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グリッドトレードナンピンEAで破綻を防ぐ方法

グリッドトレードナンピンEAで破綻を防ぐ方法

グリッドトレードとは、決められた値幅でナンピンをするトレード手法で、順張りでナンピン(ピラミッティング)するやり方と、逆張りでナンピンするやり方があります。

ここでは、逆張りでナンピンする手法について解説します。

一般的なグリッドトレードでは、長期足で順張り方向にエントリーし、短期足で逆張りエントリーします。

グリッドトレードナンピンEAの開発をしている中で、気付いたことを書きます。

通常、ナンピンマーチン系や損切りをしないナンピンEAは、以下のようなドローダウンが発生します。

ドローダウンの様子

ドローダウン時に高確率で口座破綻します。

グリッドトレードナンピンEAで破綻を防ぐには、いくつかのポイントがあります。

  1. リスク管理を徹底する

対処法1、 ロットサイズを小さくする。
デメリット:発注するポジション数を減らすと、値動きの穏やかなレンジ相場では利益が減る。

対処法2、 最大ポジション数を減らす。
デメリット:最大ポジション数に達した時点でナンピンは行われず、利食いポイントに達しないとポジションを保有し続ける。

対処法3、ポジションにストップロス注文を設定する。
デメリット:フラッシュクラッシュなどの瞬間的な値動きで狩られる可能性がある。

対処法4、ロジックによる損切り注文を入れる。
デメリット:グリッドトレードの長所である高い勝率を捨てることになる。

上記の対処法にはデメリットもあるので、決定的な対策にはならない。

  1. EAの設定を最適化する

設定1、 エントリーポイントを最適化する。
問題点:過度な最適化はバックテストの成績が良くなるだけで、フォワード結果が良くなるとは限らない。

設定2、 ナンピン間隔の最適化。
問題点:ナンピン幅を広げると破綻リスクは下がるが、値動きの小さい時期は利益が取れない。

設定3、 利益確定利幅の最適化。
問題点:特になし。この設定はとても重要です。

設定4、 損切りロジックの構築。
問題点:勝率は下がりますが、口座破綻を防ぐにはとても有効です。

お使いのEAの設定項目に、上記の項目が無い場合、利益が出たらこまめに出金する必要があります。
リスクマネジメントが出来ないEAの場合、強制ロスカットを損切りとして扱います。

  1. バックテストの精度問題。
    TDSを使用し始値と全ティックでバックテストを取ったところ、成績が大きく乖離しました。
    EAによっては、全ティックでのバックテストでは著しく成績が悪化するので、細かな調整が必要です。
    注意:過度な最適化はバックテストの成績が良くなるだけで、フォワードの成績が良くなるとは限らない。

  2. デモ口座で運用する。
    本番口座で運用する前に、デモ口座で動作チェックしましょう。
    バックテストの結果から最大リスクを予想し、必要証拠金を計算します。

  3. 本番口座での運用時の注意点。
    EAを動かしている間は、定期的にポジション状況を確認しましょう。
    相場が逆行し含み損が増大した時は、ロスカットを防ぐ意味で追加入金して耐えるか、出金して強制ロスカットのダメージを減らすかの判断が必要。

グリッドトレードナンピンEAは、ハイリスク・ハイリターンの手法です。
破綻のリスクを理解した上で、運用しましょう。
資金管理を徹底し、EAの設定を最適化することで破綻は防げます。

お使いのEAに設定できる項目が少ない場合、強制ロスカットが起こる前提で資金管理した方が良いです。

以上の問題点を改善すべく、グリッドトレードナンピンEAを開発しました。


Bear Grid(ベア・グリッド)Ver1.01 ゴゴジャンで6月発売予定


ドル円5分足チャートでのバックテスト結果


ポンド円5分足チャートでのバックテスト結果

Bear Gridはドル円やポンド円などのクロス円の他、ドルストレート通貨ペアに対応した、グリッドトレードナンピンEAです。
最大保有ポジション数と損切り設定によりリスクを管理し、証拠金の管理が容易です。
初期ポジションは上位足で順張り、5分足ではRSIを用いた逆張りで入ります。
相場が反対に動けばナンピンを行い、損切りはデフォルトで1,000pipsに設定されており、最大損失額があらかじめ予想できます。
すべての通貨ペアとGMT+2/+3以外のブローカーに対応しています。
EAの詳細は、次回の記事で書きたいと思います。

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