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The Beatles『 White Album 』歌詞の訳

1.  Back in the U.S.S.R  


マイアミ海岸から BOAC で飛んて来た。 
昨日の夜は寝てないんだ。 
飛行中はずっと、エチケット袋を膝の上に。 
ねえ君、空の旅ではひどい目にあったよ。 

今僕は、CCCP に戻って来た。 
君は自分がどれだけ幸運かわかってないよ。 
ああ、CCCP に戻って来たよ。 

あんまり長く向こうにいたから、土地勘がほとんどなくなった。 
それ行こう! それでも家に帰るには十分さ。 
旅行鞄はそのまま置いておいて、開けるのは明日。 
ハニー! 電話は切るよ。 

ああ、CCCP に戻って来たよ。  

そうだね、ウクライナ娘は僕をまったく参らせるね。 
ヨーロッパ娘なんて、ずっと超えてるよ。 
モスクワ娘のせいで、僕は歌って叫びたくなるんだ。 
「グルジアが僕の心からきえ、きえ、きえ、消えることはない。」 

今僕は、CCCP に戻って来た。 

ハニー、君の故郷の雪を被った山脈を見て回りたいな、 
南に行くほど低くなる。 
それから、君の父さんの農場にも連れて行ってよ。 
そしたら、バラライカを弾いて聴かせて欲しいな。 
僕は同志だよ、ずっと優しくして欲しいな。 

君は自分がどれだけ幸運かわかってないよ。 


2. Dear Prudence 

プルゥーデンスお嬢ちゃん、お外で遊ぶ気はないのかい? 
プルゥーデンスお嬢ちゃん、真っさらの今日は素敵だよ。 
お日様は登ったところ、み空は青一色だよ、 
とってももきれい、お嬢ちゃんみたいにね。
プルゥーデンスお嬢ちゃん、お外で遊ぶ気はないのかい? 

プルゥーデンスお嬢ちゃん、瞼を上げて起きてごらんな、 
お嬢ちゃん、頭をのぞけてまぶしいみ空を見てごらんな、 
風はそよそよ、鳥たちは歌う気満々、 
そんなことの、すべての核心はお嬢ちゃんなのだからね。 
プルゥーデンスお嬢ちゃん、瞼を上げて起きる気はないのかい? 

見てごらんな、ぐるりを一周、 
見てごらんな、ぐるりぐるりと、 
回って見てごらん。 

プルゥーデンスお嬢ちゃん、私に微笑みかけてくれよ。 
プルゥーデンスお嬢ちゃん、嬰児の様に笑っておくれ。 
もくもくの雲をね首飾りにしようね、雛菊の首飾りの様にね、 
だからね、さあもう一度、私に微笑みかけておくれよ。 
プルゥーデンスお嬢ちゃん、私に微笑みかけてくれる気はないかい?  


3.  Glass Onion 


ストロベリー・フィールドのことは、ぼく、話したんだ、
じゃあ、あそこには本当のことはなにもない、ってもうわかってるんだね。
きみが考えそうなほかの場所もあるよ、
なにもかもが、たえず、移ろっているんだよ、そこではね。
裏地のある頭を変にするターバンを透かして見るとね、
他の階層のことがわかるものなんだね、じゃあ、
もう片方のタマネギ片眼鏡で見ると、どうかなあ? 

ウオラスと人間のぼくのことも、話したんだ、
じゃあ、ぼくらがピチピチのTシャツ着てる、ってもうわかってるんだね。 
手がかりがもうひとつあるよ、
ウオラスはポウル。
キャスト・アイロン・ショアに住んで、
レディ・マドンナは、キチキチの生計を立ててるんだ。
タマネギ片眼鏡で見るとね、どうかなあ? 

ヒルのフールのことも、ぼく、話したんだ、
じゃあ、あの人まだあそこにいる、って教えとくからね。 
きみが考えそうなほかの場所もあるよ。 
しっかり聞いてね。 
海に穴を開けてね、
鳩尾を作ろうとしてるんだよ。
タマネギ片眼鏡で見ると、どうかなあ? 


4. Ob-La-Di, Ob-La-Da 


ダズモンドは広場の市で猫車を押してまわってますよ、
モリーは楽団の歌手なんです。 
ダズモンドはモリーに言いますよ、「ぼく、きみの顔すき」、
モリーは、ダズモンドの手を握って、言いますよ、
「オブラディ・オブラダ、人生は続く、てんてんてん、
ララー、彼らの人生は続くのよ。」 

ダズモンドはトロッコを駆って宝石店に乗り付けますよ、
二十カラットの金の指輪を買うんです。 
それから、モリーが待ってる戸口に取って返すんです。 
ダスモンドがモリーに指輪を渡すと、モリーは歌います、 
「オブラディ・オブラダ、人生は続く、てんてんてん、
ララー、彼らの人生は続くのよ。」 

二年も経つと、 
二人はもう、家、我が家を作ってたんですよ。
ダズモンドとモリー夫妻、ジョーンズ家の
お庭では、子供二人が走ってますよ。 
広場の市では、それからもずっと幸せですよ、
ダズモンドは子供たちに手伝わせてるのです。 
モリーはうちに居て、顔をきれいにしてるのですよ、
それで夜には、今でも、楽団で歌ってるのです。 

二年も経つと、 
二人はもう、家、我が家を作ってたんですよ。
ダズモンドとモリー夫妻、ジョーンズ家の
お庭では、子供二人が走ってますよ。  
広場の市では、それからもずっと幸せですよ、 
モリーは子供たちに手伝わせているのです。 
ダズモンドはうちに居て、顔をきれいにしてるのですよ、 
それで夜には、モリーはバンドの歌手になるのです。 



5.  Wild Honey Pie  


はあにいぱあい、はあにいぱあい、 
                eee ooo  
                eee ooo  
HHHH 
   XXXX   
はあにいぱあい、はあにぱあい、 
HHHH 
   XXXX   

ぼくおまえあいしてるう  


6.  The Continuing Story of Bungalow Bill  

 この歌のイメージの基底にあるのは、歴史上の人物バッファロー・ビルとコミックスのキャラクター、キャプテン・マーブル。それが、ビルという名前で重ね合わされている。同時に、先住民に尊敬を持っていたバファロー・ビルを捩った名前の少年は白人至上主義の様で、ビリーという名前の少年のアルター・エゴであるキャプテン・マーブルに殺されるという構図は、歪んだ現代アメリカの写しなのかもしれない。この見方は、マッカートニーの「 Rocky Raccoon 」と通じている。


やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル 
やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル  

ビルは出掛けた、虎狩りだって、象も一緒、銃も一緒、 
何かの用心、ママを連れてくのはいつもだって、 
何でもお任せ、だって、 
ビルは刈り上げ頭のサクソン系アメリカ人の坊ちゃんだもの、
こどもたちみんなが歌ってる: 

やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル 
やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル  

奥だった、深いジャングルの、そこに強い虎が生息してるからと言って、 
ビルと象は不意打ちを喰らったんだって、 
って、キャプテン・マーベルがビルの眉間のまん真ん中を一瞬
に、ザクッて、 
こどもたちみんなが歌ってる: 

やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル 
やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル  

