日記2-67



昨日の彼氏は、帰宅後すぐに料理を始めた。どんよりとした雰囲気なのに手際ばかり良くてそれがなんだかかわいそう。手伝うために近くに寄りたいけど見えない結界が貼ってあるみたい。こちらを全く見ない。



寂しくなってコンロの前でぼーっとする彼の足を軽く踏んだらお風呂上がりであったかいねえと言われた。



寂しくなるのに飽きてテレビのある部屋でだらだら髪を乾かしていたら、ふらふらとご機嫌伺いにきてまた戻っていった。どうしたんと台所にご機嫌伺いに行ったら仕事が大変だったんだってさ。



出来上がったご飯が美味しい。落ち込んでもこんなに美味しく作る、しかも何品も。君が周りから強いと思われてしまう理由、それは速さのせいかもしれないね。本当は心がグチャグチャに荒れているのにそれを無視して動いて幸か不幸か要領よく事が進んでしまうんだ。君を傷つけ続けた家族から、君は強くて賢いと思われているんでしょう。泣く時は1人きりで泣くんでしょう。でもその後何事もなかったように過ごすんでしょう。自分自身に対しても。なんて切ない気持ちになった。勝手に思っているだけでわかりませんが。



美味しすぎるって伝えたら彼の表情が少し明るくなった。でもいつものニコニコ顔にはならない。お皿洗いに行って戻ってきたらありがとうって言ってきた。こまめにありがとうを伝えるといいってネットに書いてあったんだって。昼休みとか帰りの電車で「同棲 うまくいく秘訣」と暗い顔で調べている彼の姿を想像した。



その後、自分の検索履歴が気になって見てみたら「野菜 通販」「お昼食べても午後お腹空く」「姉 連絡頻度」等だった。彼のことを考えなかったのではなく、Googleに私たちの関係の正解は書いていないことがわかりきっているからなのです。



お昼食べても午後お腹空くの文字を見て彼氏が吹き出した。炭水化物ばっかり食べてるからだよ、低GIのもの食べなよ、僕がお弁当つくろうか?などと勢いよく話し出して、元気になっているなと思った。




それから彼氏は元気になり2人でふざけ合った。ひっつきあって眠った。ちょっと元通りになったのかも。


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目覚めると、「パスタ作ったのに途中で寝て無駄にしちゃう夢見た〜」と言われた。かわいそう。


以降ハイライト

・通勤電車が過去一混んでて悲しかった。
・かっこいいジャケットを着てフフンと思っていたら肩にフケがついていた。
・元恋人と上司と楽しく雑談した。
・スーパーの特売で爆買いした。
・大好きな友達と遊ぶ予定が決まった。
・良さそうなバンド見つけた。


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