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あの曲が流れやしないかと何度も胸が動く

雨の音がする。もともと、今日は雨と風が強いから、早めの行動を心がけましょう、って最寄駅に掲示がしてあった。いつもより2時間くらい早い電車で、雨の日の満員電車って最悪だな、と感情を殺して1時間通勤する。傘をさして歩くのが下手で、水たまりに着地したり、背中に水が伝ってひやっとしたりしている。早く出勤した朝の会社の、しんとした静かな空気は好き。雨も、外に出なくて音を聞いているだけでいいなら、好き。これが、地元の台風になるとびゅうびゅう風が吹いて、雷が鳴って停電して、ちょっと怖かったなって思い出す。東京に出てきて、あんまりそういうことがなくなった。地震とか、火山灰とか、雨とか。自然が少しだけ自分から離れて、遠くにある感覚。うっとおしくないけど、それもどこかで息がしづらくなるときがある。多分この場所で暮らしていく共通の感覚なのかも。

窓にうつる雨粒をみている、細かくて、激しい。恵みの雨だな、って室内にいるうちは思える。ぼんやり、低気圧にやられて、体が沈んでいる気もする。繰り返し聞いた曲を、やっぱり何度も耳が欲する。

なつかれている、そう思うと同時に私もどこかで頼っているんだろうなって思う。全力でよりかかることはしたくないし、できない。ある程度、分担できればいいし、役割があればいいし、全部を担えるスーパーマンにそばにいてほしいわけでもない。どこからともなく都合のいいときだけ現れて、話したいことを話して去っていく人を犬みたい、って思ってしまって少し笑えた。業務再開、お昼休みが最近お昼休みじゃないけど、別にいまはもう予定を詰め込むくらいでギアあげるのがちょうどいい、って開き直ることにした。6月は、何もしない日を1日決めて、ブロックした。何も、しちゃいけない日にする。

#毎日 #なんでもないこと

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