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仮想通貨を8ヶ月で1,000倍に botter「よしそ氏」対談書き起こし

質問者:
まず簡単なご経歴からお伺いしてもよろしいですか?

よしそ:
了解です。僕はもともと経済系の大学を出て、いわゆる文系の人間だったんですが、大学3年生の頃に企業に興味を持ち始め、その時にエンジニアリングも勉強し始めました。
エンジニアリングの勉強を始めたのが、ボッターの最初というか、エンジニアリングを始めたきっかけですね。
大学在学中にエンジニアリングを始め、卒業後もエンジニアとしてキャリアをスタートしました。
その後、スタートアップ企業をメインに活動し、CTOを務めたり、アメリカで証券会社の設立に携わったり、金融系のサイエンティストの仕事をしたりして、今に至るという感じです。

質問者:
なるほど。その後は専業のトレーダーとして活動されているということですね。

よしそ:
そうですね。

質問者:
専業のトレーダーとしての活動は100%トレードに専念しているということですか?

よしそ:
はい、今は100%トレーダーとして活動しています。

質問者:
その状態になったのはいつからですか?

よしそ:
だいたい2年ぐらい前、2021年の後半ぐらいからですね。

質問者:
なるほど。バブルの時にある程度の資金を稼いだ形ですね。トレードを本格的に始めたのはいつからですか?

よしそ:
もともと趣味で小規模にやっていたんですけど、2017年や2018年にも一時期参加していました。
ただ、その後マーケットが面白くなくなったので、その後は仕事に戻っていました。
改めて2021年頭に仮想通貨が盛り上がっていると聞いて戻ってきた形です。

質問者:
なるほど。2021年頭に戻ってきて、その後のバブルで収益を上げたんですね。準備していたわけではなかったんですか?

よしそ:
もともと2017年に使っていたモデルを再起動して使ったんです。
再学習させて再起動した形ですが、もともと基盤やモデルがあったので、再起動もうまくいきました。
また、2021年の頭に始めてから、8ヶ月で1万ドルを1000倍にした感じです。

質問者:
1万ドルを1000倍ですか。すごいですね。
ボットのご経歴をお伺いしましたが、ボット以外の投資やトレードもされていましたか?

よしそ:
為替のリサーチや戦略の研究、モデルの開発は個人でもしていました。
米株も少し触っていましたが、個人として本格的に運用していたのは仮想通貨がメインです。

質問者:
今専業でやられていますが、仮想通貨の割合はどのくらいですか?

よしそ:
今はほぼ仮想通貨ですね。9割方は仮想通貨の利益です。最近は株関連のモデルも作り始めて、そちらの収益も少し入ってきています。

質問者:
2017年や2018年に参加していた時は、かなり利益を上げていたのですか?

よしそ:
その時はモデルを動かしていて、全然金額を入れていなかったですが、何十倍かにはしていた記憶があります。

質問者:
分かりました。改めてボットの取引について教えていただけますか?

よしそ:
僕は基本的にデータドリブンな手法が好きです。
価格や他のデータ、ボリュームデータ、OIのデータなどを見て、統計的に値動きのパターンを分析し、それを機械学習モデルに学習させることで、アセットの期待値を算出します。
その期待値に従ってボットが取引を行います。
裁量トレーダーのように1トレードに重みを置くのではなく、ボットだからこそできる数を打つ戦法でカバーし、最終的に利益と高いシャープレシオを実現するスタイルです。
低リスクでドローダウンの小さい戦略が好みで、リスク周りのプロファイリングをしながら、ドローダウン低めでリターンの高いモデルを作り、トレードするスタイルですね。

質問者:
リターンが一回一回の取引ではそこそこでも、膨大な数をやれるから極端な話、年間1000倍とかも可能になってくるということですね。

よしそ:
そうですね。例えば、一回一回のトレードの勝率が52%や53%くらいだとしても、それを1000回繰り返せば収支はプラスになりますよねっていう話です。それと似たような話です。

質問者:
実際の勝率って何パーセントくらいですか?

よしそ:
単一トレードあたりの勝率は実は計算していないんですが、日次だと多分勝率は6割くらいで、中次だと8割超えてきます。月次だと今年は100%勝ってますね。

質問者:
バブル期とかはどうでしたか?

よしそ:
バブル期の日時の勝率は85%から9割くらいでしたね。

質問者:
機械学習のモデルで取引をしているという話がありましたが、毎日トレードしながら機械学習で学習して、日々ロジックが変わるという感じですか?

よしそ:
そういう意味では、結構固定的なパターンが多いですね。
日々変わっていくものは安定しないと思っていて、毎回パラメータを設定し直すのはロバストではないと考えています。
ちゃんとロバストに学習させて、パラメータの分布のズレも織り込んでモデルを学習させれば、期待値として安定したものが出てくると思っています。
パラメータを手動で毎回変えているのは、自分が期待値に織り込めていないからスレショールドがずれたりするからだと思います。
きちんとモデルを学習させてあげれば、基本的には問題ないはずです。
ただ、相場自体が変わってアルファが死ぬとか、完全にマーケットが切り替わることもあり、その時はモデルの再学習やデータ分析をもう一度行いますが、基本的には同じモデルを動かし続けることが多いです。

質問者:
なるほど。モデルは常時何個も走らせているのですか?それとも1個だけですか?

