だから
広島に来た。大切で特別な尊敬する152cmの奇跡に逢うために。
1日目のチケットは一般で取れたけれど、2日目は難しいかなと思っていたら、お声がけ頂いて2日間参戦できることになった。Twitterすごい、ありがたい。
私と彼女の本格的な出会いは、高校生。当時の彼が、「蝶の羽飾り」の歌詞を同じ部活動の友人に返信していたことを知り、そこから仲良くなって、地元でライブがあったのでチケットはないけれど会場まで制服で行った。
音漏れしている会場で数曲を聴いて、絶対にライブに行くと決めた。
はじめは宮崎で、立ち見だった。熱狂した、CDから流れる音楽と、ライブの一体感は全く別物だということを知らなかったから、ものすごく衝撃的だった。
絶対に次は席で見るのだ、と心に決めた。
大学生になって遠征をしたり、mixiやTwitterでファンとつながったり、CDは毎回フラゲして聴き込んだり、彼女は私の生活になった。
特別でもあり、日常でもある。全ての曲が聴きたくて、全てを身体に取り入れたくて、父に頼んで過去のCDも手に入れて貰ったり、大阪のCD屋さんに行ったこともあった。
MCで彼女は感謝を口にする、そして20年経ったからこその関係になれたと喜ぶ、信頼関係だと思う。ステージの際までやってくる、怖くないのだろうか、それでも、ファンとの信頼関係上に成り立っているライブを毎回つくってみせる、着いてこいと、ここまでさらけ出すのだからみんなもここまでおいで、と。
鮮やかで美しくて、力強くて儚い。始まってしまったら、終わることが淋しい。目の前を通り過ぎていく曲たちが、言葉が、想いが、音が、全部大事でかけがえのないものになる。
広島の県民性なのか、お盆でコアなファンも遠征ができたからなのか、1800人規模の会場だからなのか、よくわからないけれど、なんだかすごい空間に立ち会っているとぞわぞわした。幕が上がるその前から。
言語化できない凄さってあって、伝えられなくてもどかしいけれど、あの場に居た人は感じているだろう。
私の今までのライブ史上ない、1日目は2階席で後ろから数えた方が早かったけれど、確かに彼女と1対1だと思える時間だった。汗をかいて、ジャンプをして両膝に打撲をたくさん作って、叫んで、泣いて笑った。
なんだかすごかったという興奮が覚めないままの2日目、1列目真ん中くらい。セットリストBにあたる公演は今ツアーでは初めてで、何度も終わって始まる感覚が繰り返されるような、贅沢な構成だった。
終わらないで、と何度も思う。今を噛み締めないと勿体ない、目の前からどんどん流れていってしまう。パワーがものすごい、まっすぐで、こんなにも熱狂を届けられる姿を見せられてしまったら、好きになるしかない。
また、何度でも逢いに行く。彼女のまっすぐさに恥ずかしくない自分で、逢いに行く。
騙されたと思って、一度足を運んでみてほしい。変わらないために変わり続ける彼女は、美しい。闘っている、私も、そう在りたい。
この夏は、まだ終わらない。
https://aiko.com/topics/20180809_5473/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?