広報は内製化すべき!!その理由

専任を立てて自社の広報体制を強化しようとすると「社内から抜擢して育成する」それ以外だと「外部に業務委託する」「経験者を採用する」などの選択肢があります。中の人に専門知識やノウハウがないという理由で、外部パートナーを頼るのは自然な流れですが、早めの段階で内製できる手段を検討すべきだと思います。

なぜなら、広報活動の中で大事な資産である「リレーションの構築」ができるからです。

内製化で大事にすべきことは、
「何を任せて、何を自社でするのか」をはっきりさせることです。
自社の広報体制を見直すきっかけになれば!

「自社でやるべきこと」の判断基準は?

「何をストックするか」が判断のポイントです。広報担当がストックすべきものは、活動の中で生まれるさまざまなリレーションだと思っています。

広報が大事にすべきリレーション <メディア>

情報発信をするときに、直接お声がけできるメディアとの関係性を日頃から築いておく。自分たちの発信したいメッセージがどのメディアと親和性があるのか、メディアの特徴も把握しておく。

メディアリレーションをPR会社に依存するケースが多いですが、これこそ広報担当者自らが努力すべきところだと思います。

紹介はあくまでもきっかけにしか過ぎません。関係性を継続するためには、お互いWINWINとなるような繋がり(情報)を提供し続けることが重要です。

紹介してもらって名刺交換をしただけでは、継続的なリレーションにはなリ得ません。メディアリレーションを構築していくのは、時間もかかるし、骨の折れることですが、関係性は譲渡できないので、自らでやるべきだと思うのです。
お互いのメリットとなるような情報提供について常に考え、どう交流を謀るかがメディアリレーションの本質です。

広報が大事にすべきリレーション <社内間>

社内リレーションの目的は大きく分けて2つあります。

<部署間の風通しをよくする>
各部署がどんな動きをしているのか日常的に情報収集しておくことで、多様な切り口での情報発信を模索できます。
メディアからの取材依頼が入ったときにも、社内調整から取材対応までスムーズに進行できます。

<社内の情報統制の音頭をとる>
人数が増えると情報共有が難しくなります。
大事な情報が伝言ゲームのように共有されると、どこかで内容が変換されてしまい、みんな持っている情報がバラバラという状況になりかねません。大事な情報が、ウワサのように扱われることのないように、また伝達スピードのタイムラグから発生する業務上のロスや事故を防ぎ、仕事を効率化するためにも、社内の情報統制や管理は、組織が大きくなるほど重要です。

広報が大事にすべきリレーション <社外パートナー>

これは主に、業務を代行してくれるPR会社のマネージメントのことです。主導権を自社でとりつつ、相手に何を委ねて頼るのか。社外パートナーは、社内で意外に孤独な(みんなの間に入るので)広報担当者にとって心強い味方です。どう依頼したら、相手が気持ちよく動いてくれるかを考えたコミュニケーションで良い関係性を築きましょう。広報の成果をどう可視化するか。専門的な観点から意見をもらえます。社内体制を整えた上でなら、社外からの協力も役割分担で相乗効果を発揮できます。

私の昔の上司が、見事にこの“社外パートナーを味方につける”スキルに長けた人でした。常に社外にたくさんの味方がいて、不思議とその上司の元には、情報が集まってきます。身近にいてその振る舞いを見ながら、この人の元に集められた情報のおかげで、会社が受ける恩恵は多大だなぁと…。いつも感心しきりで、今でも良きお手本となっています。

その他、SNSの活用で顧客と直接コミュニケーションをとったり、採用、株主向けなど、リレーション構築が必要な相手は、どんどん拡大傾向にあります。

相手によってどのスタンスでコミュニケーションするか?変わらない軸となるものは何か?これは企業の戦略上、とても重要です。広報に求められるコミュニケーション領域は幅広く、コミュニケーションで生まれるこうしたリレーションは、まさに広報活動の賜物です。

リレーションは他者から譲渡できない!!

広報活動で得られる大事な資産はさまざまな「リレーション」です。
紹介はできても、あくまできっかけにしか過ぎず、双方向の関係性ができるまでには、当事者間のコミュニケーションが必要不可欠です。時間がかかる上に関係性は譲渡できないものだからこそ、早めに自社で主導権をとり、内製できるように体制強化をお勧めします。

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