よしそ:
何個か走らせていますね。メインで稼いでいるモデルは1つか2つくらい大きな柱となるものがあります。

質問者:
すると、よしそさんがやる作業は、そもそもモデルを作る作業と、作ったモデルの確認や調整があれば調整する作業になるのですか?

よしそ:
そうですね。主にその2つが日常の仕事になります。

質問者:
今専業でやっていると思いますが、何に一番時間を使っていますか?

よしそ:
リサーチですね。新しいモデル開発のためのリサーチに時間を使っています。
例えば新しい論文を見て再現実装してみたり、新しいデータを探して評価したりしています。

質問者:
活動時間の7割や8割で言うと、どれくらいがリサーチの時間ですか?

よしそ:
時期によりますが、ならして言うとリサーチが6割で、新しいデータの探索が残りの時間ですね。

質問者:
分かりました。今の取引手法は、これまでの仕事の内容に関係していますか?それとも独学ですか?

よしそ:
一応関連はしていますね。金融系の会社でモデリングをしていたので、基本的なマーケットに対するナレッジやモデリングの手法は共通しています。
一方で、仮想通貨特有のパターンやデータもありますが、そこはミックスして使っています。

質問者:
今のやり方はボットの運用を始めた時からこのスタイルですか?それとも最初は違ったのですか?

よしそ:
最初はめちゃめちゃシンプルでしたよ。2017年に初めてボットを作った時は、移動平均から離れた銘柄を買うだけのボットを作っていて、それでも儲かっていました。
その後、機械学習を入れて、徐々に複雑なものにしていきました。

質問者:
一番うまくいったタイミングはいつですか?

よしそ:
ディープラーニングモデルを導入した時ですね。
ディープラーニング技術を仮想通貨マーケットに当てた時に、非常にパフォーマンスが出て、そこで収益が大幅に上がりました。

質問者:
過去のトレードについてお伺いしたいと思います。印象的な成功や失敗の取引はありますか?

よしそ:
そうですね。成功については、これがという大きなトレードの印象はあまり残っていません。
基本的にはモデリングして得られた手元のバックテスト上での期待値が、実際のライブで再現されているのを眺めているだけなので、大きなイベントで爆発的に成功したということはあまりありません。
仮想通貨の大きなイベントはどれも基本的には勝っていましたが、特に印象に残るものはないですね。

質問者:
モデリングを使い出したり、機械学習を取り入れたりして成功したことについてはどうですか?

よしそ:
そうですね。2021年のバブルに入ってからは、ほとんど変わらずに同じ手法を使い続けています。
最初にやった手法が非常に効果的で、その後は改善もせずにそのまま使っています。
最初の頃、機械学習を入れて結果が出た時が一番嬉しかったですね。

質問者:
最初の頃の話ですが、2015年や2016年から勉強を始めたということですね。その時の成果がなかなか出なかった時期についても教えてください。

よしそ:
そうですね。2015年や2016年に勉強を始めて、AIと金融の融合でマーケット予測をしようとしたのが始まりです。
その時は1年ほど成果が出ずに悩んでいました。リサーチを続けながらモデルを作り、成果が出なければ捨てるという繰り返しでした。
その中で一つの戦略が大きく当たって、パフォーマンスが出るようになりました。
それが一つのブレイクスルーでしたね。それまではクラウドでGPUを借りてモデルを回しても、成果が出ないという状況が続いていました。

質問者:
ボットの運用を始めたきっかけについても教えてください。最初のモチベーションは何でしたか?

よしそ:
もともと機械学習が好きで、ずっとやりたいと思っていました。
実際に勉強を始める時に、題材として何をやるか考えた時に、金融やマーケット予測をしようと思ったのがきっかけです。
マーケット予測は非常に難しい問題の一つで、常に変化し続けるし、成功率も50%プラスで良いと言われる中で挑戦するのは面白いと思ったからです。15年か16年くらいから始めましたね。

質問者:
その時は仮想通貨ではなく、為替をリサーチしていたのですか?

よしそ:
はい、当時は仮想通貨には触れていなくて、為替をリサーチしていました。2017年に仮想通貨が盛り上がり、僕も仮想通貨に参入しました。

質問者:
1年間うまくいかないとかなりしんどいですよね。

よしそ:
しんどいです。でも勉強していたので楽しかったですし、機械学習の知識は自分の力になると思っていました。
最終的にはどこかで成果を回収できると見込んでいました。
トレーニングがうまくいかなくても、技術力でカバーできるだろうと思っていました。

質問者:
2021年に1000倍になった時の感情はどうでしたか?

よしそ:
特に大きな感情の変化はなかったですね。経済的な自由を感じましたが、生活自体はあまり変わっていません。

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