こどもたちは聞いた、キャプテン・マーベルことビリーに 
「ころすのはわるいことじゃないかなあ?」 
「ビルがあんまり獰猛に見えたからいいの」と、ビリーのママが嘴を挟む、 
見かけで死んじゃうんじゃあ、ビルでなくて「私」たちに起こったて不思議でないよ。 
こどもたちみんなが歌う: 

やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル 
やい、ベンガルねこのビル、 
何をしとめたんだいベンガルねこのビル   




7.  While My Guitar Gently Weeps  


愛の伝道師語り始める。 

私は皆さん一人一人をじっくりと見分しているところです、その間ずっと止むことなく私のギターはしめやかに滴らせ続けていますが、どうやら、愛が睡眠状態にあることが分かって参りました、ここに参会された会衆の皆さんをじっくりと見分しているのですが、いつまでも私のギターは止むことなくしめやかに滴らせ続けてはいるのですが、愛を遍く広めなければならないとの認識を得たところです。 

私には解せません、皆さんそれぞれのご自身の内にある愛を開いて見せることを誰一人も教えなかったのでしょうか、私には解せません、人間存在を売り買いしているあの者たちがどうやれば貴方たちを操られるのでしょうか。 

私は今ここに居る会衆の皆さんから更に世界へと目を広げて見分しているところです、その間ずっと止むことなく私のギターはしめやかに滴らせ続けていますが、どうやら、愛はありとあらゆる誤解で曲解されそうになっていると気が付きました、いずれ私たちはそれを思い知ることになるのには違いないのですが、ああ、いつまでも私のギターは止むことなくしめやかに滴らせ続けています。 

私には解せません、皆さんが考えを変えてしまわれていることが、それに、愛を曲解されてもいると言うことが、私には解せません、皆さんが正邪を逆転してしまっていると言うことが、それに、誰一人皆さんに警告を与えなかったと言うことが。  



8. Doctor Robert / Good morning /Happiness is a warm 


その少女は、細かな事には捉われない子だ、 
どんどん、どんどん、どんどん。 
それに、触って来る掌はベルベットの様、 
窓ガラスの蜥蜴の様だと、有名だ。 
雑踏の中のあの男、ブーツの鋲には極彩色の 
反射が見える。 
目では欺きながら、手は、何かをしようと 
忙しなく動かしている。 
男の妻の跡が残っている石鹸が一つある、 
その妻は、男が食べた後ナショナルトラストに寄贈してしまっている。 


コケコッコー 
「彼を生き返らせる術はない、夫人を呼び寄せさせよう。 
夫人に掛ける言葉もない、ただ、お子さんは如何、としか、 
それに、貴女が責任負ってすることも何もない、としか。 
私には掛ける言葉もない、でも、それで十分だ。」 
聞こえて来る: 
「おはよう、おはよう、おはようさん、さん」 


「電話しなよ、カレシ、ロバート先生に電話しなって言ってんの
昼でも夜でも、いつでもいるよ、 
ロバート先生はね。 

ロバート先生ならね、アンタはね、 
新しい人間だって、他より良い人間だってわからせてくれるよ。 
なんでもしてくれるよ、ロバート先生はね。」   

留がないと僕はずり落ちる。 
落ちてバラバラだ、それで、山の手を出たんだ。 
留がないと僕は転がり落ちる。  

ニャーオ 
「仕事に行く途中、気分が塞いでしまうのは嫌だからと、 
家の方に向いてしまう、それからぶらぶら歩いて、結局町に出てしまうだろう。 
町ではすることは何もない、と言うのは分かり切っている。 
何処も閉まっている、まるで廃墟だ。 
会う人は皆んな、半睡状態なのだから。 
だから、一人ぼっち、通りに一人で立っていると言うことになる。」  

「アンタが具合悪ければ、よくしてくれるよ、 
特別のカップで飲み物をくれるんだよ、ローバート先生はね。 
アンタが信じて良いたったひとりの人だよ、ロバート先生って。 
求めている人誰でも助けるんだけど、 
ロバーット先生ほどうまくやっている人はいないよ。」 

「ほら、ほら、ぼら、気分が晴れて来たろ、 
アンタを良くしてくれるって、ロバート先生はね。」  

女子修道院長はドンより早く、
女子修道院長はドンより早く、 
女子修道院長は飛び出した、 
女子修道院長は飛び出した。  


ワンワン 
「暫くすると、微笑みが戻る、気分が冴えてくる。 
それで、古い学校に沿って少し歩こうかと思う様になる。 
何も変わってない、学校はそのままだ。 
私は言うべき言葉もない、それで十分だ。」 
聞こえてくる: 
「おはよう、おはよう、おはようさん、さん」  


「満ち足りた心は温かい銃にある。 
満ち足り心は温かい銃にある。」 

僕が相手を両手で取り押さえた時、 
僕の指は、相手の銃の引き金を感じ取るのだ。
僕は知っている、僕を傷付けようとしない者などいないのだ。 
何故と言うのに、心の安らぎは温かい銃にあるのだから。 
満ち足りた心は温かい銃にあるのだ。 
そうなのだ。   

ヒヒーン 
「皆んなが走り回っている、すると、もう五時なのだ。 
町の中は何処も暗くなり始める。 
会う人は皆んな元気一杯だ。 
お茶と『ミートザワイフ』の時間なのだ。」   

「カレシ、国民保険サービスが効くんだよ、 
ロバート先生のとこはね、 
お金は要らないの、一人で会うだけでいいんだよ、 
ロバート先生のとこはね。 

ロバート先生ならね、アンタはね、 
新しい人間だって、他より良い人間だってわからせてくれるよ。 
なんでもしてくれるよ、ロバート先生はね。」   

ガオー 
「時間を知りたがっている人たちは、ここに私がいて喜んでいる。 
郊外を観察していると、そわそわしだす、もう、調子が良くなっているのだ。
ショーに出掛けよう、彼女も来てると良いけれどと思う。 
私は言うべき言葉もない、それで十分だ。」 
聞こえてくる: 
「おはよう、おはよう、おはようさん、さん」  


ほら、ほら、ほら、気分が晴れてくる、 
おはよう、おはよう、おはよう、 
満ち足りた心は温かい銃。 



9.  Martha My Dear  


大事なぼくのマーサ、
ぼくは社交界で一日を過ごしてしまっているけど、 
ぼくのことを覚えてくれていたら、嬉しいな。 

愛しいぼくのマーサ、 
ぼくを忘れないで、 
ぼくの大事なマーサ。 

しゃんとするんだよ、 
考えなしの仔だね、 
しでかした始末を見てごらん、 
汲々と勝手が悪くなったなら、 
周りにあるものをちょっと勝手に使ってもいいんだよ、 
考えなしの仔だね。 

自分の周りをよく見てごらん、 
よく見てごらんよ、駄目じゃないか、 
きみとぼくはお互いに 
決められてた相手だって、わからなないと、 
考えなしの仔だね。 

お仕置きをするよ、 
考えなしの仔だね、 
しでかした始末を見てごらん、 
汲々と勝手が悪くなったなら、 
周りにあるものをちょっと勝手に使ってもいいんだよ、 
考えなしの仔だね。 

