点をとったのは7得点。点差だと6点差みたいですね。

これを年別にまとめたのが以下の表です。

年別 大差勝利試合(松本山雅FCのみ)

JFLやJ2では大差勝利試合を年に何度かしているんですよね。
(自分が覚えてないだけじゃん!)
J1ではさすがに大差勝利というのはゼロ(それが山雅の実力)でした。

特徴的だなと思ったのは、その大差試合が2020年から激減していること。逆に(ここでは主旨が異なるため書いていませんが)大差負け試合の割合が2020-2022シーズンで増えていることも調査の過程で把握するに至りました。ほら、ホームで6失点した琉球戦とか、昨年の最終盤でのアウェイ2戦連続4失点とか…ね(嫌ですね、こういうのはよく覚えてて…)。

思いつきで調べ始めた結果ですが、松本山雅がここ数年成績不振で低迷している、得点が取れない、ということが裏付けられているような気がしています。それを踏まえて考えてみると、霜田監督の攻撃的スタイルへの変換は、クラブにとって、かつての山雅を取り戻す、を分かってのことだった?かも…しれませんね。真相はサッカーの神のみぞ知るでしょうか。

最後に、肝心の
「大差で勝利した次の試合は、本当に点が入りにくいのか?」
について、勝率と次の試合の得点数を導いてみました。
次の試合は、全27試合(2014年は最終節のため1試合減)

<結果> 27戦6勝13分8敗
  勝率 22.2%、引き分け率 48.1%、負率 29.6%
  得点 26得点 → 1試合当たり0.93点

うーむ、勝率2割ほど…。何となく低い気がしますよね。
松本山雅FCが全国リーグ(JFL, J3, J2, J1  2010-2023)で積み重ねた勝率と比較します。
<通算> 511戦210勝141分160敗
  勝率 41.1%、引き分け率 27.6%、負率 31.3%
  得点 638得点 → 1試合当たり1.25点

タイトル通り
「松本山雅FCは、大勝した次の試合で、点が入りにくい&勝てない」
という結果が導かれてしまいました。ははは…。

大差の試合とはなりましたが、北九州戦後の霜田監督コメントでは、霜田監督がこの試合結果はこの日だけで喜び、ここで切り替えて、まだ勝利のないホームゲームへ臨もうとしている決意なるものを感じますので、是非一読してみて下さい。

指揮官自らこの日の勝利を喜びつつ「年に一度あるかないかのスーパーゴール」とコメントしています。しっかりと次の試合に向けて選手のメンタルとフィジカルをスーパーゴールだけに頼らない、堅実な攻撃的スタイルにした上で試合に臨んでくれると思います。

あと…大差の次の試合の勝率、0%じゃないですしね。引き分けも含むと7割ですから…あ、いや…つまり…サポーターならここからアゲていって、松本山雅を熱烈応援して、アスルクラロ沼津戦に勝利して、勝率と得点の数値を上昇させるってもんですよね!

それでは、また気が向いたら。
One Sou1

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