療育にまつわる「からだ」へのまなざしvol.37
8月のカフェでは、「SEL」と、「こども基本法」について、お話しました。前者については、後の花沙さんに譲るとして、後半の「こども基本法」について。ともかくも、なんら、批判したくなるような事柄は書いていないし、これが基本なら、こどもたちも大丈夫と思える内容です。が、自身のこのモヤモヤは、何だろう。下記の花沙さんも「モヤモヤ」という言葉を書いているのだけれど、今回扱った2つのテーマは、どうも、カフェで普段話題にしている、発達に凸凹のあるこどもたちを素通りしていく感覚がありました。その子供たちに届いていかない感触です。でもはっきりとしたことは、正直まだわからないのです。ただこの「モヤモヤ」とした感覚を、むしろ大切にしたいですし、このからだがモヤモヤと「なんかちがう」と言っていることに、こどもたちの生きづらさの理由が、ふと現れるのではないかと、からだが考えていくことを、見つめていこうというようなことを、カフェでは「モヤモヤ」「モヤモヤ」と、言い続ける時間だったように思います。
(以下、文責:花沙)
「社会性と情動の学習」(SEL:Social Emotional Learning)という欧米で普及している教育法(1960年代~)が、日本でも注目されていると知りました。感情と社会性を重視する学習とのこと。自己理解・社会性・共感力・感情制御力などの育成のために行われるプログラムの総称とのこと。概要としては・・自分自身の感情を知って感情をコントロールすること、他者に共感し良い関係を維持していくこと、他者と協働して責任ある行動と決定をすること、と理解しています。(欧米のこの教育法による成果としては、子どもたちの学力の向上、将来・収入の高い職業への就職、幸福感を感じている、積極的で行動的である、など)
具体的なプログラムについては、例えば、輪になって座ってリラックスし自己理解とお互いのことを知るための「学年に合ったテーマ」が用意され、全員で言葉を紡ぎながら安心安全の場を共有していくのかな・・?
プログラムはきっと良いものなんだろうな、と思う反面、なんだかモヤモヤするというのが正直な気持ちです。このモヤモヤはなんだろう。感情制御力、感情を律する、という言葉にモヤモヤしているのかな。効果的メソッドとして理解されそう、という予感にモヤモヤするのかな。それぞれの子どもに関わっている周囲の大人(環境)については、何か言及されているのかな? まだまだ勉強不足です。