【NZ高校留学記】「勇気」というより「無知」
「15歳で親元を離れてニュージーランドの高校に単身留学したんです。」と話すと決まって驚かれます。
そして、次にくる反応もだいたい決まっていて「スゴイ勇気だね!」ってなるんです。
確かに多少の勇気があったことは事実かもしれませんが、僕にはなんだかその反応があんまりしっくりきていないのです。
というのも、まず勇気を褒めるならたぶん僕よりも僕の親を褒めるべきだからです。
当時ニュージーランドへの単身高校留学を決めた時、僕のことを誰よりも(自分自身を含め)知っていたのは間違いなく、僕の両親でした。
当時の僕のできること、できないこと、向き不向き、考えていること、興味のあること、本当によく理解してくれていたとおもいます。
そして、当時の僕の”人としての未熟度”を知ったうえで異国の地に送り出すというのは、本人である今の僕からみても、とてつもない勇気だったのではないかと思います。
もしかすると実際に母親にその時の感情を聞いてみたら「勇気」という言葉ではないのかもしれません。
でも、どんな想いがあったにせよ僕を無条件に送り出してくれた両親には心から感謝しています。
結局…
当時の僕が持っていたものは「勇気」というよりも「無知」でした。たぶん、そのほうがしっくりきます。
そして、高校留学の決断だけでなく、僕のニュージーランドでの単身高校留学が最後までやり遂げられた最大の理由も同じくこの「無知」だと自分自身ではおもっています。
当時の僕の"無知レベル"は、おそらく同じく高校留学をしていた日本人留学生と比べても群を抜いていたかとおもいます。それくらい僕の頭の中はほんとうに空っぽだったんです。
でも、逆に頭の中が空っぽということはそれだけインプットできる容量が大きいわけです。(そもそもの容量が小さければ、空っぽでもすぐにいっぱいになってしまうんですけどねw)。
具体的に”無知”がどう幸いしたかというと、
留学前に不要な心配をせずに済んだw
みなさんも少し15の自分のこととして考えてみてみてください。
当時15歳、留学前の僕はこんな状態でした。
1. 生まれてから親元を離れて生活したことがない
2. 海外渡航経験は家族旅行を含めてゼロ
3. 飛行機に乗ったのは国内線一度のみ(5歳くらいに家族で行った沖縄まで。それも気圧の変化で耳が痛くなり泣いていたらしい)
4. それまで留学はおろか、海外への特別な関心もなし
5. 英語に触れたのは中学校の授業のみ。英語の教科は文法ばっかりで嫌い。
こんな状態でよくも行けたものだと自分でもおもいます。
「無知」は時として最強の矛
当時のことで覚えているのはシンプルに海外に行けるという高揚感でした。
また他に全くもって根拠のない”なんとかなる”という自信もあった気がします。
とにかく留学に対して不安要素はまるでなかったんです。
ただ…
意気揚々と日本をあとにしたわけですが、現実はそんな甘いわけもなく、ニュージーランドへ入国審査にて、根拠のない自信は早々にして打ち砕かれるのである。それは次で話すことにします。
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