大事なぼくのマーサ、 
きみはいつもぼくに着想を持って来てくれる仔だ、 
ぼくのことを好いてくれたら、嬉しいな。 



10.  I'm Only Sleeping / I’m So Tired / I’ve Got A Feeling  


誰もに辛い一年があった、
誰もに嬉い一時があった。 
誰もが枕を濡らして寝たことがあった、 
誰もが輝く陽を顔に浴たことがあった。  

目を覚ますと、まだ朝早くて、 
ぼくは、頭を上げたけど、口は大きく開いたまま。 
夢の真っ只中、まだ途中で、 
ぼくが、潜り込んだベッドは、夢のせせらぎへ浮かび上がる、 
だから、おこさないで、ぼくを揺さぶらないで、 
そのままにしておいて、ぼくは寝てるだけだから。 

疲れている、私はずっと、瞬きする間も寝てないのだ、
疲れている、私の精神は、明滅状態になっているのだ。
どうだろう、立ち上がって、自分で飲み物を用意した方が良いのだろうか。
出来ない、とても出来ない。
疲れている、自分が何をすれば良いか、私はまるで分からない。
疲れている、私は全神経を君に向けているからだ。
どうだろう、君を呼べば良かったのだろうか、でも、
君がいつも何をするかは分かってるから。 

誰にも良い一年があった、 
誰にも髪が抜ける思いの時があった。 
誰もが緒を締めて勇み出た時があった。 
誰もが地団駄を踏んだ時があった。 

ぼくはなまけもの、とみんなは思っているみたい。 
ぼくはそれでいいんだ、みんなが可笑しい、とぼくは思うから、 
どこでもあんなスピードで走り回ってるなんて、 
いつか、そんな急がなくて良かった、と気づくよ、 
だから、ぼくの大事な一日を駄目にしないで、ぼくは夢の空なんだ、 
そんなこと言わなくても、ただ、ぼくは寝てるだけだから。 

世間が活動しているのを窓から目に留めて、 
よこたわって天井を見つめてね、眠くなるのを 
時間をかけて、ぼくは待つんだ。  

私は君に大袈裟に言っていると、君は言うが、 
私は至って真面目だ、この事態は私を害しているのだ。 
私が眠れないのを、思案を止められないのを、君は知っている、 
三週間になるのも、私が発狂しそうなのも、君は知っている。 
私が落ち着いた僅かの間に手に入れたものは、 
全て君に渡していることも、君は分かっている筈だ。 

誰にも良い一年があった、 
誰もに辛い一時があった。 
誰もが枕を濡らして寝たことがあった、 
誰もが輝く陽を顔に浴たことがあった。 
誰にも良い一年があった、
誰にも髪が抜ける思いの時があった。 
誰もが緒を締めて勇み出た時があった、 
誰もが地団駄を踏んだ時があった。   

世間が活動しているのを窓から目に留めて、 
ぼくは時間をかけて…

疲れている、私は急き立てられている様に感じる、 
それでもとても疲れている、タバコをもう一本吸いたい、 
吸ったら、ウォルター・ローリー卿を罵るのだ。 
本当に馬鹿な奴だ。  

そんな感じがする、 
そうしようと思う、
そんな感じがする。  




11. Blackbird  


クロウタドリ、音もしない夜に、
鳴きながら、何とか飛べないかと、解れた翼で羽搏き続ける。
そうして、生きている間中、
土から離れる瞬間を待っている。

クロウタドリ、音もしない夜に、
鳴きながら、何とか見えないかと、瞑れた瞳で覗き続ける。
そうして、生きている間中、
蓋( かさ )が落ちる瞬間を待っている。

黒い鳥、飛んでゆけ。
虚空を進み映えるものもなく真黒なままの光の中を飛んでゆけ。




12. Piggies  



みなさんは汚物の中を這いずり回ってる 
まだ幼い豚たちを見たことがあるかしら? 
どの子たちにとっても、人生は、 
始終の侮蔑に無頓着になってるものだから、 
だんだん酷くなって行くのですけれど。 

みなさんは自前の糊の効いたワイシャツに納まってる 
少し成長した豚たちを見たことがあるかしら? 
みなさんは、その大人びた豚たちが 
いつも不器用にワイシャツを着込んでいるものだから、 
もめごとを引き起こしているのに気付くでしょうね。 

豚たちみんなが豚小屋に戻っている時には、 
豚たちは周りで何が起こっているのかなんて気にしないのです、 
豚たちが見るところでは、ちょっと足りないのですね、
豚たちは、とんでもなくものすごく巨大なものが要るのですよ。

いたるところに、豚たちがいますよ 
豚的生活を送っています、 
みなさんはきっと目にするでしょうね、豚たちが 
妻を伴って晩餐に出かけて、それで、 
フォークとナイフをむんずと握って、自前のベーコンを食するのを。  

もう一回…  




13. Rocky Raccoon  

 この歌の舞台に設定されているブラック・ヒルは先住民族スー族が神聖な土地として崇めていた場所で、それをアメリカ政府も認めていたのに、金鉱が見つかると、武力で略奪したというところ。そして、この歌に登場するアライグマは、そのスー族が神が宿る動物として崇めていた動物です。そうすると、この歌には、先住民族のスー族を蹂躙した白人アメリカの歴史が潜まれているということになるのかもしれません。 

 また、ヒロインは三つの名前を持っているのですが、その、マルガリータとアナスタシアは復活を暗示する聖女の名前であり、もう一つの百合は、キリストの復活を示す言葉でもあります。 



話そう。名前は明かさないが、ダコタのブラック・マウンティン・ヒルの何処か、
若いあらいぐまロッキーが住んでいた。
ある日、ロッキーの妻が他の男と駆け落ちた。
ロッキーの眉間を打つ出来事だった。思いもしないことだった。
言った。「あの男をとらまえる。」
その後のある日、ロッキーはかちで町へと降りた。
鄙びた宿に部屋を取った。
ロッキーがしたことと言えば、ギデオン・バイブルに気が付いた、と言うだけ。
銃を用意して来ていた。
ロッキーは、仇の足を両方とも打ち砕くつもりだった。
あの男が自分の夢の数々を砕いた、とロッキーは思っていた。
自分にとって最高の女を盗んだのだから。
女の名前はマギル、自分ではリルと名乗っていたが、
誰もがその女はナンシーだと承知していた。
折しも、女と情夫、男はダンと名乗っていた、その二人は、
隣りの部屋で「踊り場」を演じていた。
ロッキーは蹴り入った。にっと歯を出した。
言った。「ダニー坊や、「見せ場」だ。」
だが、ダニエルは強者だった、素早く抜くと放った。
すると、ロッキーは隅に崩れ落ちた。
折しも、医者が来た、酒の匂いを放っていた、
よろよろと進み、卓に凭れ掛かった。
言った。「ロッキー、かたきに会ったか、」
ロッキーは言った。「せんせい、ただの「かすり」だ。」
「治る、治るさ。せんせい、おれはすぐに治るさ。」
そうして、あらいぐまロッキーは自分の部屋へ引き取った。
部屋には、ギデオン・バイブルだけがあった。
ギデオンは立ち去ったのだ。そして、バイブルを置いて行った。
恩恵でロッキーの蘇生を助けようとしたのに相違ない。 




14.  Don't Pass Me By  


通りに面した表から戸口までの露地に鳴る、君の足音に、僕 
耳を澄ませて注意してるんだ、でも、それはやって来ないよ。 
それに、いつものように君が玄関を叩く音を待ちわびている 
でも、それも聞かれない。 
君はもう僕のこと好きじゃない、と言うことなんだろうか? 

