『Silver Tongue』朗読
プリンスの曲を聴いて
浮かんできた情景・物語・言葉等を
オリジナルの詩として起こした
【プリンス曲妄想文】の朗読
http://blog.livedoor.jp/airi_4iml/archives/24546316.html
*
あなたに想いを打ち明けられた時
言葉を失ってしまった。
心のどこかで
仄かな期待を抱いてはいたけど、
「ただの友達なんだ」と
何度も自分に言い聞かせてきたから。
何も言えなくて
驚きと喜びで表情も固まってしまって。
あなたはきっと落胆しただろうけど
本当は違うの。
「こういう時に、どう言えばいいんだろう」
と考えている内に、沈黙の時間は過ぎていく。
せめて、笑顔になれたら。
でも、どうにも緊張してしまって
顔もうまく動かせない。
ふと、あなたの手を見る。
私の緊張も伝わってか
膝の上で強張っているようで。
思い切って、あなたの手に触れた。
そのぬくもりに
やっと心が動いて、涙が出てきた。
あなたは私の顔を覗き込み
ほっとしたように溜息をついた。
はにかみながら微笑み合った私たちは
長かった心の沈黙を、この時、静かに破った。
今までも大切な人だったけど。
今まで以上に
あなたを愛おしく想えることが
今は、嬉しい。
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