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療育にまつわる「からだ」へのまなざし vol.45

先月の「バオバヴカフェ」では、再び「ポリヴェーガル理論」について。詳しくは、下記に花沙さんが、書いてくださっているので、そちらにて。後半は、現場での具体的な事例について、皆さんと状況をシェアして、意見交換。その時に、その子のからだの様子はどうだったのか…そう動く理由がそもそもないんだよな…?といったような、からだへのまなざしを、忘れないようにしている。複数の方とまなざしを共有するすることで、いろんな事象の可能性が浮き彫りになることも。
次回も、ポリヴェーガル理論の続きを行うので、関心のある方はぜひ。6/5、13〜15時、オンラインにて。詳しくは、「からだのアトリエ バオバヴ」のfacebookをご覧ください。 

(以下、文責:花沙)
今回は、公認心理士でスクールカウンセラーの伊藤二三郎氏「ポリヴェーガル理論で実践する子ども支援」(遠見書房,2022)の内容をシェアしました。要約を参照しますと、ポリヴェーガル理論は、「心と身体のつながりを意識した心身論」であり、人間には3つの心身状況 ①激しい闘争モード、②恐慌状態の逃避モード、③穏やかなモード、に分かれているとのこと。(交感神経と副交感神経の働きに関する新しい発見)

本書では、これを①赤、②青、③緑、と色で表現しています。子どもの状態や、先生、保護者などとの関係の事例が多く掲載されていて、これら色の表現を用いながら解説されていました。そうすることによって、今子どもたちが、教室全体が何色状態であるのか、先生は何色?保護者は何色かな?など、冷静になって状況を俯瞰することができます。

もちろん、安心・安全を感じている緑モードが良いのですが、子どもだけ緑モードにしようと操作することは不可能で、周囲の大人が緑モードに戻ってくると、自然と子ども達も緑モードになっていく・・。みんなが緑モードをベースにした上で、ワクワクするような学習の時は、教室全体がピンクモードになったり。あるいは、みんなで見直したほうがいいような課題を考えるときは、教室全体が水色モードになって冷静に思考したり。

ポリヴェーガル理論を役に立つツールとして身に付けたいなあと思わせる本なので、これからも読み進めてシェアしたいと思います。


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