僕の耳にも炉棚の上で時計が鳴っているのは聞こえるんだ。 
秒針も分針も時針も動いているのは見える、僕はまだ一人、 
君は一体どこにいるんだろうと思う、僕が一人の訳は何故、 
君がわからないんだ。 
君はもう僕のこと好きじゃない、と言うことなんだろうか? 

僕の家を通り過ぎないで、泣かせないで、鬱にしないで、 
だって、僕は君が好きだって、君は分かっているのだから。 
こうして待っているのはとても辛いって、君が去って行く 
のを見るのは嫌だって、君には分からないだろうね。 
通り過ぎて行かないで、泣かせないで。 

ああご免、君を疑ったりして、自分のことばっかりだったよ、 
君は自動車事故に巻き込まれたんだね、身の毛も弥立つ思いだったね、 
遅れるかも知れないって言ってたよね、一時間かそこらね、 
僕は分かった、って言っていたよね、忘れてた。 
僕はうちで待っているよ、君が何か言って来るのを待ってるからね。  




15. Why Don't We Do It in the Road?  


巡業に出てバンド演奏しない、ってどうなの? 
これじゃあ、一人も僕たちを見られないだろ。  




16.  I Will  


ぼくがこれまでずっと君を愛して来たのを知ってる 
と言うのは君、その君は今でもぼくが君を愛しているのを 
知っている。 きっとぼくが生涯を通じて恋人を求めてたのをわかってる、 
ぼくは誓うよ、君がぼくに誓えと言うのなら。 

とは言うけれど、ぼくが一度でも君に会ったことがあればよかったのに、 
ぼくは君の名前を聞きそびれた、誓いを立てるのには不都合。 
でも、名前を知らなくても、本当の問題にはならないよ。 
ぼくは、名前があってもなくても同じだと思ってる。 

愛してる、君を、いつでも永遠に 
愛してる、君を、全身全霊で、 
愛してる、君を、一緒にいても、
愛してる、君を、離れていても。 

そして、とうとう、ぼくが君を見つける時と言うのは、 
きっと、君の歌が空に響き渡っている時だよ。 
君の歌う歌は朗々として、ぼくには聴き分けられるんだ。 
と言うのも、君が何をしても、 
それがぼくを君に惹かさせるのだから。 
ぼくがきっと君の歌を好きになるって、君はわかってる、 
ぼくはきっと好きになるよ。   




17. Julia  


ハリール・ジブラーン Kahill Gibran の詩「 Sand and Foam 」 

僕は、この渚を歩き続けるんだ、永遠に。 
高砂子と泡潮海の間を。 
潮流は僕の足跡を消し流すだろう。 
疾風は渚の泡を吹き飛ばすだろう。 
けれども、海と渚はきっと残る。 
永遠に。   

ある時、僕は、霞を手に掴んだ。 
そして、手をひらいて見ると、霞は一匹の蚯蚓だった。 
僕は、また、手を閉じて、また、開いてみた。すると、一羽の鳥になっていた。 
そして、また、閉じて、また、開いた。今度は、手の窪に、人が立っていて、悲しげな顔で上を見上げていた。 
僕は、また、閉じて、また開いた。今度は何もなく、霞だけだった。 
それでも、この上ない甘美な歌を、僕は聴いたんだ。 

ほんの昨日のことだった。僕は、自分を、生命界の中で何の周期もなく震えている一つの破片だと考えていた。 
ところが、今、僕は、僕自身が一つの界であり、しかも、その僕の中で、すべての生命が周期的な破片となって動いているのだ、と言うことが、分かっているんだ。 

目を覚ませている人々が、僕に、こう言うんだ。「君と君が住んでいる世界、でも結局それらは、涯の無い海の涯の無い渚にある、一粒の砂に過ぎないよ。」 
それに対して、眠って夢を見ている僕は、彼等に、こう言うんだ。「僕が、その涯の無い海なんだ。だから、全世界は、僕の海岸の砂の粒々なんだよ。」 

たった一度だけ、僕は、言葉を失ったことがある。それは、ある人が僕にこう聞いたときなんだ。「君は、誰なの?」 

神が最初に考えたのは、天使だった。 
神が最初に発した言葉は、人間だった。 

百万年前では、僕たちは、ただひらひらして漂い回るだけの生き物だった。そして、何か切望していたのだ。そんな僕たちに、海と森の風は、言い表す術を呉れていたのだ。 
現在、僕たちが生きている、このつい最近の音だけで、どうすれば、そんな古代を表現出来ると言うのだろう? 

スフィンクスは一度だけ喋ったことがある。スフィンクスは、こう言った。「一握りの砂は、砂漠だ。砂漠は、一握りの砂だ。さあ、私たち皆を、もう一度、無言にしてくれ。」  
僕は、スフィンクスが話すのを聞いた。けれども、分からなかった。 

私は長くエジプトの塵の中に横たわっていた。黙って、季節の移り変わりも知らずに。 
そうしていると、太陽が私を産んだ。私は、立ち上がり、ナイルの土手を歩いた。 
昼には歌い、夜には夢を見た。 
そして今また、太陽は、私の上、一千フィートの高さで、光を放っている。それで、私はまた、エジプトの塵の中に横たわった。 
けれども、驚異と謎には目を留めよ! 
私を引き寄せる、その他でもない太陽は、私を粉々にすることは出来ない。 
私はまだ直立している、ナイルの土手の上を歩いている足を確かめる。 

心に確かに留めておくことは、邂逅の一つの様式。 

心からきれいに払うことは、解放の一つの様式。 

私たちは、無数の恒星の動きから、時間を計る。ところが、彼の人たちは、小さなポケットにある小さな機械で時間を計る。さあ、教えてくれ。私たちと彼の人たちが、同じ場所で、同じ時間に、どうすれば、会えると言うのかを。 

宇宙とは、銀河の窓からそこを見下ろす人から見た、太陽と地球との間にある空間のことではない。

人間とは、光りの河である。それは、非・永遠から永遠へと流れているのだ。 

天空に住んでいる魂は、苦しんでいるからと言って、人を羨むのではないのか? 

