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えっ 牧野植物園行ったの今日なのか。
信じられないね。
きのうから始まった一人旅ですが、初日はなんとたっぷり昼寝をしてしまいましたので、なんとか取り返したい、という気持ちから、きょうは6時に起きました。
安宿をあとにし、高知駅を挟んで反対側の久万川沿いを歩いていくと、
ありました。沢田マンション、通称「沢マン」です。
初日の夜、弁当(※)を食べながら、雑誌(別冊TV Bros.VISITシリーズ 高知アヴァンギャルド)を読んでいたら、どうやら近くに興味深いスポットがあると書いてあるものですから、これは滅多に見る機会はないぞと思い立ち、ここまで歩いてきたのでした。
広さも部屋番号もばらばらで、昇降手段が多様、上には池やクレーン、ベランダが共用部扱いでほとんど廊下のようになっている、などなど、気になるポイントが満載です。
しかし、日の出からまだ間もないとはいえ、外気温はジリジリと上がっていて、すでに汗だく。沢マンの前の通りは意外と交通量が多く、なかなか近づくことができませんでした。
沢マンでは不定期に見学会が開催されたり、宿泊もできるとの噂。そんなの行きたいじゃないですか。
薊野駅まで歩いて、高知駅へ帰還。そこからMY遊バス(900円払うと路面電車と指定のバスが乗り放題のやつ)で牧野植物園へ。
MY遊バスに乗る人はだいたいは桂浜が目当てらしく、真夏の平日朝に植物園で降りたのは私ひとりでした。
この暑さですので、花をつけた植物は多くはありませんでした。けど、私は夏の植物が好きです。緑ははげしく、うんざりするほど生を主張してくる。百人一首にぜんぜん夏の歌がないのも頷けます。でも、その近さ・過剰さが、まぶしさそのものの持つ情緒を教えてくれるような気がする。
スエコザサ。
牧野富太郎の笑顔はとても素敵。部屋のいちばん奥まで光が挿してくる。
展示室には「らんまん」のキャストたちの色紙が置いてありました。それにしても、浜辺美波の字、綺麗だったな。
浜辺美波の字が綺麗だったせいで今日は眠れない気がする。(眠れました。)
牧野富太郎が描いたヤブツバキのTシャツを買いました。かわいかったので。
炎天下のバス停でひとり待っていると、しばらくしてバスがやってきて、おとなしい運転手の発車しますを合図に、植物園をあとにしました。
高速バスで高知駅から松山の大街道へ。
松山のガイドブックがほしいな、と思って書店を探していて、「本の轍」というお店に辿り着きました。
店主の方とお話をして、瓢系ラーメンとお遍路の関係について教えてもらったり、「もう二度と行けないお店」にまつわる本を紹介していただいたりしました。
友人にいつか教えてもらった民話に関する本を見つけたので、購入。
松山は高知と同じく路面電車がよく利用される街で、くらくらしていたら反対方向の電車に乗ってしまったり、おっちょこちょいぶりを遺憾なく発揮しました。
そんなこんなで道後温泉に到着。
交通費や初日の宿を安く抑えたぶん、こちらでは思いきって背伸びした宿をとりました。
帳場で受付する前、羊羹とみかんジュースのおもてなしがありました。なんということ。
広々とした和室に、檜の内風呂付き。
あっはっは。
笑いが止まりません。
大浴場を出ると無料のビールサーバーとアイスのサービスが。
すみません、私には貧乏旅が癖づいているもので、正直快活クラブみたいだなって思っちゃったんですけど、快活クラブって最高なので、これは心からの褒め言葉です。いやはや、最高でした。
つい一ヶ月前に改修の終わった道後温泉本館へ。二階の休憩所にも行ってみたかったけど、混みはじめていたのと、夕食のことも考えて今回は断念。
今回は素泊まりのプランで予約していたため、夕食は外で探すことに。やっぱり鯛めしが食べたいので、宿周辺で探していると、ちょうどよいお店を発見しました。
気軽な料亭、という雰囲気で、たいへん居心地も良く、料理もおいしくいただきました。鯛めしって好き。
たらふく食べたところで宿に戻ります。いい部屋。
いいえ。斎藤茂吉の赤光を金庫の上に置いたのは私の意図なので、厳密には、というか全然これではありませんでした。
原稿は章の順ではないっぽいので、最初から読んでみようと思います。
明日は松山観光したいな。おやすみなさい。
※:くいしんぼ如月のチキンナンバンBIG弁当。たしか730円。見た目の25倍おいしい。
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