君にできることを、、、上
期末試験まで1週間をきり
教室はいつもに増して騒がしくなってた
帰りのHRが終わり、さっさと帰ろうと
教室のドアに手をかけたその時
瞳:なぁなぁ○○、しーに勉強教えてよ!
○:え?
勉強を教えてくれと
突然、同じクラスの瞳月に話しかけられた
瞳月と俺は席が隣同士の
ただのクラスメイト
それ以外の何ものでもない
俺は、そんな奴のお願いを聞くよりも
早く家に帰りたかったので
○:"無理"
この二文字を伝えて、教室を後にした
が
瞳:待て! ))ガシッ//
○:あ、、、
やはり、そう簡単にはいく訳もなく捕まった
○:帰らせてくれよ
瞳:えぇやん、ちょっとぐらい
瞳:な?良いでしょ?
こやつは、中々帰らせてくれません
しぶとい奴め
だが、俺もここで諦めるほど優しくはないので
○:家に帰りたいので無理で~す
○:あと、俺じゃなくて
村井さんとかに教えてもらえば良くない?
そう言ってみるが…
瞳:優、もう帰ったねん。それに優、馬鹿やし笑
瞳:○○、頭良いし
瞳:とにかく、○○がいいよって言うまで、しーはこの手を放さへんから!
〇:マジかよ.....
まさかのあっけなく失敗した
これでは拉致があきそうにないので
少し提案をしてみることに
○:何かご褒美ないとやりたくないでーす
瞳:ケチ( ˙³˙ )
○:そんな可愛く拗ねても無理だよ〜
瞳:///
○:もしかして照れてる?
瞳:ブンブン(首を横に振って)
瞳:なわけないやろアホ!
皆さん、
彼女は生粋のツンデレなんです
何もかもが分かりやすい
そして、弄りがいがある
なんか家のネコに似てるんですよね笑
まぁ、そんなことは置いといて
話を戻そう
○:アホは酷くない?笑
瞳:酷ないわ!
瞳:アホはアホやねん
○:そんなこと言うならもう教えませーん
瞳:冗談、冗談やから
○:無理でーす
俺は瞳月にかまってる暇ないんで
○:今から家に帰りまーす
瞳:アカンで!帰さへんよ
瞳:今日、何もないの知ってるんだから
○:げぇ!!!
瞳:中嶋先輩に聞いたで
○:(優月のヤツ、余計な事言いやがって…)
瞳:とにかく、しーに勉強教えてよ
瞳:暇ならさ
○:嫌だ、見返りが何も無いからね
瞳:え〜、、、
瞳:じゃあラーメン1杯奢るから
○:うーん、却下
瞳:じゃ、じゃあ、替え玉も付けるから
○:そうこなくっちゃ!
瞳:😡💢
○:これで交渉成立だね
瞳:あんたは誰にでもこんな事するん💢?
○:誰にでもするよ
○:こっちだって見返り欲しいし
瞳:だから、友達少ないんじゃないの笑?
○:チャーハンセットも付けてもらおうかな〜
瞳:許してください ))ペコッ
○: ….......
瞳:あれ?
ベシッ!
瞳:痛ったァ〜、何すんねん
○:ア、カガトマッテタカラツイ
瞳:嘘やろ!
瞳:なにしてくれたん💢💢
○:まぁ、これでお互い様ってことで
瞳:腹立つなぁ💢💢
○:そんじゃ、さっそく始めるか!
瞳:早よしーや、ぼっち!
○:おぅ、お馬鹿ちゃん覚悟しとけよ!
瞳:誰がお馬鹿ちゃんや!アホ!
○:替え玉もう1杯.....付けちゃうよ?
瞳:それはアカン!そんなことさせへん
○:じゃあ、大人しくしときな
瞳:ぶぅ(・ε・`*)
○:よし、改めて始めるぞ~
こうして、試験に向けた勉強が始まった
瞳:ここの問題分からへん
○:あー因数分解ね
○:ここの問題は共通する因数を見つけ出して、それをくくったら答えを導き出せるよ
○:ほら、やってみな!
瞳:_✍🏻
瞳:_✍🏻
1分後
瞳:、、、きた
○:どうした?
瞳:だから、できたって言ってるやろ!
○:あーごめん、ごめん
○:どれどれ….
○:お!合ってるやん
○:意外とすぐにできるもんだろ
○:まぁ、おバカな瞳月ちゃんには難しかったと思うけど
瞳:💢💢
瞳:もう、替え玉無しやから!
○:えぇ、そんな〜
○:ゴメンナサイ ゴメンナサイ ゴメンナサイ
瞳:謝罪の気持ちゼロやろ
瞳:もうラーメンも奢らんからな
○:そんなことするなら俺教えないよ~?
瞳:良いし、自分で解けるもん!
