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「 きみを呪う言葉がずっと喉の奥につかえてる 」


呪術廻戦にハマった。
というよりもBLEACHの前のオープニングだったスカーからキタニタツヤをちょっと聴くようになって、青のすみかが話題になってたから聴いたらハマって、それをストーリーに載せたら優しい友達がおすすめの観る順番まで教えてくれたので夏休みを利用して一気に観た。
いろんな漫画のいろんな設定をごちゃ混ぜにした感じは確かにあるけど、それはそれで面白くて、何よりも五条さんと夏油の関係に沼る。昔の夏油が好きです。

ブラックだブラックだと言われるこの職業のいいところは夏休みにアホほど休みが取れることなので、今年は無事に7連休を確保することができた。


休みの2日目にはいつもの後輩ちゃんと、その一つ下の後輩くんと飲みに行った。
いろんな意味で荒れてた私たちの学年が引退して、落ち着いてたのかと思いきや、今の部活もなんか大変なことになってるようでその話をするために、初めて後輩くんと飲みに行った。
その後輩くんは異性の友達の方が多いタイプで、恋人もいないけど遊ぶ女の子はたくさんいるらしい。
「彼女いないのも楽ですよ〜」というのに便乗しようとしたら、後輩ちゃんに「のんのさんのは疑似恋愛をしてる上の彼氏いないだから、本当に恋人がいない人に失礼」と言われてしまった。確かにと思って素直に反省。あくまで擬似なのだが。なんかこれデジャヴだ。


そしてその疑似恋愛をするために、その次の日から同期と旅行に行った。
プールに行こうと言い出したのは同期でそれに合わせて宿をとっていた。2ヶ月ぶりだったのに久しぶりな気がしなかった。わたしはもらったペアネックレスをしていたし、同期はわたしのあげたネックレスをしていた。だからいつもお揃いにはなれない。

プールに行く前にわたしは行けなかった北海道のお土産をくれた。
とりあえずシマエナガをおくれ……と伝えていたらなんとガラス細工の手のひらサイズシマエナガと、シマエナガのガラスのコップをくれた。
「違う大きさもあったけど、あんまり大きいと割れた時悲しくなるかなって思って……」とか言われて、普段「野良猫を追いかける奴はメンヘラだ!」とか言ってくるくせにそれをちゃんと理解した上でのサイズ選びがバッチリすぎてクリティカルヒットだよ。(猫の話は同期の偏見なのですが気を悪くした方は申し訳ない)

ナイトプールは2人で可愛い子を探して、盗撮してる人を見つけて、1人で着替える小さい男の子を見守り、トム・クルーズばりのマッチョなイケメンを追いかけるなどした。パリピにはなれなかった。
リップとくしを防水のスマホケースに入れ、顔面を守る女子たちの横で沈められて全てメイクが落ちた状態だったけど、珍しくツーショも撮れた。
バスタオルの代わりに前回もらったONE PIECEのタオルを持って「いいタオルでしょー!」と言ってたらまんざらでもなさそうだった。

土曜日だったから、夜は一緒にBLEACHを観て、次の日は10:00のチェックアウトの時間が迫る中ONE PIECEを見ながら準備をした。
なぜかキングダムの漫画を読んでほしいと渡されて、一緒にいた三日間の移動中はずっと読んでいた。どこにいってもあんまりやってることは変わらないし、先に書くとキングダムははちゃめちゃによかった。

次の日は買い物をして、お昼は海鮮を食べた。
サーティーワンがあって、「サーティーワンあんまり好きじゃない」って言われたから「わたしは結構好きだよー」と何も考えずに返したら、「そこで流されずに自分の意見を言うのがすごい」と謎に感心された。もはや気を使ってないのがバレバレである。たしかに自分にしては珍しいことかとと思ったりする。


その日の夜は同期の友達とも合流して、3人で飲んだ。
流石に恋愛の話になって、わたしが「35歳になったら結婚するって言ってる奴(なんかで書いた上のとは別の後輩くん)はいるけどあいつは絶対に先に結婚するんだ」とごねてたら、「じゃあ俺のが先だね、30歳だから」と言われて、わたしと友達はその字の通り、ポカン😦
30歳までは結婚しないとは聞いていたけど、そんな約束はした覚えがないし、同期は言っていたつもりだったらしい。というか待てと言われたら待つが?????といろいろ超早口で問いかけると、「まぁ3人くらいに言ってるけどな」とか言われた。
「だからこんなクズ気にせず新しい人作りな!?」と言われたけど、「新しい恋愛したけどクズひっかけたし、それなら連絡くれるクズのがまし」と言ってしまい、若干引かせてしまって反省している。縁切るわ〜とか言いつつ、いまだにLINEは続いている。
その流れで、同期の受験期に旅行に行ったことに怒られた話をしたら「多分本気で怒ってたら本人に言わないから冗談だと思う」と言われて、案外元に戻るのは決まってたことなのかもしれない。

