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古いものが好き

昨日友人とご飯へ行った洋食屋さんがすごく素敵な場所だった。店内にはイギリスなのかな?ヴィンテージショップにあるような古い置物、動物のぬいぐるみや絵、アクセサリーやキーホルダーなどが所狭しと並べられている。雑貨屋兼飲食店というかんじだったんだけれど、机や椅子、お料理まで含めて、落ち着いていて居心地の良い空間だった。

特に目を惹いたのは、古時計。まるで、耳をすませば の地球屋に出てくる、あの古時計のようなモチーフで、細部の作りが細かくて、キラキラしていて、しばらくの間その時計を見ていた。食事中も15分に一回のペースで音が鳴っていた。ああ、この場所で多くの人に見られながら過ごしてきた時計なのかもしれないな、と思った。


私は古いものが好きで、今回の洋食屋さんは好みがドンピシャだったんだけれど、喫茶店なんかも同じように、古くからある歴史のある雰囲気が好き。いわゆる純喫茶のような。

最新のオシャレなカフェもいいけれど、雑多とした居酒屋なんかもいいけれど、心がきゅんとなるのは、古くからあるようなずっしりとした雰囲気の木のテーブルや、モケット素材のソファや、レトロなデザインの伝票なんだよね。

それは建物なんかも同じで、昔から建っている歴史のある建物を見ると、心が満たされる感じがする。飲食店は何を食べるかも重要だけれど、どちらかというとその空間を感じることが私にとっては重要で、そこにお金を払いたいと思う。これも非日常を味わうということなのかな。

そういう場所へ入ると空間が確立されていて、その場所だけ切り取られたような、外の世界とは違う時間が流れているような感じがする。そういう中でじっくりと本を読むことも好きだし、人と話をすることも好き。日常を気にせず、本の中や話している人との空間へ入り込むことができるような気がする。


古いものや場所が好きだから、図書館も同じように好きなんだと思う。図書館はずっしりひんやりとしていて、その建物や机には歴史を感じる。新しくできた図書館にはクリーンさがあるのに、本自体は受け継がれているものも多くて、新しいものと古いものの融合を楽しめる感じがする。

どうして古いものが好きなんだろう、いつから好きなんだろう。それには理由はなくて、でも確実に心が動くから、その場所へ行きたいし、見たいと思うから、その空間を感じたいから、うっとりしたいから、ただただ好きなんだと思う。

いろいろな人が触れてきたそのロマンを感じて、というのもまた違う気がするし、ただ単にデザインとして好きだということかもしれない。軽さのあるものよりも、重厚感のあるものが好き、みたいな。


自分の好きなものや場所に出会えると、自分のことを再確認できるような気がする。自分の軸、ここにもあったんだ、って。

そして6月の旅行でたくさんの喫茶店へ行ったことを思い出し、またいろいろな場所へ行きたいな、と思ったのだった。


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