○:じゃあ、次の問題やってみろよ
瞳:任しときーや
瞳:_✍🏻
瞳:_✍🏻
瞳:_✍🏻
順調な滑り出しで解き始めるものの
しばらくして
瞳:、、、、、
○:やっぱりな笑
瞳月の手は完全に止まっていた
ここで俺は瞳月に向かって
○:解けないなら教えてあげても良いんだけど
瞳月が自分で出来るって言ったから
○:俺の手なんか借りなくて良いよね〜?
と言うと、瞳月はすぐさま
瞳:しーの力で何とかするから
瞳:黙ってみときーや!
こう言い放ってきたが、、、
10分後
瞳:○○教えて下さい ))ペコッ
やはり、お馬鹿ちゃんには出来ませんでした
最初からこうなるとは予測してたんですけどね笑
仕方ないので教えてあげますが、、、、
もちろんタダでって訳にはいきません
○:ラーメンは?
瞳:もちろん奢ります....
○:替え玉は?
瞳:もちろん奢ります....
○:チャーハンは?
瞳:流石にそれは、、、
○:何か問題でも?
瞳:イヤ、ナンデモナイデス
瞳:チャーハンダッテ、モチロンツイテマス
皆さん、僕の勝ちです
まぁ、瞳月もチョロいもんですな
あとは教えるだけなんで
パパッとやって、早くラーメン食べに行きたい
○:もうひと頑張りしますか
○:じゃあ、教えてあげるから
よーーーく聞いとけよ
○:まずここなんだけど、、、、
(x+3)をAと置いて....
瞳:うんうん
そこから俺らは怒涛の勢いで
多くの問題を終わらせた。
○:.....よし!今日はここまで
瞳:終わった~
○:長かったー
時計を見れば
下校時刻はとっくに過ぎていた
○:瞳月?外も暗いし、ラーメンどうする?
瞳:しーは全然大丈夫やで!
○:瞳月がそういうなら行こっか
瞳:うん!!
○:(ラーメンの事になると人が変わるんだな笑)
瞳:今なんか言った?
○:いや、何にもないけど、、
瞳:ならええけど
瞳:ほら、早よ帰る準備しーや
瞳:しーお腹空いたねん
○:はいはい
○:わがままお嬢さん、今行きますよ〜
瞳:誰がわがままや💢!
瞳:つべこべ言わず、早よラーメン食べに行くで
○:おい!危ねぇよ
瞳:○○が遅すぎるねん!
瞳月は俺の手を引っ張って、走り出した
お店までの道のりを歩いている中
瞳月がポツリとこんな事を呟いた
瞳:もうすぐこのクラスも終わっちゃうんだね
○:そうだな
瞳:しーは何も変わらへんかったなぁ
○:確かに
瞳:ちょっとは否定しーや!
○:いや、嘘は良くないからね
瞳:だから、あんたはモテないんだよ
○:別にいいよ、
○:もう今更だし.... ))ボソッ
瞳:え?
○:何でもねーよ、もうこの話終わり
瞳:うん、、
少しだけ重たい空気になったが
しばらくして
瞳月がこんな事を言い始めた
瞳:○○は誰にでも勉強教えてくれるの?
○:まぁ、見返りがある限りはね
瞳:あんた、ホンマに性格ゴミやな
○:もう、瞳月には教えてやんないよ
瞳:冗談やって、じょ・う・だ・ん!
○:まぁ何でもいいけど
○:瞳月もさ、俺に頼るんじゃなくて
他の子に頼れば?
○:小田倉さんとか谷口さんとか....
○:来年も俺が一緒とクラスとは限らないし....
瞳:しーはそんな事聞けるほどまだ仲良くないし、
○:いつも放課中に集まって喋ってるじゃん
○:十分仲良いだろーよ
瞳:でも、、、
○:はぁ、、、
瞳:どうしたん?ため息なんかついて
○:瞳月さ、何か隠し事してるよね
瞳:え?
瞳:い、いや、そ、そんなことあるわけないやん
○:動揺し過ぎだよ笑
○:何か言いたいことあるんでしょ
○:言った方が楽になる事もあるよ?
少しの間を空け、、瞳月が口を開いた。
瞳:あんな、、、しー○○の事が好きやねん!
瞳:○○の優しさに惹かれたんや!
瞳:人見知りな私にも話しかけてくれたし
こうやって勉強だって教えてくれて
瞳:きっと私には○○しか….○○しかおらんねん!
瞳:やから、しーと付き合って下さい!
○:......
少しの沈黙を破って、○○が口を開いた
○:何を言い出すかと思えば、、、
○:そーいう事な
○:ごめん、瞳月
○:俺は瞳月の気持ちには答えられない
瞳:え?
○:けど、その、これからもさ
○:いつもと変わらず仲良くしていきたいからさ
○:宜しくね…..瞳月
瞳:グスッ、グスッ
瞳:○○のバカ!
瞳:○○こそ、しーに隠してる事あるやろ!
○:…..無いよ、何にも
瞳:嘘や!
瞳:しーには分かるんや!
瞳:それになんでそんな悲しそうな顔するん?
瞳:最近ずっとそうやん
瞳:何かあるんなら教えてや!
○:......
つづく
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