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Mosaic社 製品発表会 マルチマテリアルユニット"Palette3" + α

2021年3月30日 オンライン上で カナダのトロントに拠点を置く3Dプリンタ関連装置ベンチャー Mosaic Manufacturing が新製品の発表会を 開催した。

Mosaicの代表作 マルチフィラメント交換機 "Palette " シリーズの最新機種 ”Palette3”が発表されるであろうと予想されていた。

以前のPallet2に関する記事

しかし、なんと Palette3,Palette Pro の発表のみならず、
・最大500℃ 対応 マルチマテリアル3Dプリンタ "Element , HT"
・Elementを複数台搭載、オートワークチェンジなどを搭載し量産システム"Array"
の全4製品を発表した。

むしろPalette3は おまけ なのではないか?と思わせるような 発表であった。
それぞれの概要を解説していく


Palette3 

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第3世代のフィラメント接着ユニット Splice

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Palette 2 から進化した点は、 

・フィラメント接合機構 の動作時間 が 125% のスピードアップ
・プリンタとPalette3を接続するCANVAS HUBが内蔵型になった

金額は $599USD で2021年6月から 販売開始。
スペックは以下

最大対応フィラメント数 :   4 本 ,
対応フィラメント種類  : PLA, PETG, TPU, ABS, PVA, HIPS などショア高度95A以上のフィラメント
フィラメント切れ検知センサー付き
プリンタ接続システム Canvas Hub搭載 
対応ブラウザ : 
Chrome, Firefox, Safari 
電源 : 12V / 4A 
装置サイズ :  30.9 x 23.5 x 7.4 cm 


Palette3 Pro

スクリーンショット (28)


金額は $799USD で2021年6月から 販売開始。
Proの違いは
・最大8本のフィラメントを扱える
・イーサネットケーブル対応
・アルミニウム製SPICE CORE搭載により Palette3より 110% 高速で動作

スクリーンショット (27)

CANVASとは、通常のCuraなどでスライスしたデータからPaletteのシステムでフィラメントを選択するためのWEBブラウザツールである。

Element & Element HT  3Dプリンタ

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Mosaic初となる 3Dプリンタ 
造形サイズ は 共に 355 x 355 x 355mm  
内部に Palette3と同様の機能を標準搭載し、8種類のフィラメントを交換可能、またHTには500℃まで加熱対応するPalette Xを搭載している。
販売金額は $5,999USD(Nomal) , $9,999(HT) で2021年11月 発売開始予定

HTは高温対応し 最大500℃までノズルを加熱することが可能。
高温造形に対応するため、ヒートチャンバーを内蔵している。
チャンバーの最大加熱温度は80℃

両者は材料の交換をセットをするだけで、様々なマテリアルを自動交換してプリントする事が可能だという。

スライサーはCuraのようなソフトも対応可能との事。

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HTでは、PEEK、Ultem 9085、Matrix、ポリカーボネートといった材料に対応

HTの詳細スペックはまだ公開されていないが、標準機はスペックシートが出ている


Array  量産管理システム

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Element HTを4台搭載し、ビルドテーブルの自動交換・スタックを可能とする フィラメント式の量産システムを生み出した。
$59,999USDからスタートで2021年12月販売開始予定
造形完了後にワークを交換し、ダウンタイムをなくし、効率よくフィラメント機で量産が可能になることを目指しているそうだ。

詳細スペックも出ている。

スクリーンショット 2021-03-31 025737

フィラメントを最大32本スタック可能なケースも付くのか不明であるが、Element が本体工法にフィラメントをスタックできることから、背面の画像であると予想される。

Array Production

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Arrayを複数台接続した、製造システムまで計画されている。

考察・解説

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