ガラケー

 電車で、目の前に座っていた着物姿のおばさまが持っていたバッグから着信音が鳴り出し、すっと取り出して「もしもし、ごめんなさい、今電車の中だから……」と素早くお切りになったそれは渋い茶色の、二つ折りの、いわゆるガラケーで、なるほどこれがもしスマホだったら、着物姿にスマホだったら、何か違和感あるかもなあ、とか思いかけていや待て、ガラケーなら良しって感覚もおかしいだろうと。もはや「時代を感じさせる一品」になりかけてるのだなと、自分の中のガラケーの位置づけを再確認いたしました。

 ちなみにその隣に座っていた白髪でメガネのおじいさまも赤い塗装がところどころ剥げたガラケーで、かこかことメールか何かを打ってらして、もう何年同じ機種を使い続けてるんだろうか、電話とメールができれば十分だからスマホは要らないよ、ってことだろうか、それともスマホの操作性(ボタンを押した時に手ごたえが無いの、最初は皆さん気持ち悪くありませんでした?)が気に入らないのかな、なんて勝手に色々考えてたらば、そのうちパタンとガラケーを折りたたんで、鞄にしまって、次に取り出したるは Surface Pro 3。軽快に画面をスワイプしてらっしゃいました。両極端。

#生活素描 (というか、人間観察)

よい一日を、お過ごしください(*^▽^*)