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Together at Home

週末、米国のチャリティー番組「Together at Home」を観ながら思ったこと。(*Together at Home: https://www.globalcitizen.org/

レディ・ガガ、ポール・マッカートニー、ビリー・アイリッシュ、クリス・マーティン(コールドプレイ)、エルトン・ジョン、ビリー・ジョー・アームストロング(グリーン・デイ)など、錚々たる顔ぶれが自宅からライフを配信。

合間にスポンジ・ボブが手の洗い方を指南していたり、セサミストリートの緑色の子が「みんな、外に出んなよっ」と訴えたり、医療従事者の現場最前線や、世界中の日常が映し出され、The Rootsの音楽で医療現場の人がいい踊りを見せてくれたり… 

心が動く。日本の24時間テレビと何かが大きく違う。

音楽の合間に見える日常が、国境を越えて世界規模だから?アメリカの大手メディアが企業ごとの垣根を越えて協力しあっているから?離れた場所にいるアーティスト同士が自宅からの共演をしているから?スティービー・ワンダーがビル・ウィザーズの Lean on Me を歌ったから?WHOへの寄付総額が1億2790万ドル(約137億円)集まったから? …その全部かな?

国とか企業とか音楽のジャンルとかあらゆる境界線を越えて、みんなが心からの表現をしていたから、心に響いた。誰かが指揮をとって「やらせ」ているお涙頂戴ではなくて、ひとりひとりが腹の底から「世界のために自分の表現」をしていたから、感動するんだな。

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ウィルスは、人を選ばない。どんな国籍の人も、そんな信条の人も、経済的に余裕がある人も貧しい人も、誰もが今、同じ脅威に晒されて「Together at Home」しながら、これからのためにできることを考えている。

でも、コロナ前は本当によかった? 実は、コロナ前から、人間社会はいろんな面で不完全じゃなかった? 環境を破壊しないと続けられないビジネスや、格差をなくせない社会制度、いろんな場所に綻びがあったのに「まあ、そんなもんなのかな」と見て見ぬフリをしていなかった?

もともと、完璧な知性なんてなかった。世界を救ってくれるカリスマリーダーは存在しなかった。中央統制型だけじゃやっていけてなかった。政治は大事だけれど「政治にお任せ」だけじゃなんともならないことに、今一人ひとりがようやく向き合いはじめている。

だったら。

単体では不完全なら、お互いに補完し合えばいい。

背景多様な個人があらゆる境界線と常識を越えて、世界のために自分なりの表現・生きかたを模索していけばいい。「一番」を目指すのではなく「自分らしく」世界に貢献できたらいい。

生態系の中で、すべての生き物がそうしているように。

自分で考えて自分で動く、そんな個人が集まった社会であれば、もしかしたら、まだ希望はつながるかもしれない。

既存の枠組みを取っ払って自分の表現するアーティストたちを観ながら、そんなことを感じていた日曜日。


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