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療育にまつわる「からだ」へのまなざしVol.41

12月のバオバヴカフェでは、下記の書物について、シェアしました。いつも、花沙さんが、タイムリーな情報提供をしてくださいます。今回の内容も、本当に「うんうん」と、頷きっぱなしで、最後の1行は、本当にそうで、特に、私が定期的に足を運んでいる放課後デイでは、顕著な事例がわんさかあります。
今回は、現役の保育士さんの、加配に関する現場のお話も加わり、実り多き時間となりました。

(文責:花沙)
今回は、「子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方」(アデル・フェイバ他共著/三津乃・リーディ他共訳,きこ書房1995)の一部をシェアしました。
中でも、p30-31の例で、子どもが学校で赤エンピツが無くなった、誰かが持っていったんだと、親に訴えるというものがありました。その時、親は、「大事な物は机の引き出しにしまっておきなさいといっているでしょう!あなたはいつも聞いてないんだから!」と叱責します。すると、子どもは、「もう、ほっといてよ!」と、気持ちを閉ざします。これに対する説明として「子どもは、誰かに質問されたり、責められたり、アドバイスされたりしているときには、明確に、または建設的にものを考えられないのです」とありました。
一方で別の対応例も記載されていました。子どもが、「私の赤エンピツ、誰かが盗んだ」と訴えたとき、「まあ!」と認めます。子どもは「トイレに行くとき、机の上に置いといたから」と話しを続けます。これにも「ふうん」と応答していきます。さらに、子どもは「これで3回目なの」と続けるので、それに対しても「あらあら・・」と応答します。すると子どもは「これからは、机の中にしまうことにするわ」と、続けるので、「そう」と応答しました。これに対する説明として、「ただ『まあ、あらあら…』とか、『そう』と言うのも、大いに役に立ちます。こういった言葉を心配そうな態度で言うと、子どもに自分の考えや気持ちを探らせることになり、子どもは自分で解決法を見つけられるようになるのです。」とありました。
これらは漫画形式で説明されていたのですが、とても興味深いなと思いました。特に、「まあ、あらあら」対応の時の親の絵です。それは子どもに身体をしっかり向けていて、「あなたの言葉を聴かせて」というやわらかな姿勢に感じられました。一方、「叱責やアドバイス」の方では、親は子どもの方を向いていますが表情がきつく、威圧的な固い姿勢に感じられたのです。子どもは、こういった大人の身体の様子のほうに、大きな影響を受けるんだろうなと改めて思いました。


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