聖都に向かう路で、僕は、別の巡礼者に会った。僕は尋ねた。「本当に、この路は聖都への路なのですか?」 
その人は答えた。「付いて来なさい。一日と一夜で、聖都に着くだろう。」 
僕は、その人に付いて行った。僕たちは、何日も、何夜も歩いた。それでも、聖都には着かなかった。 
僕が驚いたのは、その人が怒りだした、と言うことだった。僕を間違った道に導いてしまった、と怒るのだ。 

神よ、兎を私の餌食にするよりも、むしろ、私をライオンの餌食にして下さい。 

人ひとりは、夜の路を省いて、夜明けに到着することは出来ないものだ。 

僕の家が僕にこう言う。「わたしをすてていかないで。だって、ここにはあなたのかこが今ものこっているのだから。」 
それから、路が僕にこう言う。「さあ、わたしについてきて。だって、わたしはあなたのみらいなのだから。」 
それから、僕の家と路に僕はこう言う。「僕には過去はない。それに、僕には未来もない。僕が家に留まるならば、僕は留まることを続けると言うことだ。僕が路を行くのならば、僕は行くことを続けると言うことだ。愛と死だけが、すべての事共を変えるのだろう。」 

羽毛で眠る人々の夢が、大地で眠る人々の夢よりも、美しくないと言うのならば、私は、人生の正当性への信心を失わずにいられるだろうか? 
可笑しなことに、ある喜びへの欲求は、私の苦悩の一部なのだ。 

僕は、七度、自分の魂に嫌気が差したことがある。 
一度目は、高みに達しようとした時に、怖じ気を見せた時。 
二度目は、腰の立たない人を前にして、足を引き摺って見せた時。 
三度目は、困難と容易を選ぶのに、容易の方を選んだ時。 
四度目は、罪を犯した時、他の人もしていると、自分を安心させた時。 
五度目は、弱さから慎み深いのに、自分の忍耐は自分の力のおかげだと考えた時。 
六度目は、ある顔の醜さを見下した時。しかも、それは自分の仮面だとは知らないのだ。
それから、七度目は、讃美歌を歌い、それが美徳だと考えた時。 

完全な真実について、私は無知である。けれども、私は、無知であるから、謙虚であるのだ。その点に、私の誉れと称賛がある。 

人間の想像力と功績の間では、人は、ただ、切望しながら行きつ戻りつしているだけなのだろう。 

天国はそこにある。ドアの後ろにある。隣りの部屋にある。けれど、僕は、鍵を無くしてしまった。たぶん、置き忘れただけだと思うけど。 

君は目が見えない、僕は耳が聞こえず声が出ない。だから、手で触れ合って、分かり合おう。 

人間である意義は、何を達成したかではなく、その人が実現を切望しているものにこそある。 

私たちのある人たちはインクに似て、ある人たちは紙に似ている。 
だから、私たちの中のある人たちの黒さが無ければ、他のある人たちは唖になってしまう。 
そして、私たちの中のある人たちの白さが無ければ、他のある人たちは盲いになってしまう。

私に耳を下さい、そうすれば、私は貴方に声を上げよう。

私たちの思いはスポンジだ。私たちの心は川だ。 
私たちの多くが、流れるのよりも、吸い取る事を選ぶのは、不思議ではない。  

名付けようも無い恩恵を待ち望んでいる時、何故起こったのか分からない事を嘆いている時、君は、本当に、今よりも大きい自分へ向かって、成長しつつあるすべてのものと一緒に、成長しているのだ。 

人が幻想に酔い痴れている時、その儚い顕現をまさにワインだと思う。 

君はワインを飲めば酔うだろう。僕は、飲めば、前に飲んだワインの酔いから醒めるのだ。  

自分のカップが空だったら、僕は、諦めている。でも、カップに半分入っていると、僕は、半分しか入っていない事に怒りだすのだ。 

その人の本質は、その人が君に明かして見せたものではなくて、明かせなかったものにある。だから、君がその人を理解したいならば、その人の言う事に耳をかさないで、言わなかった事を注意しなければ。 

僕が言う事の半分は意味が無い。それはつまり、僕が明かさなかったもう半分が、君に届いている、と言うことなんだね。 



ジョン・レノン「 Julia 」 


ユリア、 
ユリアが、「うなばらのこ」、と僕を名付ける、 
それなら、僕は、愛の唄を歌おう。 
ユリア、 
貝殻の瞳で、 
「どこまでもたなびくほほえみ」と、僕を名付ける、 
それなら、僕は、愛の唄を歌おう、ユリア。 

「私が喋る事柄の半ばは、意味を欠く、 
ただ、意味を欠いた事柄を話す事で、貴方に近づき得るのだ、ユピテル。」 

虚空に棚引く彼女の髪は、 
陽光に、 
揺らめいて、仄めいている。 

ユリア、 
ユリア、毎の朝の月が、僕を感動させる、 
それなら、僕は、愛の唄を歌おう。 

「私が己の心情を謡えなくとも、 
思慮を語ることは出来よう、ユピテル。」 

ユリア、 
眠りこんでいる砂や、何も語らない雲が、僕を感動させる、 
それなら、僕は、愛の唄を歌おう。   




18.  Birthday  


キミ言うよ、まあ、ワタシの誕生日。 
おや、ぼくも誕生日、いっしょだね。 
みんなが知らせるよ、キミの誕生日。 
ぼくらは楽しく過ごさないとね。 
よかったな、みんなの誕生日で。 
みんなおめでとう。 

そうですよ、ぼくらはパーティーに行くところ、パーティー。 
そうですよ、ぼくらはパーティーに行くところ、パーティー。 
そうですよ、ぼくらはパーティーに行くところ、パーティー。 

キミが踊るといいな( 誕生日 )。
チャチャチャがいいな( 誕生日 )。 
キミが踊るといいな( 誕生日 )、踊って! 

キミ明かす、まあ、ワタシの誕生日。 
おや、ぼくも誕生日、いっしょだね。 
みんなが言って回る、キミの誕生日。 
ぼくらは楽しく過ごさないとね。 
よかったな、みんなの誕生日で。 
みんなおめでとう。   



19. Yer Blues  


ボブ・ディラン「 Ballad of a Thin Man 」 


占い師語り出す、見えますよ…
「中へ入っていく、あんた、へや、 
手に自分のエンピツ握りしめてる、 
気が付く、あんた、丸腰のだれか、 
それから、あんた言う、「あの男は誰か?」 
途方にくれる、あんた、 
何を言えばいいか、あんた、わからない、 
わかったのは、 
帰り着いた時、いえ。」 

占われた者が答える…
「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、ジョーンズさん。」 

「もちあげる、あんた、あんたのおもて、 
問いかける、あんた、「ことがあるのはここか?」 
すると、ある者が指差すのはほかでもない、あんた、 
「これはかれの」 
そうしたら、あんた、言う「私の身体が何だって?」 
そうしたら、他のある者が言う、「何とはどこにある?」 
そうしたら、あんた、「神よ、 
私はここでは孤立無援なのか?」と言う。」 

「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、お前は。」  

「差し出す、あんた、入場けん、 
それから見始める、あんた、見せ物、 
そうしたら、あんたが言い出す、 
「こんな畸形でいるなんて、どんな気持ちなんだ?」 
そうしたら、ある者が、あんたがそう言うのを聞き取ると 
素早くあんたに近寄って、 
あんたに手渡すのは、一本の骨、 
そうしたら、あんたは言う、「有り得ない。」」 


「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、お前は。」  

占い師続ける… 
「あんた、えらくたくさんの木樵とお知り合いだ、 
コンコンコンの木樵に、 
誰かがあんたの想像を損なおうとしてたら、 
その事を知らせて貰おうと言うわけだ、 
でも、ひとりだって、そんなことに注意はしてない、 
とにかく、連中があんたから欲しがっているのは、 
税金の控除になる慈善団体へ払う 
小切手だけ、と言うわけだ。」 

