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米国家情報長官室『UAPリポート2021』 Preliminary Assessment : Unidentified Aerial Phenomena

先日、UAP(未確認空中現象=UFO)に関する調査状況について、米国の公的機関がそれを公表しました。日本の研究者も素早く反応し、翻訳文を公表しています。短時間の作業で、翻訳文の発表にまでこぎつけた努力に敬意を表します。私も翻訳者のはしくれとして、これに取り組んでみました。

『UAPリポート2021』は、米上院議員マルコ・ルビオ氏(フロリダ州選出、共和党)の調査請求に応じて、国家情報長官室(ODNI)がUAPの調査状況を公表しました。

このリポートについては、政府がUFOの存在を認めたのだと捕らえる研究者がいます。しかしよく読みますと、そういう文言は、どこにもありません。全否定しないものは肯定と同じとの理屈ですが、UAP(未確認空中現象)は、あくまでUAPなのです。国防総省は慎重に、UFOの実情にベールをかけています。

それでも今回の公表は、UFO研究界にとって大前進です。リポートが社会的スティグマ(差別のためのレッテル貼り)に触れているように、これからはUFO研究家を変人扱いしなくなるのかなと、多少は期待できるからです。

まじめな研究者のために、丁寧な翻訳につとめました。UFO調査の現状理解に役立てていただければさいわいです。

2021年7月24日
田中 智

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