そのあと結婚前に同棲するかしないかで声を合わせて「一緒に住むのは大変だよ〜!」と言ってしまった。とかいいつつ、わたしは全然楽だったけど、同期はいろいろ文句があったらしく、それはそれで落ち込んだ。
友達がトイレに行っている間、「もう一緒に住むのは無理か〜(生活価値観的な意味で)」と行ったら、「いや東京にきてどうするのよ」と言われて、いやそういう意味では…となったけど、うやむやになった。
あとマッチングアプリの話になったけど、同期は暇つぶしで入れてるだけで誰とも会っていないとわかって安心するなどした。
その日はクリープハイプの5%を聴きながら帰った。


その日は同期は実家に泊まったから、わたしは1人で優雅にいいホテルに泊まった。実家に誘われて、お母さんを味方につけに行くか…?と悩んだけど、流石にわたしの心の準備ができてなかったのでやめた。ホテルは素泊まりだったけど朝風呂まで行って大満足で、たまにはこんなのもいいと思えるくらいには気持ちに余裕があった。


ただ次の日は近づく台風のせいで、頭痛にやられ、電車も止まりそうだったので、本当はもう少しゆっくりするはずだったのに早めに帰らないと行けなくなった。
結局昨日の友達とさらに大学の共通の女友達とも合流して、いつもの4人で急遽買い物に行った。
でもわたしは渋滞が心配だから早く駅に行きたいし頭は痛いのに、まだ買い物してるのにだんだんイライラしてきて、ふてくされてるのがバレたのか、同期は変にふざけてるし、途中から同期とわたし、友達と友達の2組に分かれて、最後はわたしがトイレ近いのを知ってる同期に「トイレ先行っとけば?」と時間をくれた。同期はずっと帰る日をずらせないか言ってきて、頭痛すぎたのもあって泣きそうになった。こういうときだけ手をつないでくれる。握りつぶされるときもあるけど。


旅行から帰ってから、試験が終わって初めて実家に帰ったのでお母さんとゆっくり話をした。
お父さんだけが試験で落ちたことを落ち込んでくれてて、「じいちゃんも(地元)で結婚するかわからんしなぁって言ってたで」とお母さんに言われて、30歳まで結婚せんって言われた!と正直に話してしまった。もはやこの関係について何も聞かれなくなったのがありがたい。

後輩ちゃんにも同じ話をしたらわたしの代わりに怒ってくれた。

改めて考えてみたら、わたしが新しい恋愛をしないのは、めんどくさいのももちろんあるけど、「他の人と一線を越えようとした時に泣いてしまったトラウマ」が染み付いているからかもしれないと思った。今の時代ネットでもアプリでも遊ぼうと思ったら遊べるけど、遊び相手のつもりされていたし遊び相手にしようとしていたにも関わらず、わたしは泣いて迷惑をかけた。もういい加減流石に未練はないけど、「泣いた」という事実だけが残ってしまった。

疑似恋愛とはいえ、付き合ってないことは確かなので、何にも悪いことはしてないのに、浮気だと思ってしまう。この呪縛から抜け出せない。
呪術廻戦の五条さんも「愛ほど歪んだ呪いはないよ」って言ってて本当にそうだと思う。

そんな希望の少ない中でも、「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」という漫画のあとがきで作者さんが書いていた言葉が味方になってくれている気がした。

人間同士の関係って恋人やら友人やら親友やらはっきりした関係になるのも最高ですけど、「我々一体なんなんでしょうね」と右往左往しながらも一緒にいようとするのも価値ある行為だなと思っています。

スーパーの裏でヤニ吸うふたり(3) / 地主

(素敵な漫画でTwitterでも読めるのでぜひ。)

価値のあるものだと信じるとしても、わたしは一体どんな30歳になっているんだろうか。
どうせだれに何を言われてもパッとあきらめることなんてできないし、気長に生きようと思う。まだ若いしな!!多分!!


この日々が色褪せる
僕と違うきみの匂いを知ってしまっても

青のすみか / キタニタツヤ


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