進出先の選定

進出を検討する際,アフリカには54カ国があり,どこに進出して良いのかわからないと困っている担当者も多くいると思われる。JETROやJICAは,TICAD(アフリカ開発会議)やABEイニシアティブ の流れからセミナーを開いており,こういった場所から情報収集をすることも可能である。

しかし,日本はアフリカから遠いので情報は限られたものになる。アフリカの政府サイドはみずからに都合の良い情報を提供するので,企業側がリスク情報を知るには自分で動く必要がある。

その際,経済圏を参考にしていただきたい。サハラ地域とサブサハラ地域では経済圏が異なる。サハラ地域はヨーロッパとの交流もあり,すでに一定程度の経済発展をしている状態である。一方で,サブサハラ地域については,2014年時点においては5.2%の成長率が望まれるなど今後大いに経済発展が期待できる。そこで、以降の記事ではサブサハラ以南のみを取り上げる。

また,南アフリカは比較的情報が入手しやすいので対象からはずし,西アフリカ地域と東アフリカ地域に限定する。なお,あえて進出先として内陸を入れず,港がある地域だけを検討している。その理由は,物流の問題である。陸路を横断するには道路等のインフラが整っておらず,また,通常の業態の場合,物品を購入するにも,輸送するにもコストがかかるので空路はあまり考慮できない。貿易を中心に据えるのであれば港があるエリアを選ばざるをえない。

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同マガジンに関連した本「アフリカ・ビジネスと法務」を2016年に出版しています。よろしければご覧ください!

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