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くまポフのことについて・01


遡れば2010年、この手で何かを創り出したい、と気持ちが定まったときに生まれた作品のひとつが「くまポフ」でした。くまポフの始まりは、大切な友人からのオーダーで、そのオーダーに応えて生み出したのが「くま形でポフポフしたもの」。私にとっては他にもたくさんある大事な作品のひとつだけれど、なぜかくまポフに人気が集中。くまポフを見てくれた多くの人が、自分もくまポフをオーダーしたい、と言ってくれたのは驚きでした。私が生み出したものだけど、よくわからないものに押されるように、くまポフをつくり始めました。オーダーしてくれた誰かのことを考えながらつくるくまポフ。そのうちに「くまポフ」自体が、ある大きな概念に育っていました。そして、「くまポフは、お守りなんだな」とある日、気づきました。日本各地や海外の地での「くまポフワークショップ」を経験するごとに、その思いは深まりました。自分の気持ちが動くままに生み出すくまポフが、地球に暮らす誰かの心を強く揺さぶっている。その事実に気づいたときに大きな喜びが湧くのを感じました。それは「つながってる」という感覚のようなものだったかもしれません。そこでつながった誰かの手を離したくなくて、誰かの心を大切にしたくて、くまポフをつくり続けました。今もつくり続けています。

豊穣の時代にだって、辛く寂しい思いを抱えている人はたくさんいます。混迷といわれる時代なら尚更です。そして、自分を「何か」と比べることで、その辛さは増えていきます。あなたは誰とも違うあなたで、他と比べて違いがあるのはもちろん当たり前だし、それが、あなたとして生まれてきた大切な理由です。

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