「あんた、博士方にまじっておいでだ、
博士方はみんな、あんたが偉い弁護士の振りをして 
社会の嫌われ者や犯罪者のことを議論するのを 
面白がっていた分けだ、 
なんと言っても、あんたは、F. スコット、フィッツジェラルドの 
本は全部に目を通していた分けだから、 
あんた、人に知られた、 
読書家という分けだ。」 

「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、お前は。」  

「さて、あんたに近づいて来る者、剣飲み、 
跪く、 
十時を切る、 
それから、ハイヒールを鳴らす、 
他にはこれと言ったことはしない、 
ただ、あんたの気分を訊ねてこう言う、 
「貴方様の喉をお返しします、 
貸して頂いてありがとうございます。」」 

「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、お前は。」 

「さて、あんたは気付く、一つ目の矮人、
一語を叫び続けている、「さあ!」
あんたは問う、「どう言う分けで?」 
矮人は言う、「さあ?」 
あんたは問う、「どう言う意味なのだ?」 
矮人は喚いて答える、「おメエ、モウ、 
乳を出すか、さもなきゃ、
いぬれ。」」 

「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、お前は。」  

占い師語る…
「そう、中へ入っていく、あんた、へや、 
駱駝に似ている、それに、眉を顰めている、 
両目、あんた、自在に操れる、 
鼻、あんた、何でも探り出せる、 
あんたがうろつく時には、 
あんたはイアホンを装着しなければならない 
と言う法律を 
作る必要があるようだ。」  


占われた者が答える…
「事が起ころうとしているのはここなんだな、
だから、お前はこうして占ってる分けか、 
だが、起こるのが何かは知らないんだな、ジョーンズさん。」  


ジョン・レノン「 Yer Blues 」  


お前、青。 


男:
私は遂に絶待の境地に入った、もう死を試すばかりだ。 
私は遂に絶待の境地に入った、もう死を試すばかりだ。   
未だ冥府に身を伏せていない、その所以を 
女、御前は分かっている。  

払暁になった、もう死を試すばかりだ。 
黄昏になった、もう死を試すばかりだ。 
未だ冥府に身を伏せていない、その所以を 
女、御前は分かっている。   


女: 
母は碧落より生ず、
父は碧潭より生ず、
然れども、余は六極より生ず、 
男、汝はこの貴さを存じおろう。  

鷲が眼を抉る。 
蛆が骨を嘗る。 
余は生害に趣くものなり、 
狄克の瓊斯も如此であったか。 

黒雲が余の思念をよぎる、
碧霞が余の魂魄をかこむ、 
余は生害に趣くものなり、 
余を載せる地も余を運ぶ天も厭わしい。 



20.  Mother Nature's son 


質素な農村の人間として、ぼくは、
儲けられた、産神の息子なのだ。 
一日中座っているだけのぼく、そして、みんなに向けて歌うんだ。 
山肌を落ち流れる水筋の側に座るぼく、そして、母が現れるのを待っている。 
( 母は湧く水の姿 ) 
そして、母が飛び去る時の、音楽の様な美しい音に耳を澄ますんだ。 
( 母は渡る風の姿 ) 
母は、ぼくを見つけるよ、ぼくの住む草原の中にいるぼく、
産神の息子を見つけるんだ。 
雛菊の花群を揺さぶるぼく、そして、太陽の下、ゆっくりな歌を歌うんだ。 
ぼくは、産神の息子。   


 The Fool on the Hill  


丘の上で孤立して、日に日を重ね、 
ぽかんと口を開いたあの男は、微動だにしない。 
この男と知己になろうとする者は、ひとりもいない、
大抵の人は、この男を阿呆と思ってる。 
この男は返答もしない、 
けど、この丘の上の阿呆、
太陽が沈みつつあるのを分かっている、 
この男のかしらにある二つの目は、 
世界が急激に向こうへ向きつつあるのを見ている。

頭が雲の中にあっても、洋々と、
千の声を持つあの男は、耳を全く聾するように喋り続ける。 
この男に耳を傾ける者は、ひとりもいない、 
この男の発した音だとは微塵も思わない。
この男は合図もしない、 
けど、この丘の上の阿呆、
太陽が沈みつつあるのを分かっている、 
この男のかしらにある二つの目は、 
世界が急激に向こうへ向きつつあるのを見ている。 

この男に好感を抱く者は、ひとりもいない、
大抵の人は、この男のしたいことが分かっている。 
この男は感情を見せない、 
けど、この丘の上の阿呆、
太陽が沈みつつあるのを分かっている、 
この男のかしらにある二つの目は、 
世界が急激に向こうへ向きつつあるのを見ている。 

この男は人々の声に耳を傾けない、
この男は、人々が愚かだと分かっている。 
人々はこの男を嫌う、 
けど、この丘の上の阿呆、
太陽が沈みつつあるのを分かっている、 
この男のかしらにある二つの目は、 
世界が急激に向こうへ向きつつあるのを見ている。



21. Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey 



やろう、はじめよう、 
やろう、はじめよう、 
やろう、あれはすごく楽しい、
やろう、あれはすごく楽しい、 
はじめよう、あれは手間はいらない、 
はじめよう、あれは手間はいらない、 
気にしない、 
気にしない、 
誰もがあのいいことを秘事にしてしまうけど、僕と猿猴は別。 

あんたらが深く隠そうとすればするほど、 
あんたらは高く掲げて見えるようになる。
あんたらが早く逃げ去ろうとすればするほど、
あんたらはいつまでも遅れて見えてしまう。 

あんたらの内面を外へ出してしまえ、 
あんたらのそとずらを中へ入れてしまえ、 
あんたらの外面を中に、 
あんたらのうちづらを外に、 
やろう、はじめよう。 

やろう、はじめよう、 
やろう、はじめよう、 
やろう、あれはすごく楽しい、
やろう、あれはすごく楽しい、 
はじめよう、あれは手間はいらない、 
はじめよう、あれは手間はいらない、 
気にしない、 
気にしない、 
誰もがあのいいことを秘事にしてしまうけど、僕と猿猴は別。  




22.  Sexy Sadie  



男たち嘆く: 
「ねえ、セクシィ・セディ、あんたは何をしてきたんだ? 
みんなを腑抜けにしてしまって、 
だれもを腑抜けにしてしまって、 
セディ太夫、まったく、あんたは何をしてきたんだ?」 

「ねえ、セクシィ・セディ、あんたは「お決まり」を破ったんだよ、
「お決まり」を「お仕舞い」にした、だれもが知ってる、
「お決まり」を「お仕舞い」にした、みんなが分ってる、 
セディ太夫、まったく、あんたは「お決まり」を破ったんだよ。」

語り手が叙する: 
ある晴れた日でした。世界は一人の恋人を待ち望んでいたのです。すると、 
彼の女が真っ直ぐに遣って来たかと思うと、人々を魅了したのです。 
セクシィ・セディ、全くもって、彼の女は絶世の美女でした。 

「ねえ、セクシィ・セディ、あんたはどうやって知ってたんだ? 
世界が他でもないあんたを待ち望んでいるって、 
世界はあんただけを待ち望んでいるって、 
セディ太夫、まったく、あんたはどうやって知ったんだ?」

「ねえ、セクシィ・セディ、今度はあんたを腑抜けにしてやろう、 
そりゃあ、あんたは大した、大した女さ、それでもな、 
あんたは、自分をそりゃあ大した女と思っているだろうけどな、 
セディ太夫、ああ、今度はあんたを腑抜けにしてやろう。」 

