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療育にまつわる「からだ」へのまなざし  vol.36

今回、「愛着障害」について、「(誰にでもおこりうる)関係性の障害」ということを確認しつつ、(一見関係のない)ちょっと興味深い話が出た。カウンセリングを受けていると、仕事用のからだになることがある、というものだった。からだがじっとして、せき止める役目をしているというものだった。こういうからだの状態が、日常生活でずっと続いているこどものからだがあることを、知っているのかな・・と思う案件(大人がこどもを羽交い絞めにする)が先日、身近な現場であった。そして、この日も、発達に特性のある小学生が、担任に「胸ぐらをつかまれる」という話が出た。ここだけ切り取るのは、わかりにくいのだが、どうして「手」が出てしまったのか・・・こういうところを、丁寧に掘り下げることも、カフェでは今後、積極的に進めていきたい。
以下は、この日のもう1つの議題より。
(文責:花沙)
神経発達症(情動、学習、自己コントロールなどに影響する脳機能障害)という言葉について。発達障害よりもさらに広い範囲を示す言葉で、ASD、ADHD、LD、知的能力障害群、吃音、発達性協調運動障害、チック等も含まれるという。これらが、「別々のものではなく、神経発達疎外という共通の原因を持つ連続的な障害なのだという考え方」(LITALICO発達ナビ『神経発達症とは?発達障害との違いは?』)に基づいているとのこと。
現在、発達障害は神経発達症という言葉に置き換えていこう、とされている。私も、神経発達症という言葉のほうがいいなと感じている。特に、神経発達症に知的能力障害群が含まれている部分がいいなと思う。いつも何か説明するとき、「発達障害というのは、知的能力障害とはまた別で、それが伴う場合もあれば、伴わない場合もあって・・」と言わなければならなかったので、その時点でややこしくなっていた。
また「知的能力障害を伴わない場合」は、「それって障害なの?」など周囲の誤解を受けやすく、支援が受けにくい状態だった。神経発達症という言葉に置き換わることで、一見するとわからなくても支援が必要だということが、周囲に伝わるといいなと思う。


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