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人の気持ちの、ひとつだけの基本は「さみしい」なのだろう

ひとりで眠るには広すぎるダブルベッド、一人暮らしという名の半同棲を上京後数ヶ月後に始めていたので、ひとりでもふたりでもずっとこの広さのままだ。(シングルベッドが狭すぎて全く眠れなかった過去から、意地でも部屋が狭くても良質な睡眠をとった結果だ)

なんども、思う。人の気持ちの、ひとつだけの基本は「さみしい」なのだろうと思う。

ながしまひろみさんの本にもある、糸井さんの言葉。この漫画が特に好き。

同棲を解消して、ひとりになってすぐの頃、さみしいという感覚と向き合う時間が怖かった。それは暇だったことと、自分以外の誰かとの時間で毎日を埋めていたからだったと思う。予定を詰め込んで忙しくすることで、気持ちは紛れた。
今の会社に入って、勝手に居場所ができた気がした。同時に、どこまでだってひとりだっていう感覚が生まれた。それは悲しいものじゃなくて、むしろ救いのようなもので、孤独を知っている人とか、ちゃんとひとりでいるときの顔を想像できる人のことは、信頼できる気がしている。

矛盾しているようで、でも、ひとりを知っていることが、自分以外の誰かに優しくできる想像力の源になるんじゃないかな、とも思う。夜になって降り出した冷たい雨が、思考を奪う。どこまでも夜が続いていくような気持ちになっても、朝が来ることを知っている。それだけで今はいい。散っていく桜が綺麗だなと、始まりの朝に思った。

#毎日 #なんでもないこと #過去の下書きたち

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