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始発のバスに乗ろうと思っていたのだけれど、つぎのバスになってしまった。光と影の存在があやふやな、ニュートラルな空間をバスは進む。乗客は私たちのほかに二人だけ。山側の車窓から、樹々の切れ間に覗く光を探していた。その光は上空を照らし、照らされた雲は次第に溶けていく。