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アジア・オセアニア、欧州ロンドン、NY市場の時間帯におけるトレード戦略

この記事は、ゴゴジャンの投資ナビ+に2024年4月16日に投稿した記事をリライトしました。

■原文
https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/68670

EAクリエイターとしての経験から見た、アジア・オセアニア、欧州ロンドン、NY市場の時間帯におけるトレード戦略

私がEA開発に取り組み始めた当初、アジア・オセアニアタイム、欧州ロンドンタイム、NYタイムの各市場時間帯に特有のパターンが存在するかどうかを分析しました。

仲値トレードやロンドンフィキシングなど、既に知られている戦略を超える、いわば「聖杯」とも言えるルールが存在しないかを徹底的に調べました。

これらはアノマリートレードと呼ばれるもので、理由はわからなくても、ある一定の法則があるとされている都市伝説に近いものになります。

検証の結果、明確な根拠を持たないアノマリーは、その後のリアル相場では機能しないことが明らかになりました。

その後、EA開発を始めて約2年が経過した頃、私はある法則に気づきました。

日本時間で言う、欧州市場が開く時間帯からロンドンフィックスまでの間は、順張り戦略が機能しやすいこと、そしてロンドンフィックスから翌日の日本時間の昼頃までは、逆張り戦略が有利であることを発見しました。

具体的には、MT4のサーバー時間(GMT+2(冬)/ +3(夏))で7:00~17:59は順張りに有利な時間帯、18:00~6:59は逆張りに有利な時間帯ということがわかりました。

日本にはサマータイム制度がないため、日本時間を基準にすると夏と冬で1時間のずれが生じ、計算が複雑になります。

また、日本のFX市場はロンドンやNYに比べて規模が小さいため、日本を中心に考えることは止めました。

現在では、サーバー時間の7:00~17:59を順張りに有利な時間帯として考えています。

サーバー時間の7:00は、日本の夏時間では13:00、冬時間では14:00に相当します。

これは欧州市場が開く少し前の時間であり、例えばドバイ市場が開く時間帯です。

一方、サーバー時間の18:00は、日本の夏時間では24:00、冬時間では深夜1:00に相当し、ロンドンフィキシングの時間帯と一致します。

ロンドンフィキシングは、東京市場の仲値に相当するものです。

ロンドンフィックス後は、NY市場が単独で価格を動かすことになりますが、デイトレーダーがポジションをクローズする傾向にあるため、市場が逆行しやすいと考えられます。

したがって、順張りに有利な時間帯は、欧州勢が市場に参加し始める時間からロンドンフィックスまでということになります。

この時間帯においては、順張り手法を使用することで勝てる可能性があがります。

逆張り戦略の概要とその有効性

わたしの作成したEAに、Reversal SevenというEAがあります。
https://www.gogojungle.co.jp/systemtrade/fx/49522

このEAは特定の時間帯において逆張りでトレードします。

以下に、各ロジックの概要とそのエントリータイムを示します。

■搭載ロジック
No.1.RangeRange// サーバー時間の7:00から17:59にエントリー
No.2.PriceActionInsideBar// サーバー時間問わず24時間いつでもエントリー
No.3.IchimokuSignalTrade// サーバー時間の18:00から翌5:59までエントリー
No.4.BollingerBand// サーバー時間の22:00から翌0:59までエントリー
No.5.PriceActionTrading// サーバー時間の18:00から翌1:59までエントリー
No.6.MorningReversal// サーバー時間の22:00から翌2:59までエントリー
No.7.TokyoTrend// 日本時間の朝7:00~17:59にエントリー

これらのEAを分析すると、エントリータイムに明確な傾向が見られます。

特に、No.3からNo.6にかけてのロジックは、日本時間の深夜から早朝にかけての時間帯に集中しています。

これは、ロンドンとニューヨークの市場がクローズする時間帯にトレンドが反転する可能性が高いためです。

ロンドンフィックス後やニューヨーク市場のクローズ時には、デイトレーダーがポジションを解消することで、その日のトレンドとは逆の動きが生じやすくなります。

この時間帯を狙うことで、逆張り戦略が有効に機能すると考えられています。

MT4を利用する最大の利点は、長期間にわたるバックテストを実施することで、10年、20年といった長期間に渡る市場の優位性を検証できる点です。

このような分析を通じて、より確かな戦略を立てることが可能になります。

今後も有益な情報を提供し続ける予定ですので、ぜひフォローをお願いいたします。

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