漫画「ONE PIECE」 × ヨット
漫画「ONE PIECE」は人気なのに、なぜ日本でヨットは流行らないのか?
自分の中でヨット熱が沸騰するにつれて、ふとそんな疑問を持った。
日本人ならほとんどが知っているであろう”超”が付く程の人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」。もはや日本だけでなく世界中にファンがいて、昨今の世界規模の漫画ブームの火付け役といっても決して過言ではないほど有名な漫画。
舞台は海賊の世界。海賊王を目指す主人公が旅をする中で個性豊かな仲間と出会い色んな敵を相手に戦っていくというストーリーになっている。
重要なのは、主人公が目指すのは世界中で一番の自由の象徴である海賊王というところ。
漫画「ワンピース」は、最近ではビジネス業界においても理想的な組織作りとして参考にされたり、作中に出てくる仲間同士のセリフが会社組織内でのコミュニケーションに活かせたりできるとして解説書のようなビジネス本まで登場している。
たかがと言ったら失礼かもしれないが娯楽の位置付けなはず漫画の、しかもやたらと細かい内容までもがまさかのビジネスの業界にまで影響力を与えている存在感のワンピースにもかかわらず、なぜワンピースの作中で描かれる世界観やライフスタイルなどの点は日本ではそれほど注目されないのだろうか。僕にはそれが不思議でならない。
舞台は海で、主人公とその仲間は船で暮らし、定住するのではなくその船に乗って島から島へと進んでいく。
このライフスタイルに憧れる人はそれほどまでに少ないのだろうか。
新型ウイルスの影響からライフスタイルを見直しつつある人が増えているのは事実だと思うし、実際「地方移住」や「複数拠点生活」など今までにはあまり注目されていなかったようなライフスタイルが注目されつつある。
ただ、漫画ワンピースという有名過ぎるもので扱われている価値観やライフスタイルが注目を浴びていないのは…(もう一度言う)不思議だ。
僕なりの見解
ワンピースで扱われている海が舞台や船での生活などの内容がなぜ日本ではあまり憧れの対象にならないのか、とりあえず自分なりに理由を考えてみた。
一つ考えられることは、「憧れはあくまでも憧れ」であるということ。
漫画「ワンピース」の世界観は、もしかすると多くの人にとって強い憧れなのかも知れない。そして、ワンピースは所詮漫画というフィクションの物語、あるいはある種のおとぎ話であり、また、どれほどのめり込むんだとしてもあくまでも憧れの対象でしかないのかかもしれない。
なので、憧れの対象を実際の自分の人生やライフスタイルとして実現させたいかというところは別問題である可能性は大いにある。
これに関して個人的には勿体ないと思ってしまうのだが…
もう一つは、少し日本の歴史的背景が関係しているといえるかも知れない。まず、日本において「海」という存在は、ある意味神格化されている部分があり、海は魚などの自然の恵みをもたらしてくれるモノ、そして時として人命をも奪うほど絶対的な力を有する特別な存在であると。
それは西洋の文化にあるような「優雅にヨットで…」などというハッピーなものとはあまりにも相反すること存在だと思う。
また江戸時代から明治時代へ日本が変わる際に、明治政府の意向でそれまで海で暮らしていた人々を陸へと上げさせて、戸籍制度で管理したことも大きいのかもしれない。以来、海の上というのは人が暮らす場所ではないというイメージが日本人の中に植え付けられてしまったのではないかと思う。
最後に
ということで、僕の個人的な意見としては、
せっかく日本が世界に誇るワンピースという漫画で海を舞台に船で生きる世界観を描いているので、それを我々日本人も憧れの対象で終わらせずに、ルフィとその仲間達のように海へ自由を求めたら、きっと人生は楽しい。
僕は、近い将来日本でも海外のように船で生活することのハードルが下がって、そういう生き方が人々の生きる選択肢として増えることを願っている。
ヨットで海へ出よう!
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