彼の女は持っていたもの全てを差し出したのでした、そうして、あの席へ座ったのです。 
それはたった一回の微笑みでした、それが全世界を明るくしたのです。 
セクシィ・セディ、全くもって、彼の女は絶世の美女でした。  




23.  Helter Skelter  



すべりだいのそこに着いたら、てっぺんにもどろうとしたの、ぼく、
でも、足がとまって、そこで、ころんで、滑りだしたの、ぼく、
奈落におちたら、また、あえるかもね、冥府のおうさま、
わーい、わーい、わーい、わーい。 

ねえ、冥府のおうさま、ぼくにいてほしいの? そうでないの? 
ぼく、とっても速くおちてるけど、まだまだ、ずっとうえだよ。 

おしえて、おしえて、
さあさあ、おしえて、
冥府のおうさまったら、おどりの愛好家なんだろうけど、
ぜったい、ぜったい、舞踏家ではないよ。 

わあ、これはまるで、ぐるぐるすべり台。
ぐるぐるすべり台。
ぐるぐるすべり台。 
わーい。 

ねえ、冥府のおうさま、ぼくに到着してほしいの? 
ぼく、とっても速くおちてるけど、おうさまを突き抜けてしまうかなあ? 
おしえて、おしえて。 
冥府のおうさまったら、うしのしたかもしれないけど、
ぜったい、ぜったい、槍騎兵ではないよ。 

ほら、ぐるぐるすべり台。 
わあー、 

ほら見てよ、死神がきたよ。   





24.  Long Long Long  



神の歌として:

私が嚮徃してから、 
既に、長、長、長年月が経っている、 
その間、一度でも、神を見失ったことなどある筈もない。 

けれども、長、長、長年月を要したのだ、 
やっと、私は安穏でいられる、神に基づき生きている、 
ああ、私はどれだけ深く帰依していることか。 

幾度も疾走し、私は裂け目に入り込んでしまった、 
幾度も断裂し、私は理解されることがなかった、ああ。 

やっと、私は理解出来たのだ、神に帰服している、 
一度でも、誤った思いを神に向けることなどある筈もない、 
どれほど強く私はその存在を願っていることか、 
ああ、嚮徃しているのだ、 
神は、私が帰依していることをご存知だ、 
ああ、敬仰している。 


ギターの歌として:

 
僕がギターを好きだった時って、 
もう、ずっと、ずっと、ずっと前のことだけど、
でも、一度だって忘れてたわけじゃない。 

でも、また、ギターに基づいて歌を作るのには、
ずいぶん、ずいぶん、ずいぶん間があったけど、 
やっぱり満足だよ、ギターが大好きだ。 

いっぱい切っちゃたよ、うまく弾こうとしてね、 
いっぱい切っちゃたよ、弱ってたんだな、あああ。

ギターがよくわかるんだ、今は、僕はギターだよね、 
置き忘れたりするわけないさ、 
ギターが要るんだよ、 
ああ、大好き、 
ギターは、僕がなくちゃ困るってわかってるんだね、 
ああ、ギターが大好き。 





25.  Revolution 1  



そう、君は、何か大転換がなくては、と言ってるわけね、 
なるほど、
僕たちは、みんな、世の中が変わればな、と思ってはいるね。 
そんで、君は、転換は進展なんだと言うわけね、 
なるほど、 
僕たちは、みんな、世の中が変わればな、と思ってはいるね。 
そうなんだけど、君はさ、打ち毀しのことも話しているけど、 
それって、僕を一味からは外しておかなきゃならない、て忘れてない? 
世の中うまく行きそうなんだけど、そう思ってないの? 
ねえ、よくなりそうだよ、よくね。 

そう、君は、何か本当の解決がなくては、と言ってるわけね、 
なるほど、 
僕たちは、みんな、全体像を知りたくてうずうずしてはいるね。 
そんで、君は、僕に何かして欲しいと言うわけね、 
なるほど、 
僕たちは、今でも、出来ることはしてるんだけどね。 
そうなんだけど、君がさ、金を嫌っているのに、人々の為に金が要る、 
と言うのなら、ちょっと待ってね、と僕は言う他はないよ。 
世の中うまく行きそうなんだけど、そう思ってないの? 
ねえ、よくなりそうだよ、よくね。 

そう、君は、制定法を変えるつもりだ、と言ってるわけね、 
なるほど、 
僕たちは、みんな、君には考え方を変えてほしい、と思ってるんだよ。 
そんで、君は、社会制度のことだと説明してくれるんだけど、 
なるほど、 
僕は、制度には囚われない感じ方になった方が良いんじゃないか、と思うよ。 
そうなんだけど、毛主席の写真を何枚も持って歩くようではね、 
僕とはどうも反りが合わないだろうね、
世の中うまく行きそうなんだけど、そう思ってないの? 
ねえ、よくなりそうだよ、よくね。  





26.  Honey Pie  



かの女人はもとははるか英格蘭北部地方の女工だった。 
「人気沸騰」、いまやかの女人は合衆国の成功者。 
一度でもかの女人が話す機会をこの男に与えて遣るならば: 

「あまぽっぺ、なれはわれをあくがれさせる、 
恋しているが怖づている、さあらば、必ずやなれは戻ってくれなむ。 
あは、あまほっぺ、われの見立ては悲劇なり、 
戻り来や、奇跡劇をわれに見せ給え、 
聖林の歌で成る奇跡劇を。 

なれはなりぬ、銀幕の英名のひとり。 
なれに会えると思うことは、われの膝を萎えさせる。 

おほ、あまほっぺ、なれの居場所となる気配のアトラスの海を、 
なれは船渡りしわれにほろをみださせる。 
あまほっぺ、われのもとに帰りなむ。 

なれの乗った船を海の向こうに吹きやった風は、 
必ずやわれに贈ってくれなむ、なれの乗る帰りの船便を。タタラッタラ。 

は は は おお、おお、 
あまぽっぺ、あまほっぺ。」  





27.  Savoy truffle  



クリーム・タンジェリン、モンテリマール、 
ジンジャー・シリング、パイナップル・ハート、 
コーヒー・デザート、そう、みなさんご存知、グッド・ニュースに入ってる、
ああ、でも、それらみんな放り出すのに決まってるね、 
サヴォイ・トリフがあるものね。 

さくらんぼのクリーム美味しい、りんごのタルト旨い、 
思うんだけど、皆さんの好みって、いっつもそれぞれバラバラだよね、 
それでも、ココナッツのキャラメルは、それらの色を失わせるね、 
ああ、でも、それらみんな放り出すのに決まってるね、 
サヴォイ・トリフがあるものね。  

今は何とも思ってないのかもしれない、 
でも、一度強烈な欲求に火が点いたら、 
しだいにわかって来るだろうね、 
それで、汗が顔中吹き出る様になると、 
その時は、もう一杯一杯なんだよね、 
きっと叫び出すよ、「サヴォイ・トリフが欲しい!」って。 

食べたものがその人を作るって、みなさんご存知、
でも、今美味しいものも腐ってしまうもの、 
[ 甘美なメロディーも調子が外れてしまうもの ] 
「オブラ、ディブラ、ダ」は誰も知っているけど、 
ところで、皆さんはどこにいるのか教えてくれるかな?  





