ずっと一緒に、これからも一緒に歩いていくと思ってたあの子は、私の前で流すことはなかった。また、私もあの子の前では流すことはなかった。 これから、見ることも見せることもないだろう。 でもあなたは違った。 突然流れた涙に戸惑うことなく抱きしめてくれた。 恥なんてまっさらなくて、申し訳ない気持ちも、いつもの私なら一番に思うのに、それもなかった。 泣いている自分は、案外悪くない。 逆に、もっと泣いていい、ぐちゃぐちゃになっていいと安心の色が広がっていった。 ある日、あなたが涙をこ
自分には不似合いの言葉を、君はずっと見つめて普通の様に繰り返す。嬉し恥ずかしで曖昧な表情で私は「え?ありがとう」と。 この言葉は何回目だろうかと話しながら、暖かい今の時間を噛み締め始める。 君の目が幸せそうだ。私もきっとそんな色しているのでしょう? 嘘が飛び交う世界で、いつもの仲良しグループにその言葉は飛び交う。 言われては、彼女は絶対そう思ってないと思い、言っては、これは本心で言っているのかと 自分を疑う。 でも、あの日、君の言葉だけが生まれて初めて言われたように嬉し
彼女達から離れて歩く。 そんないつもの事を思い出す。 嫌な訳でも、苦な訳でもない。 ただ、それがひとつの幸せ。 果実が弾けたように笑う彼女達に合わせて、 私も大きく笑う。 笑いながらも、ふと思い浮かべる。 「楽しそうだ」 それだけで一緒に笑える私がいる。それに、楽しいという思いが私に生まれてる。 何か特別な話をした訳じゃなく、同情と相槌をしただけなのに、自然な笑顔の彼女達が愛おしい。 私達だけしか知らない悲しい気持ちも抱えつつ、 花火やろっ!ディズニー行こっ!おっ!って