詩*私の夜空

瞼を閉じてみると、其処は私だけの夜空が広がっております。




ポワリと灯る光が夜空の隅に居りました、


『魔女さん、魔女さん。今日は貴方の帚に乗せて下さい。
北の北に行っておおきなおおきな青い氷が見たいのです、』

『残念ながら、北の北にある青い氷はよう堪えきれずに先日溶けて仕舞ったのですよ、』

『そうなのですか。さて、青い氷が見れないときたら、今日の私は何処に行ったらいいものか』

『まぁ。お月様と兎から招待状が届いたのです、よければ一緒に餅を食べに行きませんか』

『それはそれは、名案です。私もお邪魔致しましょう』


お月様は甘い物が大好物だと聞きました、
懐にたいせつにしておいた、金平糖の出番です。


『さあ、行きますよ、しっかり捕まって、』


魔女さんはトントトンと足を鳴らして、ぐうん、と首をもたげた帚はお月様の所へ真っ直ぐ駈け出しました。


夜空にピッカリ私が飛んでいます。


ポワリと灯る光が夜空の隅に居りました、


瞼の裏全てが、たくさんの星で輝いています。


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2010年12月16日作。

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