28. Cry Baby Cry  



 「marigold」の花言葉は、肯定的な意味では、「warmth」「happiness」「joy」「optimism」など。否定的な意味では、「jealousy」「grief」「despair」「mourning」。聖女マリアの黄金。と、フランス語の「mari」だと「夫」の意味も。 
 それから、スコットランド女王メアリーの時代、Kirkcady と言う貴族もいた。1573年のエディンバラ城籠城戦の時は、ウィリアム・カーコーディーは女王側の貴族として籠城し、捉えられて絞首刑になった。
 それなので、後の「 Sun King 」はフランス王ルイ十四世のことを歌ったナーシー・ライムだけれど、この歌もナーシー・ライムなので、スコットランド女王メアリーのことを歌っているのかもしれない。 



泣け泣け、赤ん坊、もっと泣け 
泣いて母さんも泣かしてよいんだよ 
母さんは大人、どうしたらいいのか分かってるから 
マリーゴールド王は厨房 
朝食の調理中、女王のためだよ 
女王は談話室 
ピアノの演奏中、王の子供衆のためだよ 

泣け泣け、赤ん坊、もっと泣け 
泣いて母さんも泣かしてよいんだよ 
母さんは大人、どうしたらいいのか分かってるから 
王は庭園 
花の採取中、遊びに来る恋人のためだよ 
女王は子供部屋 
作画中、お休みだから、子供衆のためだよ 

泣け泣け、赤ん坊、もっと泣け 
泣いて母さんも泣かしてよいんだよ 
母さんは大人、どうしたらいいのか分かってるから 
カーコーディ公爵夫人はいつも微笑んで 
お茶に遅れて来る 
公爵は、土地の性教育へ何と訓示を垂れるか
頭を抱えている 

泣け泣け、赤ん坊、もっと泣け 
泣いて母さんも泣かしてよいんだよ 
母さんは大人、どうしたらいいのか分かってるから 
夜中の十二時には丸テーブルに集まって 
降霊会、暗闇の中でだよ 
どこかで声 
この時だけは許されて、子供衆が燥いで演じてる 





29.  Revolution 9  


「…、私に儲けが出たらボルドーの赤を君に一本と…、 
そのことはすっかり忘れていたよ、ジョージ、すまないね。」 
「そう、次回にね。」 
「許してくれるかい?」 
「そうしましょう。」 
「慇懃無礼な」 

番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、 
番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、 
番号9、番号9、番号  

さて、こちらがウェルシュ・レアビット君、茶色の下着でしょうね履いているのは 
ハートフォードシャーの穀物の不足については 
そこの住民の誰もが時が経つに従って気付いていった 
人々は少しだけ歳を取り少しだけのろくなった、が、 
まるで同じことだ、誰かのでっちあげ 
とんでもない時間のある輩のね、君の父さんは少しもくれないね、かかんがえればば、 
街は残っている、支払いを受ける筈だし 
 
女の笑い声 

番号9、 

ジョージの声「誰が知っているはずなんだ? 誰が知っている筈だったんだ?」

赤ん坊の声 

番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、
番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、

例えば、 
君が何をしても 
取引が失敗しても、 
私は何の実害も被らない 
三日目の夜に、大金を渡したら 
私は彼に知らせる 

番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、
番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、

右だ! 右! 
右右右右! 
右だって! 
右!  

番号9、


会場のさざめき 

まるで取り損なった 
あの所為で数日遅れてしまった 
見れば、見ている、ほお! 
それに変なものが私たちを傍へ連れ出して、時にだけど、 
花でいっぱいの土手で、 
ロギー医師がこの標本を持って来ていて、 
私は誰にも近道はさせない、あは 


手振りの鉦の音 

遊園地の騒めき  

チアホーンの音 


リンゴの声「やった」

ジョージの声「状況によれば」 

彼らはまだそのまま立っている 

ジョージの声「電報にね」 
 
うううう、うううう、うううう 

番号9、番号9 
 
恐怖のない男は髭で嘘をつく 
校長が私に伝えたところによれば、 
私の息子は本当に頑張っているそうだ、教師たちが職務を見つけたからだそうだ 
彼が言うのは、彼の声は低く、彼の蜂の巣は高く 
彼の目は低いと言うことだ 

歓声 

そうだあ、そうだあ! 
真っ直ぐだあ!

番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、
 
それで、妻が私を呼んで、外科医かどこかへ行ったほうがいいと 
そうでなければ、どこでも、黄色い下着の値段を聞いて回らないとと 
それで、鹿に角、なんでも歯医者に行って、 
歯を二本入れたけど、それがまるっきりよくなくて 
それなので、私は結婚し、どひどい海軍へ入って海へ行った 

サッカー場の観衆「ゴールを防げ! ゴールを防げ!」 

私の壊れた椅子に、私の翼は破れて、それで、私の髪 
旋回が出来る状態ではない 

燃える音 

ウン、バッ!

どうやって? 
犬は往ぬ様に、手は拍手する様に 
鳥は鳥ぶ様に、魚は魚ぐ様に 
彼らはかれらる様に、思いつきで 

銃撃の音  

オニオンスープ 

番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、番号9、 

工業製品の生産量 
財政の不均衡 

彼の肩甲骨の間にそれをぐっと押し付けている  

ワツシ
ツイスト 

ジョージの声「エルドラド」 
子供の遊ぶ声 

これを取ってくれ、兄弟、良く役立つよ 

ヨーコの声「もしかしたら、なにもないかも」
ああ、 

「 Awal Hamsa 」 

ヨーコの声「もしかしたら、それでも 
晒すことは難しいわ、でも、 
平和のためには、さっとしなくては 
とても、だから、 
裸になるのに似ているかも、 
裸になったことがあればだけれど」 


サッカーの群衆「守り切れ! 守り切れ!」
「ゴールを防げ! ゴールを防げ! ゴールを防げ! ゴールを防げ!」 

 

使われている既存の音楽:
Vaughan Williams motet O Clap Your Hands 
Sibelius' Symphony No. 7 the final chord 
Schumann's Symphonic Studies the reversed finale 
Beethoven's Choral Fantasy brief portions 
"The Streets of Cairo" 
violins from "A Day in the Life", 
"Awal Hamsa" by Farid al-Atrash   





30.  Good Night  



おしえてあげよう、もう帳がおりる時間だよ、 
ぐっすりねむって、やさしい夜をすごしなさい、 
もうお日様はあかりを消したよ、 
ぐっすりねむって、やさしい夜をすごしなさい。 

パパのことを夢にみなさい、たのしい夢だよ、 
パパはね坊やの夢を見るよ、たのしい夢だよ。 

こっちのおめめもこっちのおめめも閉じなさい、
                パパもそうするから、 
ぐっすりねむって、やさしい夜をすごしなさい、 
もうお月様が輝きだしたよ、 
ぐっすりねむって、やさしい夜をすごしなさい。 

( 囁き声 ) 
柔らかな夜を、芳しい夜を、 
皆様、 
各地、各地の皆々様、 
御休みなさいませ   




The Beatles アルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』歌詞の訳

 The Beatles 『 Abbey Road 』歌詞の訳

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