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探求学習×大地の再生、公立校ではじまりました

神奈川県逗子市立久木小学校(公立校!)を会場に、面白すぎる講座がスタートしました。

その名も、『探学ノススメ』。


先生が生徒に対して一方的に情報を伝達するのではなく、大人も子どもも(誰もが!)ジェネレーターとして共に学びの場をつくりだすにはどうしたらいいのか。そのための気づきに溢れた場になっています。


以下、日本における探求学習の生みの親であり、主催者の市川力さんによる今回の講座の説明です:


 大地を再生する現場と言っても森の中でも畑でもありません。どこにでもある公立小学校の校庭で大地や草木に触れます。
 固くなった地面や元気を失いつつある樹木がどんな状態なのか "見立てる" には、言葉で聞いて問診することも、ペーパーテストで測定することもできません。今、大地に何が起きているかは直接目にすることはできません。

 こんな校庭では何も起きていないでしょう……
 この木はもう元気ないですね……

という見方は、

 こんな頭の硬い子には無理でしょう……
 この子は何も言わないし、書かない……

と目の前の学び手をジャッジしてしまうこととまったく同じですよね。


 学びの場を生成する「ジェネレーター」は、見えないなりゆきを「探」り、今、目の前に見えている事象だけでジャッジしない態度があります。ジェネレーターとして「探」る力を磨く だから「探学」なのです。

 今回、今、話題を呼んでいる映画『杜人』に登場する環境再生医・矢野智徳さんの右腕として長年大地の再生に関わっている造園家の佐藤俊さんと、私、市川力がタッグを組み、小さく身近で始める大地の再生を既存の学校で行い、学びの場に関わるすべての人=教師・子ども・親・地域の人々が元気になり、見えないなりゆきをみんなで歩むのを面白がれるようになることを目指します。

舞台は里山ではなく、フツーの公立小学校!
大地の再生は、どんな土地でも元気にします


...というわけで、神奈川県逗子市立久木小学校の校庭と校舎で探学ノススメ(第1期)スタートしました。

人に見えているのは土の上だけ。
ところが実際には、地面の下の水脈と空気の流れが
土地の健康を生み出している。
日本列島の水脈地図。
まるで人の身体と血脈のよう。
この流れが滞らずに元気であれば、
土は自ずとジェネレートしてくれるのだな。
植物が根を張る場所には土が残り、
ない場所からはどんどん泥が流れ出す。
(校庭の側溝は泥でつまり、嫌な匂いもする)

芝生が根付く場所とそうでない場所の境目に
新しい水脈を作り、土地から土壌が流出しないようにする
雨が降ったら水がどう流れるかを想像し、
皆で水脈づくり。
有機物を詰め、水の流れをゆるやかにする


 今回、私もボランティアスタッフとして参加させていただくことになり、第一回目からたくさん気づきをいただきました。

 集まったメンバーは、力さんから「探求学習」を学びたい人、佐藤俊さんから「大地再生」を学びたい人と多様です。

 中学校の理科の先生が「日本の理科教育では、土中環境の話をしない。これこそが生態系の根幹なのに」と仰ったのが印象的でした。

根っこの先まで観察、
見えない土の下の世界での循環を想像!


目には見えない世界を観察する。
自然の流れを回復する手伝いをする。

大地の再生は、たしかに子どもの育ちを応援するのに似ていて、やりすぎたり、先まわりしたり、安直に答えを出そうとする自分に気付かされることの連続。

次回も楽しみです!


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